ふるさとは遠きにありて思ふもの/そして悲しくうたふもの...と続く10行の詩は1913(大正2)年...

  • 西日本新聞
  • 更新日:2017/08/13

ふるさとは遠きにありて思ふもの/そして悲しくうたふもの…と続く10行の詩は1913(大正2)年、北原白秋が主宰する文芸誌上で発表された。作者は室生犀星。金沢出身の犀星は東京で九州出身の白秋と交わり、詩壇に導かれた

▼以来、100年余。この詩に心を重ねる人は今なお多い。故郷は誰しも忘れがたい。けれども、もはや帰る場所ではない、と複雑な愛憎を抱いた犀星

▼20歳で上京した犀星は生活苦にあえぎ、幾度か金沢に戻る。しかし、不遇な生い立ちもあって郷里でもまた居場所を得られず、東京で生きていくしかない、と覚悟を決める

▼そんな心情を映した詩は白秋のみならず、萩原朔太郎にも絶賛された。群馬出身の朔太郎は同じ文芸誌を通じて詩壇に登場。犀星とは互いの作品を認め合う仲となり、生涯にわたって交友が続く

▼地方から夢を抱いた若者たちが集まり、数多くの出会いが紡がれていく東京-。そのど真ん中で先日、盆踊り大会が開かれた。地元商店組合の発案で渋谷駅前の一角を歩行者天国にした大イベント。テレビのニュースで知って、どこか納得した

▼昔も今も変わらぬ日本の情緒。大都会で暮らしながら郷里の夏を懐かしんだ人々も多かったに違いない。3万人以上が参加した(主催者発表)という。列島はお盆の帰省ラッシュ。故郷を離れて志を得た人、挫折した人、再起を期す人…。さまざまな思いが交わる。

=2017/08/13付 西日本新聞朝刊=

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