<新興国eye>インド準備銀行、政策金利4.00%を据え置き―市場予想通り

<新興国eye>インド準備銀行、政策金利4.00%を据え置き―市場予想通り

  • モーニングスター
  • 更新日:2021/04/08
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インド準備銀行(RBI)は7日の金融政策決定会合で、新型コロナウイルスの感染再拡大による経済への悪影響を抑制し、引き続き景気回復を支援するため、流動性調節ファシリティ(LAF)の主要政策金利であるレポ金利(RBIの市中銀行への翌日物貸出金利)を4.00%に据え置くことを全員一致で決めた。市場予想通りだった。

LAFのリバースレポ金利(市中銀行のRBIへの預金金利)も3.35%に、市中銀行が資金ひっ迫時にRBIから政府債を担保に資金を借りることができる流動性供給スキーム「MSF(マージナル・スタンディング・ファシリティー)」と公定歩合もそれぞれ4.25%に据え置いた。

RBIは新型コロナのパンデミック(感染症の世界的大流行)の深刻な悪影響がインド経済に及ぶ恐れがあるとして、20年3月27日の緊急会合で1年1カ月ぶりに利下げ(0.75ポイント)に転じ、5月22日の緊急会合で2会合連続の利下げ(0.40ポイント)を決め、利下げ幅は計1.15ポイントに達した。金利据え置きは前回2月会合に続いて5会合連続となる。

RBIは会合後に発表した声明文で、現状維持を決めたことについて、前回会合時と同様、「今回の現状維持の決定は経済成長を支える一方で、インフレ率を中期の物価目標の4%上昇(レンジは2-6%上昇)の達成を目指すというわれわれの目的と合致する」とした。また、「新型コロナ感染再拡大で接客サービス業が打撃を受け、また、成長の勢いが抑制され、正常化への復帰が長引く可能性がある。このため、引き続き金融政策による景気支援が必要となっている」とし、直近の週に1日当たりの新規感染者数が10万人を突破し、過去最高となったことに配慮したとしている。

今後の金融政策については、「必要な限りインフレ率を物価目標に収束させる一方で、景気を持続的に回復させるため、また、新型コロナウイルスの経済への悪影響を緩和するため、金融緩和スタンスを続けることを全員一致で決めた」と低金利水準を当分の間、維持するとした。ただ、前回会合時は金融緩和を維持する期間について、「少なくとも20年度と21年度にかけて金融緩和スタンスを続ける」としていたが、この文言は削除された。

RBIのシャクティカンタ・ダス総裁は景気を支援するため、量的金融緩和(QE)措置として、4-6月期に1兆ルピアの国債買い入れを行う方針を明らかにした。買い入れは4月16日から開始する。RBIは20年度に3兆ルピーの買い入れを実施した。

景気見通しについては、「農村部は過去最高の豊作が見込まれ、堅調となる一方で、都市部も経済活動の再開やワクチン接種の促進により、需要が堅調となる可能性が高い」とし、その上で、21年度(21年4月-22年3月)のGDP(国内総生産)見通しを前年比10.5%増と、前回会合時の予想を据え置いた。また、21年度第1四半期(4-6月)の見通しを前年比26.2%増、第2四半期(7-9月)を同8.3%増、第3四半期(10-12月)を同5.4%増、第4四半期(22年1-3月)を同6.2%増と予想している。20年度(20年4月-21年3月)のGDP見通しについては8.0%減と、前回会合時の7.7%減からやや下方修正した。

インフレ見通しについては、20年度第4四半期(21年1-3月)を前年比5%上昇(前回会合時は5.2%上昇)、21年度第1四半期(4-6月)を同5.2%上昇、第2四半期(7-9月)を同5.2%上昇、第3四半期(10-12月)を同4.4%上昇、第4四半期(22年1-3月)を同5.1%上昇と予想した。RBIは声明文で、「インフレ率の全体指数は上ブレリスクと下ブレリスクの両方の影響を受ける可能性が高い」としている。

次回の金融政策決定会合は6月2-4日に開かれる予定。

<関連銘柄>上場インド<1549>、インドNIF<1678>、インドブル<2046>、インドベア<2047>、iSエマジン<1582>

(イメージ写真提供:123RF)

増谷 栄一

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