稀勢の里、124日ぶり勝った!“期待の星”阿武咲を瞬殺/九州場所

稀勢の里、124日ぶり勝った!“期待の星”阿武咲を瞬殺/九州場所

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  • 更新日:2017/11/14

大相撲九州場所2日目(13日、福岡国際センター、観衆=6986)3場所連続休場から復帰した横綱稀勢の里(31)は、初顔合わせの新小結阿武咲(おうのしょう、21)を突き落とし、初白星を挙げた。124日ぶりの白星は、節目となる幕内通算700勝に到達した。負傷した左上腕部、左大胸筋の影響を払拭させるような得意の左おっつけもみせ、台頭著しい若手のホープに完勝。黒星発進の重い空気を一転させた。

礼節と誠意が、その立ち合いに詰まっていた。力いっぱい、真正面からぶつかることが挑戦者の作法ならば、それを堂々と受け止めるのが、横綱の心意気。頭から突っ込んできた21歳に、稀勢の里も頭で当たっていった。

「よかったんじゃないですか。(イメージ通りで)よかったと思う」

右脇を締めて左からは得意のおっつけ。稀勢の里の一瞬の圧力に耐えきれず、足が流れた阿武咲は突き落としにばったりと土俵へはった。

正代に寄り切りで勝った名古屋場所4日目(7月12日)以来、124日ぶりの白星。9月の秋場所の全休を含み3場所連続休場明けとなった初日は、得意の左を差し込みながら玉鷲に押し出された。横綱になって出場3場所連続の初日黒星となったが、八角理事長(元横綱北勝海)は「これで気持ちがかわるんじゃないか。左のおっつけが出ると、腰も安定する」。

稀勢の里は、阿武咲を妥協しない稽古相手としてかわいがる。昨年夏場所、阿武咲が十両から幕下に転落したときも、横綱がわざわざ千葉・習志野市の阿武松部屋へ出稽古し、アドバイスしたという。支度部屋でも「稽古場でいい相撲を取る。非常に力のあるいい力士」と珍しく相手のことを口にし、節目の700勝にも「まだまだ伸ばせるように」と前を向く。

一年納めの今場所には、特別な思いがある。今回、稀勢の里が横綱土俵入りで締める綱は、9月の秋場所前に打ったものだ。「綱打ち」は年3度の東京場所前に一門の力士や日本相撲協会の「世話人」らが一堂に会して行う作業だが、そのなかでもベテランの世話人だった友鵬さんが9月に虚血性心不全で急逝(享年60)してしまった。「最近、疲れるんだ。これがオレの最後の綱打ちになるかもしれないよ」。稀勢の里らとかわしたこんな冗談話が悲しみの現実となってしまったのだ。

友鵬さんは、若い頃から国内出身の若手力士と期待された稀勢の里に目をかけて、巡業などで副食を提供してくれたり、横綱に昇進して綱に使う「麻」の選定にも協力してくれた。稀勢の里も場所前から「本当にお世話になった。魂を込めて(今場所の)土俵入りをやっていく」と襟を正した。綱の権威。忘れ形見を締めたとき、それを実感する。 (奥村展也)

★3日目の相手は…

東前頭2枚目の千代大龍(1勝1敗)。過去の対戦成績は稀勢の里の5勝2敗。直近では、平成26年秋場所3日目に対戦し、稀勢の里が寄り切りで勝っている。

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休場明けの稀勢の里(左)は初顔合わせの阿武咲を下した。横綱としての貫禄を示した (撮影・中島信生)

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