
鮮やかな黄に色づき、水田に映える「七色樫」=22日
季節ごとに葉の色を変える岡山県天然記念物「七色樫(がし)」(鏡野町羽出)が、鮮やかな黄色に色づき、緑の木々が生い茂る山里で異彩を放っている。
ブナ科のウラジロガシの一種で高さ約16メートル、幹回り約1・5メートル。県立森林公園(同町羽出、上斎原)に向かう県道羽出三朝線近くにあり、樹齢は350年以上とされる。
ウラジロガシは通常、葉の色が緑だが、新芽を付ける早春に赤みを帯び、初夏にだいだい、黄、夏の間に黄緑、緑、秋から冬にかけて青緑、濃緑と変化し「虹の木」とも呼ばれる。変色の理由は解明されていない。
所有者の安藤章一さん(67)=同町=によると、今年は例年より10日ほど早い4月15日ごろに赤くなり、黄色になったのは今月10日ごろ。7月中旬には黄緑に変わりそうだという。
安藤さんは「今年は赤色の時期が長かった。全体的に色づきは良く、美しい黄色を楽しめる」と話している。