6年前、私はメディア印象操作に抗して海兵隊から追い出されました

6年前、私はメディア印象操作に抗して海兵隊から追い出されました

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/02/26
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6年前の事件

最近では、メディアが誤報、偏見、情報や印象操作で定期的に罪を犯していることは広く認識されるようになってきた。

しかし、私にとって、メディア主導のプロパガンダの悪夢は、2020年の米大統領選から始まった訳ではないし、2016年の選挙でドナルド・J・トランプ氏が大統領候補として「フェイクニュース」を批判したことからも、あるいは在任中にも始まった訳ではない。

私にとって、それは沖縄から始まった。地元メディア、特に琉球新報や沖縄タイムスの「ひどい」報道ぶりを近くでみたことによる。そして、6年前の今日、特に個人的にも仕事上でも、メディアの姿勢や倫理観の欠如を意識するようになった。

世界中でメディアの問題が叫ばれるようになった今、改めて、私が裏側から見たメディアが行うプロパガンダの姿を検証していきたい。

2015年2月22日午前、この日、午後に予定されていた抗議集会に先立ち、沖縄県北部にある米海兵隊施設であるキャンプ・シュワブに不法侵入したとして、反基地活動家2人が拘束された。彼らはその後、沖縄県警に引き渡され、逮捕された。

その中の中心人物、沖縄平和活動センター議長の山城博治氏は、立ち入りが禁止されている基地の境界を示すため、地面に描かれている黄色のラインを超えていないと主張を続けた。メディアもまた、その主張に乗って「不当逮捕」と騒ぎ続けた。

だが、基地側が撮影していたビデオ画像には、山城氏が先頭に立って立ち入り禁止となっている基地内に侵入する様子が、はっきりと映っていた。

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1.立ち入り禁止の黄色のラインの内側に入って演説する山城氏

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2.警備員が迫ってきたので線外にいったん退く山城氏

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3.支援者が集まってきて、再び線内に入り、スピーカーを基地に向けて演説する山城氏

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4.集まってきた支援者に下がるよう促す山城氏

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5.黄色の線の内側で基地警備員ともみ合い拘束される山城氏

どこが「ガンジー」なんだ

私は山城博治氏と面識はないし、山城博治氏やその県外の活動家の仲間に会った記憶もない。山城氏の出身地である沖縄本島のうるま市の周辺で、山城氏のポスターを見たことは覚えている。

当時、山城氏は2013年の参院選に出馬を予定していた。そのポスターには「うるま市から国会へ」と書かれていた。問題は告示や選挙よりはるかに以前だった。私が見たのは3月(写真下)。しかし、読者の方はご存知の通り、参議院選挙はほとんど夏に行われる(1956年以降は6月の4回を除いて7月に実施されている)。

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どうやら、国道75号沿いに並び、市役所前にもあちらこちら電柱などに貼られたこれらのポスターは選挙法に違反していたようだが、誰も撤去する命令をしていなかった。

沖縄平和活動センターの議長である山城氏は、地元のニュースではヒーローとして扱われ、『ワシントン・ポスト』などの海外メディアでも、沖縄の「ガンジー」と評されたことがある。

残念ながら、この侵入事件の後、2016年10月20日、彼は沖縄防衛局職員に対して暴力行為を行い、それにより逮捕、有罪判決を受け、服役した。このことが示すように、ガンジーのような非暴力というのは、これ以上のウソや誤解はない。

「前科」を持つ前の山城氏は、沖縄平和活動センター長としての人気に乗って、2016年か19年の選挙に向けて支持を集めようとしていたようだが、彼の逮捕歴は、かつて彼を支持していた社会党の弱体化と同様に、それに終止符を打ったのではないだろうか。

安倍政権が頬被りを続けるから

本土の政治家たちは、沖縄では日本の選挙法やその他の法律が適用していないように見えることに唖然とすることが多く、実際には沖縄県が「無法地帯」と呼ばれている。

特に沖縄県警や日本政府は、米軍関係者への暴力や憎悪犯罪、反基地デモ隊の米軍基地敷地内への侵入をほとんど止めようとしなかった時は、私もそう感じた。

これは民主党政権下のみならず、安倍晋三政権下でも同様であった。実際、安倍晋三政権の間に悪化したように見えた。

だからこそ、私は、山城氏たちがキャンプ・シュワブに不法侵入し、日本人の警備員に暴力を振るっているビデオを公開することにしたのだ。

日本政府や沖縄県警が、きちんと仕事をしていれば公開する必要がなかったが、残念ながらそうせざるを得なかった。沖縄のメディアは、しばしば行っているように違法で暴力的な反基地行動を積極的にプロパガンダするのではなく、客観的な情報源であってほしかった。

しかし、私には選択の余地がないと感じた。何よりもまず、日本人の警備員たちが、山城氏一行を拘束したことで、地元メディアから凄まじい攻撃を受けたからだ。

警備員たちの写真が新聞に掲載され、「沖縄県民の恥」とたたかれた。ビデオに収められた以前の事件では、反基地の活動家が「お前の家を知っている」「奥さんの居場所を知っている」などと言って、警備員を間接的に脅迫していた。

メディアに客観性はあったのか

ビデオを公開した第2の理由は、米海兵隊や米軍全体の「占領メンタリティ」への批判にあった。ただ、批判の是非はともかく、この事件は明らかに基地反対派が立ち入り禁止区域に侵入して逮捕に抵抗し、暴動を扇動した違法行為の事件であった。

この批判を主導したのは、沖縄の御用学者たちである。皮肉なことに、このビデオが公開された同じ日に、政府の透明性を求めた学者の1人がいた。

映像を公開すると、いかにメディアが印象操作していることがばれたが、そのメディアによる隠蔽に対して何も問題視しなかった。むしろ、映像公開したことを批判するするメールを私に送った。今度のうるま市長選挙に出馬する予定のようだが、彼のダブルスタンダードにうんざりしている。

第3の理由は、米軍による拘束を許したとして日本政府への批判に転じたことである。しかし、私が知っている限り、政府は現場の出来事に直接に関わっておらず、少なくとも米軍の行動を最初は察知していなかった。

(最悪の選択である)普天間のキャンプシャワブへの移設の判断は批判していいが、逮捕劇は政府の責任ではない。

第4の理由は、メディアがこの事件において扇動的な役割を果たしたことを暴露するためであった。琉球新報と沖縄タイムスの両方の記者たちが現場にいただけではなく、基地に活動家と一緒に不法侵入していたことが隠蔽されたが、映像によってそれは明らかになった。

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1.2.黄色の線内に立ち入った記者。記者の腕章を身につけている、3.山城氏

民主主義の成功と健全性には、公平で客観的なメディアの存在が不可欠である。残念なことに、沖縄のメディアは長い間、その機能を完全に放棄してきた。

決断の結果

最後にビデオを公開した理由は、映像を渡した3月4日の前日、衆議院予算委員会をたまたまテレビで生中継していたからだ。

2月22日の集会当日、名護市にいた共産党の赤嶺政賢議員などの政治家は、その後、山城氏らを釈放させるよう警察に政治的圧力をかけた(三権分立の原則に反する)。安倍首相のほか、沖縄の基地政策を担当する菅義偉官房長官、中谷元防衛相、岸田文雄外相らが質問に立ったが、誰も明快に答えようとせず、事態を知らないことが明らかになった。警察が情報を共有しなかったのか、官邸が事実関係の確認を怠ったのか、その理由は不明である。

私はその時点で、ネット番組を持っている親友と、動画が入ったCD・ROMを共有することを決めた。そして4日の昼食の際、CD・ROMその友だちに渡し、友人は「次の週、公開します」と言って別れた。動画はすぐに注目を集め、何十万回も見られた。その過程で、沖縄のメディアの共謀と抗議者の嘘を暴けた。

それ以来、いわゆる沖縄問題の神話は、沖縄に存在する問題を実際に解決するのではなく、基地問題のあらゆる側にいる多くの既得権益者がそれを利用しようとする泥沼であることが明らかになった。メディアは解決策の一部ではなく、問題の一部だ。

地元メディアである琉球新報や沖縄タイムスは、自分の役割を謝罪するどころか、筆者を攻撃し、流出した犯人捜しの結果、私は海兵隊の職を失う原因となった。

私は地域社会との架け橋になることが好きで、それが得意であった。特に、海兵隊の中で透明性と説明責任を高めることができたのが満足していた。

現地メディアは、他の命も破壊しようとしてきた。ペンの力は無責任に使われると非常に有害である。うまくいけば、彼らがやり方を変えるだろうが、私は楽観的ではない。

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