訪日客過去最多 個人旅行化へシフトで「コト消費」対応急務

  • 産経ニュース
  • 更新日:2018/01/12

32年4千万人視野に

平成29年の訪日外国人旅行者数が過去最多を更新したことで、「32年4千万人」の政府目標は達成が視野に入ってきた。一方で団体旅行から友人や家族などと楽しむ個人旅行化へのシフトに加え、買い物よりも滞在中の楽しみ方に主眼を置く“コト消費”への関心も高まっており、今後は多様化する訪日形態への対応が急務となる。

「エネルギーと躍動感にあふれた大阪は米ニューヨークと共通点が多い」。世界的ホテルチェーン、米マリオット・インターナショナルのクレイグ・スミス・アジア太平洋社長兼マネージングディレクターは、ホテルブランド「W(ダブリュー)」の日本第1号の開設地として大阪を選んだ理由をこう説明した。

大阪は訪日客の急増で、街の風景が一変。目抜き通りの御堂筋は買い物にいそしむ外国人でにぎわう。膨らむ宿泊需要に、国内外のホテルチェーンが相次いでホテル新設計画を公表。東京などを含めた主要都市部では30〜32年にかけ、ホテルの開業ラッシュを迎える。

温泉、料理目的も

近年は地方への誘客も進む。日本政策投資銀行と日本交通公社が昨夏、アジアや欧米豪の12カ国・地域約6300人を対象にした調査では、訪日経験者(約2800人)の93%が「地方(観光地)に旅行したい」と回答。旅行目的も「温泉」「郷土料理」など広がっている。

今後必要になるのは、多様化するニーズに対する体制整備だ。

例えば31年開催のラグビーのワールドカップ(W杯)。日本旅行業協会の田川博己会長は、「ラグビー強豪国のファンは約1カ月間かけ日本国内を周遊するが、国内にロングステイ施設が少ない」と、指摘する。施設開発は西武ホールディングスなどが進めるが、夜間娯楽の不足などミスマッチは枚挙にいとまがない。

観光地に対する認知度の偏りを指摘する声もある。政投銀の担当者は「全国には知られていないままの観光資源も数多い。地域の売りとしたいものを地道に発信し続けることが、訪日客取り込みにつながる」と話す。(日野稚子)

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