ADHDの息子がわが家で起こした「事件の数々」

ADHDの息子がわが家で起こした「事件の数々」

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2018/01/13
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発見の数々

みなさん、こんにちは! 漫画家の「かなしろにゃんこ。」です。発達障害のADHDと軽い自閉スペクトラム症がある息子「リュウ太」を育てる、ワーキングマザーです。

うちの息子はちょっと変わっています。小さい頃から息子の言動には奇想天外なところがありましたが、発達障害があると分かったのは息子が小学4年生のときでした。

息子は、現在19歳。反抗期に突入して以降は憎ったらしい口ばっかりきいて、かわいくなくなったわ~~!(そんな息子のことは、私が最近出した『うちの子はADHD 反抗期で超たいへん!』に書きましたので、是非チェックしてくださいね☆)

かわいくはなくなりましたが、成長して腹を割って話せるようになった息子。ある日、そんな息子本人に、これまで起こしてきた奇想天外な事件の数々について聞いてみました。すると、本人なりの理由があることが分かってきたんです。これは、散々息子に振り回されながら育ててきた私にとって、新しい発見でした!

この連載では、その発見の数々を、読者のみなさまにコッソリ教えちゃいます!あなたの身近にいるちょっと変わったあの人も、もしかしたらこんなことを考えているのかも!?

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超自由人だった小学校時代

小学校では、息子のためにいろいろと特別な配慮をしていただきました。

というのも当時の息子は、廊下の床に寝そべって授業を聞いていたり、体育館や音楽室に移動する授業は「慣れない場所に居ることがイヤ」という理由で一人教室に居たりという、自由な行動をとっていました。

そんな超問題児の息子を、「それでイライラせずに落ち着いて学校生活をおくれるなら」と、先生方もある程度大目にみてくれていたんです。

いろいろな配慮のなかでも、本当にありがたかったのがクールダウンスペースの存在ですね~。

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入学したときから担任の先生は、息子の自由すぎる行動を見て発達障害があると判断したのでしょう。なんせ息子は教室に居ても、イライラして突然教室を飛び出していっちゃうんで(汗)。

大きくなってから、どうして小学生の頃に教室を出て行ってしまったのか本人に聞いてみたことがあります。

「教室では色々な音が同時に耳に入ってきて、それに耐えられずにイライラした」ということでした。

後になって分かったのですが、これは「聴覚過敏」という発達障害でよくある困りごとの一つだとか。必要ではない音をシャットアウトする機能が弱いために起こってしまう行動だったようです。

こういう自由で天然な子(人)を、宇宙人とか不思議ちゃんなんて言う人もいますが、否定はしません。親の私も、育ててみて「オモシロイ子だな~」と思ったことが何度もありますから。

真冬の寒中水泳事件!

さて、ここからは、息子の持つ発達障害の特性を紹介がてら、わが家の伝説の事件をいくつかご紹介しましょう。

息子が5歳の頃、家族で旅行に行ったときのお話です。季節は真冬だったのですが、宿の近くに海があるということで、見に行きました。

もちろん寒いですから、母としては「波打ち際で海水を少し触って遊ばせたら喜ぶかな」程度の気持ちでした。ところが……

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「寒いんだから服を脱いじゃダメ!」と必死で止める私の手を振り払い、ガンガン真っ裸になって冷たい海にバシャ――ン。

数分でガチガチに凍えることになって、濡れたパンツと共に宿へと帰りました。

大きくなってから息子に、なんであのときに海に入ったのか聞いてみたら、「海は泳いで遊ぶものだと思い込んでいたから、海水の温度を気にせずに入ってしまった」というのです。思い込みって怖い!

今になって「なんでお母さんはオレを止めてくれなかったのさっ」とモンク言うのですが、「お前がアホなことする前にいつも超止めてるっつーーーの!」と言いたい。

ターゲットにロックオンしているときは、止める人など目に入っていません。一心不乱なのはADHDのイイ面でもあると思いますが、人の話を落ち着いて聞くことが苦手なので、忠告を聞かずに突っ走って、失敗するんですね。

でも本人は細かいことを気にしないので「てへっ! やっちゃった=☆」ぐらいの気持ちですから、ある意味うらやましくもあります……。

お母さんは止めたのに……といえば、息子が小学校1年生のときに起こったあの事件も外せません。

涙のゴーヤ味アイス事件!

せっかく珍しいアイスが100種類以上もあるお店に行ったのに、ゴーヤ味のアイスを指差して「コレでいい! 絶対にコレがいい!」と言ってきかない息子。

抹茶かメロンと間違えているんだろうな、と思ったので何度も止めたのですが、一度「コレ!」とこだわると変更ができないのは発達障害の特性です。

我家は、一度手をつけた物は必ず食べきるルールがあるため、息子は震えて泣きながらアイスをなめ続けました。

このときも後から「抹茶だと思った。なんでもっと強く止めてくれなかったのさっ!」とブチギレていましたが、必死に止めた母のことをやっぱり覚えていない……ガクリ。

私も「人の忠告をムシしたお前が悪いのに、逆ギレしてくるとは何様か!? 振り返って反省しろッ!」と怒りましたが、息子は振り返っても思い出せないのです。

息子が夢中になっているときは、周りの人間がどうしていたのかは覚えていません。そんな時は怒られても内容が理解できないといった状態で「お母さんの言っていることは分からない」と言います。

幼いと味覚の知識も浅いので、ゴーヤ味に手を出さないのが普通の子の選択かもしれません。しかし思い込みが激しい息子の場合は、膨らんだ自分の想像だけで突っ走ってしまいます。

しかしこのことがきっかけとなり、外食では知らない味に手を出さず、安定した味を選ぶようになりました。その結果、結局毎回同じメニューしか頼まないんですけどね。

高校生になってから31種類ある大手アイス店の三段重ねフェアで、楽しく好きな味を選べばいいものを、同じ味のアイスを3つ重ねた息子です……。極端っ!

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恐怖の別方向ダッシュ!

思い込みの強さが原因の困った行動では、買い物に出掛けたときにはぐれてしまうケースがよくあります。

早く目的地に行きたい息子は、途中で「ぼく先に行ってるね」と、一人で行動したがります。物怖じしない子なので行動力はあっていいのですが、これがすれ違う原因となることが多いんです。

こういうときの息子は、「お母さんはきっとあのショッピングモールのあの店に行くはず!」と思い込んで、「好きなオモチャ屋を見て回って、後で親と落ち合おう」というスケジュールを勝手に立てています。

息子の思い込みが偶然私の目的地と合っていれば、大きな問題はありません。問題は、いつもと違った場所に行く予定のときです。

私が「今日はいつもと違う場所に買い物だよー!」と言っても、もちろん聞いていません。目的の場所とは別方向に息子が自転車で消えていくもんだから大変です!

「うわーー勘違いしてるし~」と、息子をダッシュで追いかけなければならなくなります。

頭の中でオモチャ売り場の楽しいビジョンが浮かんでしまうと、“母の目的”と“自分のやりたいこと”がズレていることに気がつかなくなるのです。親主導のお出かけではなく、「まわりが自分に合わせてネ!」といった感じです。

思えば小さいときから買い物中に突然いなくなって、探すとオモチャ売り場にいたものでした。「親は必ず自分を迎えに来てくれる!」と思い込んでいるからできる行動なんだと思います。

でも、超能力者じゃないんだから、息子がどこにいるか第六感で探すなんて、もちろん不可能。必死であちこち探し回ってるに決まってるでしょ!(怒)

母の忠告は息子の優先順位の最下位か、またはランキング圏外でしょうね(涙)

その後、出かける度に目的地の確認と、はぐれたときに連絡する対策を話し合い、現地で落ち合えるようになっていきましたとさ。

わが家の伝説の事件の数々はいかがでしたか?「ADHDと自閉スペクトラム症混合の性格のクセがすごい!」というのは感じていただけたのではないでしょうか!?

自由すぎる子に振り回されることで時間や金銭のロスはありますが、大変なことだけではありません。ワンパターンになりやすい子育て生活が少し刺激的になるので、変化が楽しかったりするんです。

息子が壁にぶつかるたびに、2人であーだこーだと話し合いながら解決の方向に進めたりすると、家族の生活が穏やかになって幸せを感じることも多々あります。もちろん、どうにもならないこともありますが……。

そんな解決の方向に進めたことの例として、次回は“息子の止まらないグチ対策”について、お話しさせていただきたいと思います。

編集:森祐子

※今回のマンガの一部は、私がポータルサイト「LITALICO発達ナビ」に描いているコラムや、電子書籍『かなしろにゃんこ。のマンガ絵日記 ADHD息子の育て方』(Gakken、アマゾンで購入可能)から掲載させていただきました。こちらにもいろんなエピソードを描いていますので、よかったら見てください!

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(第2回につづく)

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