
南海放送
「松山の旬」100%瀬戸内・愛媛県産!おいしい出汁はもちろん、そのまま食べてもおいしいうま味が凝縮した海の恵みです。
水口気象予報士:
「今回の松山の旬は海の幸!ということで今向かっているんですけど…きょうはあいにくの天気なんですよね」
森さん:
「そうですね…漁があればいいんやけどね」
案内してくれるのは、この道50年を超える大ベテラン、森敬一さん(76)。弟の美喜雄さん(74)が操縦する船で、旧北条市の沖合、斎灘を目指します。
森さん:
「ああいう風に見えるんよ魚が」
水口気象予報士:
「わーすごい!」
魚群探知機に映った、魚の群れ。これが今回狙う“松山の旬”!
水口気象予報士:
「暑い日が続いてるじゃないですか。海の温度ってどうなんですか?」
森さん:
「高いですよ。だけどイワシは高い方がいいの。水温が低かったらカタクチイワシいなくなる。だから夏しか捕れない」
水口気象予報士:
「じゃあ夏限定なんですか?冬場は捕れない?」
森さん:
「捕れない。この海ではね」
今回の松山の旬、瀬戸内・斎灘(いつきなだ)のイワシを使ったまつやま農林水産物ブランド、その名も“銀鱗煮干し”!
古くからイワシの漁場として知られている斎灘。2隻の漁船で網をひく、伝統のバッチ網は、夏の風物詩です。
水口気象予報士:
「今水揚げされたばっかの。ぴちぴちしとる。本当銀色というか、手ですくってかごですくってひきあげるんですね」
森さん:
「全部手作業でやるから鱗がのかない。魚に鱗がついているから銀鱗煮干しっていうんです」
水口気象予報士:
「そっか!銀鱗って銀色の鱗の煮干し」
“銀鱗煮干し”が松山ブランドたる最大のポイントは…
森さん:
「鮮度。鮮度がよかったらおいしいんです。だしもよく出るの。これがね古くなったらお腹が赤くなる。鮮度がいいから真っ白のままで乾く。鮮度が悪なったら腹が切れてくるけんね」
鮮度が命の銀鱗煮干し。ここからは時間との勝負です!工場に到着すると、猛ダッシュで一気にお湯の中へ。水揚げからゆでるまでをいかに短くするか。銀鱗煮干しの品質を左右する、重要なポイントです。
水口気象予報士:
「うわぁ身がふっくら!こんなにふっくらしとるんですね」
森さん:
「新鮮なけんね、これが乾いたらねこのまま仕上がるんですよ。」
冷風乾燥することで、うまみが凝縮。キラキラ輝く銀の鱗が、鮮度の証です!
森さん:
「鮮度がいいからね。食べてみて下さい。苦くない。腹も。うちのいりこは頭も腹もとらなくてそのまま」
水口気象予報士:
「いただきます。本当だ!全然苦くない!おいしい」
森さん:
「噛めば噛むほど味があるでしょ。プロの出し方は水から前の晩からつけて、次の日の朝上げたらもう出汁が出てるっていうのが瀬戸内の煮干し。まっしろな出汁がでる」
イワシの旨味をぎゅっと閉じ込めた、瀬戸内の銀鱗煮干し。ダシによし、子どものおやつによし、酒の肴にもよしの逸品です!
森さん:
「一時期ね、煮干しが売れなくてそれで何とか売る方法はないかと、いいものを作ったらいいんじゃないかということで。それで手作業できれいな煮干しを作り始めた。いい商品を作る。いい商品を作って皆さんに喜んでもらうのが醍醐味ですね」
瀬戸内の銀鱗煮干しは道の駅「風和里」の他、カネモのオンラインショップで販売されています。