死んだペットの祭壇で夜な夜な鳴くピカチュウおもちゃの怪...... 実物をおもちゃドクターに診てもらった

死んだペットの祭壇で夜な夜な鳴くピカチュウおもちゃの怪...... 実物をおもちゃドクターに診てもらった

  • ねとらぼ
  • 更新日:2018/01/13
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1997年に一大ブームを巻き起こしたおもちゃ、「てのひらピカチュウ」。手のひらに乗せると頬っぺたを光らせながら「ピカチュウ」とカワイイ声で鳴くというものですが、これが夜な夜なひとりでに鳴き出すという相談が読者から寄せられました。おもちゃ修理のプロとともに怪現象の謎に迫ります……!

手足の短さ、ずんぐりとしたずん胴な体。爆発的な人気を誇るゲーム/アニメ「ポケットモンスター」初期のピカチュウをモチーフにしたおもちゃが今回調査することになった「てのひらピカチュウ」です。

アニメ放送もスタートし、「ポケモン」「ピカチュウ」が一大ブームを巻き起こしていた1997年7月に発売されると、おもちゃ屋さんでは売り切れが続出。200万個以上を売り上げ、筆者も手のひらに乗せまくって「ピカチュウ」「ピカチュウ」と意味もなく鳴かせては、親に「静かにしなさい……!」と怒られていました。

今回編集部に送られてきた「てのひらピカチュウ」

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初期のピカチュウの顔

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ずんぐり体形

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かわいい尻尾

そんな「てのひらピカチュウ」と筆者が再会したのは2017年11月のことです。きっかけは同年に掲載した「狂ったように『もしもしもしもしもしもし』 怪現象が起きるとウワサのおもちゃ、プロに実物を看てもらった結果……」という記事。FAX型のおもちゃがひとりでしゃべるという怪現象を取り上げたもので、その際、「不思議な現象を起こすおもちゃ」についての情報を募ったところ、Twitterユーザーのだくらちゅ(@douglachu)さんより、「私の家にも心霊現象と思われるおもちゃがあります……」との情報が寄せられました。

ペットの祭壇でひとりでに鳴きだす「てのひらピカチュウ」

死んだペットの祭壇にインテリアとして「てのひらピカチュウ」を飾っていたというだくらちゅさん。苦労して手に入れた記憶からおもちゃとして遊ぶことはなくなった後もインテリアとして大切にしていました。

しかし15年前のある夜、突然祭壇から「ピカチュウ……ピカチュウ……」の声が。そのときはすぐに鳴き止んだものの、後日、今度は深夜に「ピカチュウ……ピカチュウ……」といつまでも鳴き続けたのだそうです。

このときだぐらちゅさんは「てのひらピカチュウ」を触っておらず、本体はもちろん祭壇に置かれたまま。なぜ鳴き始めたのかは分かりませんでしたが、あまりにも鳴き止まないことから本体を開けてみたところ、なんと電池は入っていなかったというのです。

人形供養専門のお寺/神社へ供養を依頼

今までかわいがってきた「てのひらピカチュウ」に対して急に気味の悪さを感じただぐらちゅさん。処分を検討するも「ことがことなので……」と、淡路島と茨城県の人形供養専門のお寺/神社に供養をお願いしました。

しかし、「おもちゃのフィギュアに関しては引き受けられない」と断られてしまい、「てのひらピカチュウ」は今もだくらちゅさんの手元に残っている。というのが今回寄せられた相談の概要です。

「てのひらピカチュウ」をおもちゃドクターが診察

編集部ではだぐらちゅさんの協力で怪現象(?)が起こる「てのひらピカチュウ」の現物を貸し出してもらいました。見た目は手のひらサイズの愛らしいピカチュウですが、手の上に乗せても何も反応しません。

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手のひらの乗せても反応しないピカチュウ

電池を交換するべく本体を裏返してみると、電池交換のためのネジが錆びきっており、ネジ山も潰れている状態。これは素人ではどうにもできない状況と判断し、前回も取材協力をしてくださったおもちゃの修理を専門に行うボランティア団体・日本おもちゃ病院協会に所属する杉並区リサイクル広場出張所のおもちゃドクターに検診してもらいました。

担当してくださったドクターはまず、「錆びたネジに関してはインパクトで穴をあけて抜くのが良いんですよ」と手早く電池交換ネジを外していきます。このとき中に電池は入っていませんでしたが、新しい電池を入れてみても、これといった反応を示さない「てのひらピカチュウ」。

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おもちゃドクターがインパクトでネジを外していく

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簡単に外れた

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電圧をチェックするも

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どこかが断線している様子

内部の様子を確認してもらったところ、「スピーカー自体が錆びて壊れているので、心霊現象以前にこれでは鳴かないと思います」とドクター。さらに電池から来ている電圧をチェックしてみると断線している箇所が見つかり、配線交換とはんだ付けの治療が施されました。すると「てのひらピカチュウ」はほっぺを赤く光らせ、「ピカチュウ!」と鳴きだしました。やったぜ、ピカチュウ……!

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開けてみるとスピーカーがサビサビになっている

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壊れていた電池ボックスのパーツを交換

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微調整

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ICは無事だった

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さまざまなパーツを交換

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これが壊れていたスピーカー

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元に戻していく

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無事に“かいふく”

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これが交換されたパーツ

1カ月間ピカチュウと一緒に生活

ピカチュウが“集中治療”を受ける中、「電池が入っていない状態で鳴きだすことは考えられますか?」と尋ねてみるとドクターは「あり得ないでしょう」ときっぱり否定。このような現象の原因として「電池を抜いたと勘違いして入れっぱなしになっている」ことが考えられるとしました。

なお、“深夜だけに発生する”という謎については、気温や湿度といった些細な条件の変化により、特定の時間帯にだけ不具合が発生するという可能性も考えられるとのことでした。

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手のひらに乗せると

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ピカチュウと鳴きながら

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ほっぺを光らせる

その後筆者は電池を抜いた状態で約2週間にわたってピカチュウと寝食を共に。だぐらちゅさんが目撃した「深夜にひとりでに鳴くピカチュウ」という現象を再現するべく、一緒にスーパーに出かけてみたり、深夜に出歩いてみたりしました。しかしピカチュウは一向に鳴かず。

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筆者「ピカチュウ、今晩何食べたい?」ピカチュウ「……」

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筆者「ねぇ、ピカチュウって夜行性なの?」ピカチュウ「……」

そこで今度は電池を入れた状態で約2週間生活を共にしてみました。するとある夜、手のひらからピカチュウを机に下ろした瞬間に「ピカピカチュウ……ピカピカピカチュウ」とひとりでに鳴きました。こ、これは……!

てのひらピカチュウを作動させるためには、裏面のセンサー2つに手で触れなければならないのですが、このときは机が相手であり通常は動作しないという状況でした。さらに、通常は一度しか鳴かないはずのピカチュウが連続して鳴いたのもこのときが初めてでした。

その後しばらく同じ動作を繰り返してみましたが、異常が発生したのはその1度きりでした。しかし気になるのはなぜそうした動作が発生したのか。筆者は日本おもちゃ病院協会の三浦康夫会長にあらためてコンタクトし、ピカチュウを診ていただくことにしました。

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ピカチュウを診てくださった三浦会長

怪現象はなぜ起こったのか

三浦会長はまず、そもそものスピーカーが壊れていた原因について、スピーカーの端子が外れていたからだと分析。通常は電気信号が来ることによって反応する「ダイヤフラム」という部分が振動して音を出すのですが、通電に障害があったため、音声が出なかっり、不具合が発生したと考えられるとのことでした。原因としては「おもちゃを机の上などから落としたときに端子が外れてしまった可能性が高いでしょう」と話してくれました。

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丁寧に診察してくださった三浦会長

しかしそのほかの部品については特に異常が認められないため、だくらちゅさん宅で発生した怪現象の原因として最も考えやすいのは「電池に関する勘違い」ではないかと三浦会長。「ご自身が電池を抜いて置いていても、別の方が何かのタイミングで入れてそのまま忘れてしまうということが往々にしてあるんです」と話してくれました。

また触ってもいないのに「ピカチュウ……ピカチュウ……」と連続して鳴いたことについては、接触不良の可能性が濃厚とのこと。詳しく解説すると、「置いたところの面に若干の電気伝導性があったことが考えられます。電気伝導性が不安定であるため連続して鳴いた可能性が高いです」ということになるようです。

ということで、おもちゃドクターからのアドバイスをもとに編集部の見解として考えられる発生要因は以下の通り。

電池を入れていないと勘違いして祭壇に飾っていた(別の人が電池を入れてしまった)。

経年劣化の接触不良により、底部のセンサーが不具合を起こしていた。

気温や気圧の変化により、特定の条件が整うと考えられる深夜にのみ不具合が発生した。

ピカチュウを置いた場所に電気伝導性があったため鳴き出した。

上記の通り電気伝導性が不安定なため、温度や湿度などの条件が合う深夜に作動し、また音を発生した際の振動などで条件が変化して何度も鳴き出した。

なお、筆者個人としては「ペットの遺骨を置いている祭壇に飾っていた」との情報から、それが何らかの影響を及ぼしていた可能性についても考慮すべきと考えますが、これを検証するためにはだくらちゅさんのご自宅で長期にわたる調査が必要になると予想されることから、今回は断念せざるを得ませんでした。

残念ながら今回は「てのひらピカチュウ」の怪の発生原因を完全に解明することができませんでしたが、世の中には不思議な現象を起こすおもちゃがまだまだ存在しているかもしれません。お心当たりの方はぜひ編集部までお問い合わせください。その謎、今度こそ解明してみせます……!

怪現象おもちゃ(?)問い合わせ方法

怪現象が起きる、心霊現象が疑われるおもちゃをお持ちの方はねとらぼ公式TwitterのDMから「お名前(ニックネーム可)・年齢・おもちゃの詳細・現象の内容」を明記の上お問い合わせください。

なおお問い合わせは記事でご紹介しても大丈夫なおもちゃに限ります。またお問い合わせいただいた全てのおもちゃに対応ができるわけではございませんので、あらかじめご了承ください。

取材協力:日本おもちゃ病院協会/だぐらちゅさん

(Kikka)

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