「客も入らない、強化にもならない......」サポーターにも見抜かれた日本サッカー協会の“ホーム偏重主義”

「客も入らない、強化にもならない......」サポーターにも見抜かれた日本サッカー協会の“ホーム偏重主義”

  • 日刊サイゾー
  • 更新日:2017/10/11
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公益財団法人日本サッカー協会 公式サイトより

サッカー日本代表は「キリンチャレンジカップ2017」で、6日にニュージーランド代表、10日にハイチ代表と対戦。アジア最終予選を勝ち抜き、W杯出場を決めた日本にとって、本番へ向けての強化試合という位置付けの2連戦だったが、ニュージーランド戦が2-1の辛勝、ハイチ戦が3-3の引き分けと、パッとしない結果に終わった。

だが、試合内容もさることながら、日本サッカー協会(JFA)のマッチメイクにも批判が集まっている。日本がFIFAランキング40位であるのに対し、ニュージーランドが113位、ハイチが48位といずれも格下で、これでは強化につながらないという批判である。

「でも、結果を見れば、日本にとって決して弱すぎる相手ではなかったですよね。図らずも、ランキングにふさしい妥当なマッチメイクになってしまいました(笑)。まあ、それは冗談として、本来は強豪国との試合を組んで強化を図りたいところなのですが、今回はなかなか難しかった事情もあるんです。1つは、欧州と南米は最終予選が佳境を迎えており、スケジュール的に厳しかったこと。そして、もう1つはFIFAのレギュレーションの問題です。これで、アフリカ勢とも試合が組めなくなった」(サッカーライター)

インターナショナルマッチウィークには、代表の試合を2試合組むことが可能なのだが、アフリカではこの時期に最終予選が1試合しか組まれていないので、理論上は日本と試合をすることができる。だが、ここで障害となるのが、前述のレギュレーション。

インターナショナルマッチウィークに2試合を行う場合、ともに同じ連盟下の会場で開催されなければならないのだ。日本が一方の試合をホームで開催した場合、もう一方の試合は同じアジアサッカー連盟(AFC)に属する国の会場で行わなければならない。つまり、ホームで1試合を行う日本がもう1試合をアフリカへ遠征して戦うことはできないし、最終予選の最中、アフリカのチームを日本に呼ぶことも現実的ではなく、レギュレーション上も問題がある。そうした限られた選択肢の中で、最善の対戦相手として選ばれたのがニュージーランドとハイチだった。では、JFAが代表の強化のために手を尽くしたのかといえば、必ずしもそうではない。

「韓国はW杯出場決定が日本よりも後だったにもかかわらず、ロシア、モロッコと強化試合を行いました。ロシアは自国開催なので予選を免除されている上、強化へのモチベーションも高い。モロッコもアフリカの中堅国で、強化にはうってつけです。もっとも、韓国は2試合ともコテンパンにやられましたが、それでも現在の世界との差を測ることができ、貴重な経験を得たはず。なぜ韓国にできて、日本にできないのかというと、日本はホーム開催にこだわるからです。今回、韓国が戦った場所は欧州連盟(UEFA)圏内のロシアとスイスというアウェーだった。これに対し、JFAが日本国内で試合を開催したがるのは、入場料収入や放映権料といった多額の収入が見込めるから。つまり、強化よりも興行のほうが大事というわけです」(同)

海外のアウェーで試合を開催しても、強豪国でない日本の試合に多くの入場者など見込めないし、時差のせいで日本のゴールデンタイムに試合を中継できないため、放映権料も下がってしまう。

「日本はW杯出場国の中で最弱国の1つですが、協会の予算規模は世界でもトップクラス。育成や強化にはカネが必要だし、興行的な側面を一概に否定するつもりはありませんが、目の前に迫ったW杯本番に向けての強化よりも優先させるのは本末転倒でしょう。それにホームばかりで戦っていると、日本代表の本当の実力が測りにくくなってしまうんです。観客の手前負けられないので、格下ばかりとマッチメイクしてしまいがちだし、強豪国を呼べたとしても、日本までの移動距離が長いため、相手のコンディションが整わず真剣勝負になりにくい。そんな試合ばかりに勝っても、本当の実力とは言えないですよね。日本代表に最も足りないのは、アウェーでの試合経験なんです」(同)

サポーターは、これまでホームゲームのヌルい勝利を見せられ、“黄金の中盤”だの“ベスト8間違いなし”だのと、威勢のいい謳い文句でさんざん期待させられた揚げ句、W杯本番で惨敗を喫してしまうという醜態を幾度となく目の当たりにさせられてきた。また、今回のハイチ戦ではチケットの売れ行き不振という事態も招いており、興行ありきのマッチメイクも、実はサポーターにはすでに見透かされ始めている。W杯開催まで1年を切った今、“ホーム偏重主義”は直ちに改められるべきではないか。

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