その冷や汗は自律神経の乱れのサインかも

その冷や汗は自律神経の乱れのサインかも

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  • 更新日:2018/01/13

普通に生活しているだけで、自分の能力を最大限に高められる。私たち人間には、そんな仕組みがもともと備わっています。それが自律神経です。しかし、現代人は一方で自律神経の不調にも悩まされています。『自律神経はどこまでコントロールできるか?』の著者、作業療法士の菅原洋平先生に気をつけるべきポイントを訊きました。

不調になってはじめて気づく自律神経の存在 まずは自律神経のサインをチェック!②

今回は、睡眠とも深く結び付く自律神経の不調について、

「朝の立ちくらみ、気持ち悪さ」
「仕事中にねばねばした汗をかく」

について、お話します。

朝の立ちくらみ、気持ち悪さ

私たちは、普段重力に逆らって体を起こしています。当たり前のことすぎて意識することはありませんが、朝起きて体を起こすときに、ふらつきや立ちくらみが起こることがあります。

体の中は約70%くらいが水分であるという話を聞いたことがあると思います。横になってその水分が体全体に水平になっているところから体を縦にすると、重力によって水分は足元の方に下がります。

下半身の静脈が拡張して、約500mlの水分、つまり血液が溜まるのです。血液が足元に溜まると、各内臓に血流が回らなくなってしまい、内臓活動に必要な栄養が行き届かなくなってしまいます。

立ち上がってから15秒間で、心臓への血液量が20%減少します。これを防いでいるのが、血圧です。水まきのホースを指でつぶして水の勢いを強くするように、血管が収縮して中の血液が重力に逆らって勢いよく上昇します。

実はこの重力に逆らって血液を巡らせるのに、3時間前から準備をしています。血圧を高める役割を担うコルチゾールというステロイドホルモンが、私たちが起床する3時間前から徐々に分泌され、起床するタイミングでピークになるのです。

このコルチゾールの準備が充分整っていないと、朝に体を起こしたときに脳に届けられる血流が足りなくなります。これで起こるのが立ちくらみです。

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「私は低血圧だから朝が弱い」という言葉をよく耳にしますが、実際にその方の血圧がずっと低いかというとそうでもありません。朝に向かって交感神経活動が高まり、コルチゾールを使って起床準備をすることがうまくいっていないのです。

立ちくらみが起こっても、ゆっくり立ち上がればすぐに改善します。脳は他のすべての内臓より最優先で血流が確保されるからです。

脳に優先的に割り当てられた血流によって立ちくらみが長く続くことはありませんが、これによって他の内臓の血流低下が起こります。すると、気持ち悪くなったり、食欲がわかず朝食がとれなくなります。

実はこの現象は、中学生ごろをピークに、8歳から20歳代前半までによく見られます。これは、性ホルモンの分泌がコルチゾールの働きを阻害する仕組みになっているからです。

思春期に性ホルモンが急激に分泌されると、コルチゾールの働きが阻害されて朝起きられなくなる。これは、自律性調節障害と呼ばれます。朝なかなか起きられなかったり、学校の集会などで長く立っていると倒れてしまうことがあります。

起立性調整障害は、女性ホルモンであるエストロゲンや男性ホルモンであるアンドロゲンなどの性ホルモンの変化が大きいので、性機能の発達が著しい中学生に最も多く見られます。

さらに、女性ホルモンエストロゲンには、ノルアドレナリンという脳を目覚めさせる物質を低下させる作用があるので、男性に比べて若い女性に、朝起きられなく、気持ち悪くなる調整障害が多く見られます。

ここで、解決策を考えるために、血管の調整機能に目を向けてみましょう。

血管は、通常、体の外が寒いと収縮して血圧が上がり、外が暖かいと弛緩して血圧が下がる反応が起こります。

しかし、現代のように、空調が常に機能して部屋の温度が季節を通して一定になっている環境で過ごしていると、この反応があべこべになってしまい、寒いのに血管が弛緩して冷え性になったり、暖かいのに収縮して高血圧になってしまうことがあります。

そこで、改めて体に正しい反応を教え込むトレーニングが必要です。

入浴後に、洗面器でひざ下に冷たい水をかけて、すかさずお風呂のお湯をかける。これを3回ほど繰り返してみましょう。

これで、血管にどのような刺激のときにはどのような反応をするべきなのかを教え込みます。冷たい水が平気な方は、ひざ上でも大丈夫です。これは手軽ですし、実行してから、朝起きられるようになったという方も多いので、ぜひ、試してみてください。

仕事中にねばねばした汗をかく

交感神経が過剰になっているときには、運動をしているわけでもないのに汗をかきます。しかもその汗はさらさらしたものではなく、ねばねば体に張り付くような汗です。

汗を出すのを担う汗腺は、交感神経だけに支配を受けている体の中でもかなり例外的存在です。鳥肌を立たせる立毛筋も交感神経のみの支配を受けているので、体温調節をするための皮膚の機能は、交感神経活動でコントロールされています。

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仕事で急に緊張したり、トラブルの対処で一気に集中するような場面では、交感神経の活動が活発になりますが、そのような場面ではなく、ただ出勤しただけとか、デスクに座って作業をしているだけで汗ばんでしまうときは、交感神経を急激に働かせすぎているサインです。

交感神経が過剰に働いているときには、体の末端に余分な力が入っています。首や肩、腰を強く固定するように力が入ったり、バックを持つときに手を握りしめたりすることがあります。

これは緊張のために起こる反応なのですが、常にこんな臨戦態勢になっている必要はないはずです。体の末端に力が入るときには、逆に中心部でしっかり体を固定されていません。

実は体の中心部には、エネルギーを効率よくつくるミトコンドリアが多く含まれる褐色脂肪組織があります。褐色脂肪組織とは、たとえば冬眠する動物が冬眠から目覚めるときに体温を上昇させる役割をもっています。

ぶるぶる震えたり、体を動かさなくても体温を高めることができるので、人間では赤ちゃんに多く、成人では背中に多く配置されます。

さて、私たちの日常作業は、とにかく体をかがめて体の前を使うことが多いです。人間の体は船のマストのように、一本の支柱を両側から引っ張っているような構造になっています。

体の前側ばかり使っていると、褐色脂肪組織が熱を産生することが減ります。すると体はそれを補うように、糖分を燃やして瞬発的なエネルギーをつくろうとします。これで交感神経がやたらに働いてしまうのです。

私たちは体が熱くなってかいた汗で、はじめて、そのことに気づきます。

これを防ぐためには、褐色脂肪組織がしっかり機能するように、背中を使うことを意識してみましょう。

例えば、仕事をする机としてスタンディングテーブルを採用する企業が増えてきています。立ち姿勢では、椅子に座る姿勢に比べてお腹側と背中側が均等に使われます。立ち姿勢をするときは、次のポイントをおさえておくと、立っているだけで低強度の運動ができます。

まず両肩を耳に近づけて後ろに引きストンッと降ろします。次に肛門を絞めます。そのまま両かかとの内側に体重を乗せます。

すると、顔は自然に前を向き、歯は食いしばっていないはずです。この姿勢を横から見ると、耳の下に肩がきています。腹筋と背筋が均等に使われている感じで、首や肩に余分な力は入りません。

信号待ちや電車を待っている間など、ちょっと立っている時間で基本姿勢をつくることができるので、ぜひやってみてください。

『自律神経はどこまでコントロールできるか?』より構成〉

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