ヘルシーフードがジャンクフードに?「なかなかやせられない人」食習慣の落とし穴

ヘルシーフードがジャンクフードに?「なかなかやせられない人」食習慣の落とし穴

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/04/07
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40年間やせられなかった女性が3ヵ月でマイナス15キロを達成するなど、これまでのべ1500人の生徒の98%がダイエットに成功してきたというダイエットスクールを主宰するのが、七瀬葉さん。自身も20代で過食症に苦しんだ経験から編み出したのは、「食事制限や運動からスタート“しない”ダイエット」。なぜなら「多くの人は、ダイエットのスタート地点を間違っているんです。出発点を間違えているので、どんなに食事制限や運動を頑張っても“ダイエット成功”というゴールに辿り着けずにいるのです」と七瀬さん。

「私自身もそうだったのですが、ダイエットを頑張っているのになかなかやせられない、という女性には、特有の“思考のクセ”があります。こじらせた思考を解きほぐしてリセットしてからでないと、どんな方法でダイエットしても、なかなかやせられなかったり、やせてもリバウンドしてしまったりするのです」

体型キープが上手な人と、なかなかやせられない人。食事シーンに現れるその決定的な思考の違い、そしてやせられる思考・行動への変換法を、数々のダイエッターを見てきた七瀬さんに教えてもらおう。

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撮影/遠藤アスミ

七瀬 葉(ななせ・よう)
ダイエットコーチ。佐賀県出身。20歳で上京し、東宝芸能にてダンサーとして舞台などで活動するなか1年間で最大18キロ増も経験。過食症と戦い続け、心とカラダのバランスをとることの大切さを痛感し、ボディメイクの道へ。ピラティスインストラクター、ストレッチトレーナーの経験を積み独立。2015年、東京にて「美姿勢ダイエットスクール」を開校し、地方から新幹線や飛行機で通う生徒もいるほどの人気スクールに。初の著書『「ダイエットこじらせさん」が今度こそやせる本』(講談社)が大きな話題を呼び、セミナーなどでも活躍中。

頑張ってもやせられない思考(1) 「○○ならヘルシーだから」

やせなくては、と思っている人の多くが「ヘルシーな食事を」と心がけているのではないでしょうか。ダイエット情報をまめにチェックし、「この食材はヘルシー」と聞けばすかさず取り入れてみたり。それなのになかなか結果が出ない!

要注意なのは、その思考のベースが「だってたくさん食べたいから」になっている人です。どんなにヘルシーと言われる食材でも、「お腹をいっぱいにすること」を目的に食べていては、お腹は満たされても心が満たされません。「グルテンフリーだから」「食物繊維たっぷりだから」「糖質オフスイーツだから」と食べていて、その食事、心から楽しめているでしょうか? 心が満たされないと、結局「ヘルシーだから」を言い訳に、「たくさん食べること」が習慣化してしまいがちです。

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スイーツよりもヘルシーなナッツも、「たくさん食べる」が目的だと… Photo by iStock

私自身、20代の過食症に苦しんでいた頃は、思えば干し芋とハチミツを過剰摂取していました。「ナチュラルフードだからヘルシーでしょう?」というのが自分への言い訳でしたが、心を満たせないフードは、一見ヘルシーでもジャンクフードです。

その後、「寝る前にどうしても何か食べなくては気が済まないんです。ナッツならいいですか?」と言うダイエッターさんにお会いしたことがあります。たしかにおやつのナッツは、ポテトチップスやカップラーメンを食べるよりヘルシーだと思います。けれど、「お腹いっぱいになるまで食べないと気が済まない」という時点で、たとえナッツでもジャンクフードになってしまっています。

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プロのダンサーになることを夢見て、憧れの芸能事務所に合格して上京。ところがオーディションを受けても落ちてばかりで不安な日々を送り、一気に15kgも体重増 写真提供/七瀬葉

大切なのは心を満たす食べ方

体型キープが上手な人は、「たくさん食べてもOK」という観点では食事を選びません。「ヘルシーだから」ではなく、「1日に必要な栄養を摂るには?」の観点で食事を選んでいます。1日に必要な栄養素を摂取できると、自然とお腹も心も満たされるからです。

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満たされない心を食べることで満たしていた七瀬さん。まだマックスの体重ではない頃 写真提供/七瀬葉

とくに心を満たしてくれる食材は、たんぱく質。「ヘルシー」を心がけているダイエッターの食事に不足しがちな栄養素です。心を安定させるために脳内で分泌される物質の代表、セロトニンは、必須アミノ酸のトリプトファンから合成されます。そこで、必須アミノ酸をバランスよく含むたんぱく質が必要となるのですが、たんぱく質は体内に貯められないので、食事から毎日取り入れなければならないのです。

また、たっぷりのたんぱく質は、満足感と満腹感を高めてくれます。一方でスナックや菓子パンといったエンプティカロリー(カロリーばかりあり、栄養に乏しい食べ物)は、食べても食べても満腹感が得られず、つい食べすぎてしまうことに。無駄なカロリーを摂りすぎないためにも、満足感と満腹感を得られるカロリー(=たんぱく質)を摂ったほうがお得です。魚介類や肉類、豆類、卵などを三食でバランスよく食べられるようになると、自然とお腹も心も満たされていくはずです。

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「たくさん食べたい」より、「心地よく食べる」「自分に必要な栄養を摂る」が楽しくなっていくと、食生活は大きく変化する。それには「思考法」の変化が大切だ Photo by iStock

頑張ってもやせられない思考(2) 「これは太るからダメ」

早くやせたいから、あれもこれも我慢。「これは太るからダメ」と、いつもため息。食べられないものを数えて、毎日テンションを下げている人は要注意。「ダイエット中は我慢ばかりだから……」とストレスを溜めてしまう人は、心が満たされにくくなっていて、その結果、ドカ食いにつながりやすくなってしまいます。ただ、だからといって頻繁に自分にご褒美を用意してしまうのもダイエットのゴールが遠ざかります。

ダイエットに成功する人に共通しているのは、ダイエットにプラスになる食材やメニューを選ぶことそのものを楽しんでいることです。たとえば、魚介類は身体に負担がかかる脂質も少なく、高たんぱく質。種類も豊富で、季節ごとの楽しみも得られます。「サラダチキンしか食べられない……」と嘆いてワンパターンな食事にため息をつくのでなく、季節ならではの食材を香り豊かなお塩やハーブで楽しむなど、工夫できる人は楽しくどんどんやせていきます。

頑張ってもやせられない思考(3) 「人と食べるときは仕方ない」

家族やお友達、同僚に、ダイエット中であることを打ち明けられなかったり、伝えていても、お店選びまでは口を出せないと遠慮してしまう人がいます。「おいしいラーメン屋ができたよ」「スイーツ食べ放題に行こう」という誘いに、「断ったら悪いかな」と、つい相手に合わせてしまう人は、なかなかうまくやせられません。

上手にやせている人は、いい意味で周りを巻き込んで「あのお店、ヘルシーそうだしご飯の量の調節の希望もききそう」「このお店、季節のメニューが美味しそう」と前向きに伝えられます。いざ出向いたあとに「これ食べられません」とは言いづらいですが、お店選びや予定を決めるところから自分の希望を伝えられれば、誰かと一緒に身体によい食事を楽しむ機会に変えられます。

「人と一緒だから」を言い訳にせず、自分軸で食べるものを選択できるようになると、食事を大切に楽しむことができ、心を満たす食べ方ができるようになります。

ダイエットというのは、食べられないストレスと戦ったり、ストイックに我慢すること。そういう思考の人は、いっときはやせられたとしてもリバウンドしがちです。心を満たす食べ方を考えて、ダイエット中でも工夫して食事を楽しむことができる人が、気づくとやせているのです。

なかなかやせられなかった食習慣をリセット

具体的に食べ方以前の思考を変えて成功した方の例をひとりご紹介します。
私のダイエットスクールを受講してくださったSさんは40代女性です。

彼女は「糖質に影響を受けない体質と遺伝子検査でも言われたから」と、ランチはパスタなどが多かったのですが、たんぱく質メインのメニューに変えることで、自然と糖質控えめの食習慣を手に入れました。すると「夜は炭水化物を控えるし、夕食を作りながらのビールはOKにしよう」とついつい飲みすぎてしまっていたビールも、「せっかくダイエットを頑張っているから、夕食前のビールの習慣は卒業しよう!」と思えるようになりました。結果、筋肉量が3.5%増え、体脂肪率が9%減少しました。

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自宅での一杯、美味しいし、糖質控えめにしてるから……とついつい飲んでしまっていたという Photo by iStock

Sさんは長年ダイエットに悩みながらも成功経験がなく、エステやジムに投資しても希望の体型になれずにいました。けれど、思考のこじらせを解きほぐし、食べ方の習慣が変わっていったことによって、一番悩んでいた下半身太りが解消し、避けていたタイトスカートなどもトライできるようになったのです。

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「ダイエットこじらせさん」が今度こそやせる本
これまでのべ1500人のダイエット指導を行い、98%という高い成功率を誇るカリスマコーチによるダイエット思考術を徹底解説した一冊。自分の思考を書き出し、「こじらせ」を解きほぐせるワークシート式。7つのこじらせリセットプログラムで、やせるためだけでなく、満たされて幸せになるためのダイエットを学べます。「人生の価値観がガラッと変わる感覚を覚えました」(20代女性)、「食事制限ムリ、運動なんて自分の生活に組み込めない。そんな私でもできました。目的地まで最短・最速のナビをしてくれる一冊です」(40代女性)など、感謝の声が続々!

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