ソニー、パナソニックなどが国産「スマートスピーカー」を開発する狙いとは?

ソニー、パナソニックなどが国産「スマートスピーカー」を開発する狙いとは?

  • @DIME
  • 更新日:2017/09/17

■連載/折原一也のAudio&Visual最前線

日本でも今冬には製品が登場する音声アシスタント搭載の「スマートスピーカー」。Googleによる「Googleアシスタント」を搭載した「Google Home」、Amazonの「Amazon Alexa」を搭載した「Amazon Echo」が注目を集めるなか、ソニー、パナソニック、オンキヨーら日本メーカーも製品を発表する。各社の狙いはどこにあるのだろうか。

■ソニー、パナソニック、オンキヨーら国産勢は「音の良いスマートスピーカー」で勝負

IFA 2017で日本メーカーがこぞって製品を出展し、国内発売の期待が高まる「スマートスピーカー」。実はその歴史は意外と長く、Amazonは「Amazon Alexa」に対応した自社スマートスピーカーの「Amazon Echo」 を米国で2014年11月、Googleは2016年5月に「Google Home」を発売し、すでに米国を中心に定着している製品カテゴリだ。スマホのアプリに相当する「Amazon Alexa」はスキル、「Googleアシスタント」ではアクションも提供され、自社のネットサービスとの連携、音楽再生、アプリ、そしてスマート家電との連携まで提供される。

そんな中、ソニー、パナソニック、そしてオンキヨーがIFA 2017で相次ぎスマートスピーカー製品を発表した。

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ソニーの「LF-S50G」発表

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パナソニックも「SC-GA10」を披露

ソニーがIFA 2017でイギリス、フランス、ドイツ向けの発売を発表した「LF-S50G」は、「Googleアシスタント」搭載と共に高音質を打ち出したことが特徴。本体には大型のサブウーファーとフルレンジユニットを搭載し360度再生にも対応。IPX3の防滴仕様でIFA2017ではキッチン風のブースで音楽再生と、大画面テレビでのYouTube連携をデモしていた。

パナソニックの「SC-GA10」もイギリス、フランス、ドイツ向けに発売。2基のソフトドームトゥイーターとサブウーファーを内蔵し、こちらも高音質の音楽再生を特徴としている。

また、オンキヨーは「Googleアシスタント」対応のスピーカー「G3」と共に、「Amazon Alexa」対応のスピーカー「P3」を発表。オーディオメーカー発の製品として高音質で差別化を図っていく。

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ソニーのスマートスピーカーは360度再生とIPX3の防滴仕様

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パナソニックはWi-Fi接続によるスマホからの音楽再生も対応

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オンキヨーは「Googleアシスタント」対応のスピーカー「G3」

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同じくオンキヨーの「Amazon Alexa」対応のスピーカー「P3」

ソニー、パナソニック、オンキヨーと日本勢のスピーカーはいずれも高音質を打ち出した理由は、欧米ではWi-Fiスピーカーと「Spotify」を始めとした定額音楽配信を組み合わせマルチルームで音楽を流す用途が拡大しているためだ。まずはスマートスピーカーとしての機器連携よりも、「OK, google」と声をかけるだけで音楽を流せるシステムとして、手堅い需要を見込んでいるというわけだ。

●格安スマートスピーカーも登場。機器連携も進む

もっとも、スマートスピーカーを購入する誰もが高音質の製品を選ぶわけではないだろう。スマートスピーカーによってもたらされる体験は「Googleアシスタント」「Amazon Alexa」といったプラットフォームに依存するだけに、よりシンプルで安価な製品を送り出す動きもある。

IFA 2017の出展では日本でも製品を展開するアンカーが、同社の新ブランド「eufy」「Zolo」から小型のスマートスピーカー「eufy Genie」と名称未定のスピーカーを出展。音声アシスタント「Amazon Alexa」を搭載し、小型・安価な製品として、日本での発売にも期待が高まる。

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アンカーによる「eufy Genie」

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アンカーの新ブランド「Zolo」から登場する新スピーカー

ユニークな出展をしていたのが、日本のベンチャー企業のセレボだ。同社のロボット電気スタンド「Lumigent」を「Amazon Alexa」と連携させるコンセプトモデルを出展(出展内容は”Alexaでコントロールする”機能であることに注意)。音声アシスタントを使うことを主眼で考えれば、単体のスピーカーである必然性はないのだ。

「スマートスピーカー」の別の形を積極的に見せていたのがレノボだ。同社は「Amazon Alexa」対応スマートスピーカーの「Smart Assistant」も発売しているが、IFA 2017で出展したのは同社のタブレットTab 4用にドッキングさせる「Tab 4 Home Assistant Pack」を発売。タブレットとの連携で動作させるスマートスピーカーという提案を始めている。

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セレボはロボットデスクライトの「Lumigent」を「Amazon Alexa」と連携させるデモ

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レノボの「Tab 4 Home Assistant Pack」

音声アシスタントの役割を白物家電を始めとしたスマートホームとの連携と捉えれば、LGは冷蔵庫やロボット掃除機、照明などの製品同士をつなぐ「SmartThinQ HUB」を韓国で発売。「Amazon Alexa」にも対応する同製品だが、スマートマネジメントやIoT規格とも幅広く連携。またサムスンも「Family Hub」という枠組みで自社製品同士を連携させる機能を提供する。自社で白物家電も抱える韓国勢は、Google、Amaoznらの既存プラットフォームに対応するだけでなく、より現実的なスマート家電の形の模索を進めている。

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LG「Amazon Alexa」や各種スマートマネジメントと連携する「SmartThinQ HUB」を韓国で発売

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サムスンも「Family Hub」を前面に押し出しデモを行っていた

「Google Home」、「Amazon Alexa」、そして今後登場するアップルの「Siri」搭載の「HomePod」、Windows10に搭載されている「Cortana」と音声アシスタントのスタンダードの座が争いが始まるなか、最初の入り口となるスマートスピーカー。日本国内でも今年中の発売が期待されており、今後の家電の在り方を問いかける注目のデバイスとなりそうだ。

取材・文/折原 一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。オーディオ・ビジュアルをメインフィールドとし、デジタル機器全般の製品記事を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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