女性デザイナーが男性の悩みを解消!?ワコールのメンズ下着「BROS」はなぜキモチいいのか?

女性デザイナーが男性の悩みを解消!?ワコールのメンズ下着「BROS」はなぜキモチいいのか?

  • @DIME
  • 更新日:2018/07/22

肌に直接触れるアンダーウエアは、快適さの要。体にフィットする仕立て、ストレスのない肌触り、さらに欲をいえば、いざという時に堂々と見せられるデコレーション。この3つを備えたパンツが、大人には必要だ。

そんな中、ワコールの男性下着ブランド『BROS(ブロス)』が注目を集めている。理由は、はっきりと違いのわかるはき心地。

女性下着で名の知られたメーカーが、女性デザイナーを起用することで、従来の男性下着では味わえなかった、未体験の気持ち良さを開拓しているのだ。

■女性が下着に感じる心地良さは、男性も共有できる

現在、ワコールにはふたつの紳士インナーウエアブランドがある。百貨店を中心に展開する高級ライン『ワコール メン』と、量販店を中心に取り扱う『BROS』だ。今回、紹介する『BROS』の持ち味は、デイリーに使いやすいデザイン、そして1300円~という手頃な価格設定が魅力だ。

「ワコールは1946年の創業当時から〝女性を美しくすること〟を目標に掲げ、肌に触れて気持ち良い素材と機能を研究・開発を行なってきました。1991年に弊社初の男性下着ブランドとなった『BROS』を立ち上げたのですが、スタート当時、ふたつの思いがございました。ひとつは、『既存のメンズインナーを変え、新しいものを作りたい』という思い、そしてふたつ目は、『下着をとおして男性がかっこよくなれば、結果的に女性を美しくすることにつながる』という思いです」と話すのは、専任デザイナーの稲積美紀さんとMD(マーチャンダイザー)担当の前田桂吏さん。

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『BROS』のキーパーソンである、おふたりに男性下着開発の裏側をうかがった。左から、専任デザイナーの稲積美紀さん(以下、稲積)、MD前田桂吏さん(以下、前田)

――男性下着を女性が手掛けていることに驚きました。

稲積:10年以上、男性用下着に携わっていますけど、最初は私も戸惑いましたよ(笑)。作り方はもちろんですけど、女性下着と違って、男性を一般モニターとして集めることは難しかったからです。今では社内モニターという形で、試作品を男性社員にも何度もはいてもらいますが、女性と違って男性はパンツスタイルなので摩擦の負荷が大きいことはわかっていたつもりなのですが、『どうしてこんなに摩耗するの……』ということがよくありまして。ワコールは自社の品質基準を非常に厳しく設定していますが、試作品が返ってくるたびに驚かされます(笑)。

前田:試験データの数値では計り知れない、リアルな課題を突きつけられる瞬間ですね(笑)。

稲積:そうですね。男性下着は生地が勝負。男性の好みはとても繊細なんです。それに生地の耐久性だけでなく、メンズインナーは濃色が多いので、アウターへの色移りをしないかどうかも気を配る必要があるんですよ。

前田:男性は一度ハマるとリピートする方が多いですけど、少しでも違うと感じたら二度と手に取りませんから(笑)。『BROS』のデビュー当初の主力は、ブリーフパンツとトランクス。15年ほど前からボクサーパンツを追加して、近年はヒップアップ効果などの機能性を打ち出してきましたが、機能性下着市場が飽和状態に。そこで2015年にリブランディングを図りました。それは、男性があまり気づいていなかった、下着の気持ち良さを改めて知ってもらうため、素材や設計によりはき心地、加えてデザインにこだわった下着を作っていこう! という戦略です。

■「ジャストフィット」「ファッション性」「機能性」の3本柱

――では、新生『BROS』のモノ作りについて教えてください。

稲積:デイリーに使って欲しいブランドですから、下着のラインがお尻をきれいに包み込む「ジャストフィット」が基本。そのうえで、『BROS』の軸としているのが、顕在化していない〝隠れた悩み〟の原因追求と解決。弊社の体や下着の研究開発部門である「ワコール人間科学研究所」と共に検討しています。

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――どういった基準で「ジャストフィット」を実現しているのでしょうか?

前田:ひとつは、ワコール人間科学研究所で収集したデータから割り出した、日本人体型にあわせたオリジナルの〝設計用ダミー〟が基準になっています。

稲積:それから社内モニターを使ったテストですね。「M」サイズひとつとっても許容範囲がありますので、「S」に近い方、「M」の中間の方、「L」に近い方、筋肉質の方など、ひとつのサイズで3~4名を募集しまして、フィッティングのほか、数日間、日常生活の中で試作品を試してもらい、そのはき心地も確認しています。試作品をはいて、ジムに出かけたり、自転車に乗られたりするモニターもいますから、品質基準値以上の耐久性が必要になるんですけどね。それと商品化する前の試作品は、女性の私も試すことにしているんですよ。

――稲積さん自らが試作品を? それはどうして?

前田:実は、インナーウエアの着用感が与える印象には、男女差がないことが、ワコール人間科学研究所の研究でわかったんです。そこで女性に人気の生地を男性下着に採用することもあるのです。実際、これまで男性用下着は綿素材が主力でしたが、『BROS』の場合は、エステルなどのようにシルキーな肌触りが特徴の下着が非常に人気。そういったところに、女性デザイナーらしい感度が生きていると思います。

稲積:ただひとつ懸念点を挙げるとすれば、男性部の悩みだけはよくわかりません。前田と協力して、他ブランドとも比較するようにしています。そこで人間科学研究所と一緒に開発したのが「肌側ポジフィット構造」の下着です。

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ボクサーパンツ(前閉じ)2300円/ブロス

稲積:ポジションのズレが起こる一番の原因は、着座する際にフィット感が緩んでしまうことにあったんです。「肌側ポジフィット構造」は、フロント部分の当て布が独立して男性部全体を包み込むことで、快適なポジションをキープできる特許技術です。さらに股下の縫い目の位置にも配慮しています。この夏の新作では、フロント部の当て布をメッシュ生地にすることで、通気性も高めましたよ。

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局部の収まりを考慮した立体設計。

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当て布を独立させることで安定感も高めている。

前田:この「肌側ポジフィット構造」は、着用した感想を「ハンモックのよう……」などとおっしゃる方もいまして、言い得て妙だな、と(笑)。確かに、ブラジャーのトレンドが〝快適さ〟にあるように、『BROS』でもデイリーな快適さを追求していますし、もうひとつ、新次元の快適さを実現した機能に「ダブルエアスルー機能」も採用しています。

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ボクサーパンツ(前閉じ)2300円~/ブロス

稲積:ビジネススタイルなどでは、パンツの上にボトムスを重ねて、肌着とホワイトシャツをたくし込んでから、ベルトでウエストを締めますよね。これが男性の腰回りに、汗がたまりやすい理由なんです。この「ダブルエアースルー機能」を採用したモデルは、フロントとバックにメッシュ素材を使用。動くたびに空気が下から上に抜け、蒸れを軽減する機能(バックエアスルーは特許取得、フロントエアスルーは意匠登録)を採用しています。

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汗のたまりやすいお尻の割れ目部にもメッシュを備えている。

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〝寄せて上げる〟要領で男性部をグラマーに魅せる独自設計も採用。

稲積:「ポジフィット構造」に「ダブルエアースルー機能」、裾がズレ上がりにくい「股下L字設計」など設計面での機能のほかに、吸水速乾、接触冷感、保温、吸湿発熱、発熱、抗菌防臭といった素材自体の機能も『BROS』は採用しています。こういった日常を快適にする機能を踏まえたパターンを固めたら、次は見た目のデザイン性。商品化の1年前から企画を練りますので、男性のアウタートレンドやトレンドカラーを踏まえ、シーズンごとにテーマを掲げて、常に流行に合わせた提案ができるように心がけています。

前田:リブランディングしてからは、明らかに柄の要望が増えました。色や素材の組み合わせ、それから男性では気づかなかった問題点を指摘してくれるところも、女性デザイナーを起用する『BROS』ならでは強みなんです。私自身のことで言えば、弊社は女性下着を主力にしているので、やっぱり男性が口を挟める部分は少ないんですよ。でも、男性下着となれば、話は別で、自分の悩みや気づきを意見できるのがうれしいし、寄せられたユーザーの皆さまの声を新商品に反映できるのが魅力ですね」

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■『BROS』の使命は、男性下着のニュースタンダードを作ること

――『BROS』を通して、世の男性に伝えたいメッセージを聞かせてください。

前田:男性は女性と同じくらい、下着に対する強いこだわりを持っています。ただ、不満があっても、アンダーウエアってそういうものだから、と諦めている方が多いんじゃないでしょうか。『BROS』なら、これまで見過ごしてきた悩みを少しは解消できるんじゃないかと思っています。

稲積:何となく流れの中で購入されている男性下着ですけど、男性自らが楽しみのひとつとして、下着を選んでいける時代にしたい。下着で日本の男性を支えたい。男性下着の代名詞として語られるようなヒット商品不在の現状ですから、『BROS』が新しいスタンダードとなって、下着を語れる男性をもっと増やしていきたいですね。

取材・文/渡辺和博 撮影/田中麻以

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