「イートロス」治療・予防 十和田中央病院、東大大学院と共同研究締結

「イートロス」治療・予防 十和田中央病院、東大大学院と共同研究締結

  • Web東奥|東奥日報社
  • 更新日:2022/09/23
No image

共同研究契約書を交わした丹野事業管理者(左から2人目)と星教授(同3人目)ら

病気や心理的、社会的な問題などで食べ物が食べられず不健康になる「イートロス」を治療・予防するため、十和田市立中央病院(丹野弘晃事業管理者)と同病院付属の在宅医療専門診療所・とわだ診療所が2020年から、東京大学大学院医学系研究科と共同研究を行っている。新型コロナウイルス感染拡大で延期していた研究締結式が22日、青森県十和田市の同病院で行われ、病院関係者らが研究への貢献に意欲を示した。同研究科によると、食べることに着目した研究は世界的にも珍しい。

イートロスは高齢者の痩せすぎにつながりやすく、背景には物をのみ込む力の低下、口腔(こうくう)内の環境悪化、ストレスなどさまざまな要因が絡んでいるが、総合的な研究は進んでいないという。このため同研究科は20年、十和田中央病院と人的交流があること、同病院が中核病院として地域の信頼を得ていることなどを踏まえ、十和田市を全国唯一の研究モデル地域に選んだ。

研究期間は25年3月末まで。同病院は外来・入院患者、訪問診療患者らの協力を得て、生活習慣や口の中の衛生状態などさまざまなデータを収集。同研究科はデータを分析し予防法の開発などに役立てる。

研究の一環として同病院では23、24日、お茶などに含まれる成分「カテキン」が唾液の分泌にどう影響するかの調査が行われ、研究に賛同する市民約40人が唾液の採取に協力する。

締結式では、丹野事業管理者と、同研究科の星和人教授(口腔顎=がく=顔面外科学)が共同研究契約書に署名。丹野事業管理者は「研究をきっかけに、自治体病院として一層地域づくりに参画していきたい」、星教授は「イートロスは2040年に国内で1千万人に広がる恐れがあり、健康や寿命、生産性に大きな影響を及ぼす。克服には集学的な研究が必要で、十和田中央病院の協力に心から感謝する」と述べた。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加