「野球ばかりしていてもだめ」読書好き生徒会長が勝ち越し打 大分・明豊が夏の甲子園5年ぶり勝利

「野球ばかりしていてもだめ」読書好き生徒会長が勝ち越し打 大分・明豊が夏の甲子園5年ぶり勝利

  • 西日本スポーツ
  • 更新日:2022/08/06
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◆全国高校野球選手権大会 1回戦 明豊7-3樹徳(6日、甲子園)

2年連続出場の明豊(大分)が樹徳(群馬)を7-3で破り、2017年以来5年ぶりに夏の勝利を挙げた。3-3の6回に8番牧野太一(3年)が勝ち越しの適時三塁打を放った。昨夏の甲子園を経験した森山塁(2年)は1点を勝ち越した直後の6回途中から3番手で登板し、3回1/3を1安打に抑える好投で昨夏の初戦敗退の悔しさを晴らした。

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どちらに転ぶかわからない勝利の綱を引いたのは明豊だった。3-3に追いつかれた6回。8番牧野が右翼手のグラブをかすめる勝ち越しの適時三塁打を放った。「前の2打席でチームの流れを止めてしまったので、1本出そうと思いました」。川崎監督も「次の1点が鍵。1点を先に取れば流れがくるんじゃないかと思っていた」と殊勲の一打をたたえた。

牧野は8回1死二、三塁でも内野ゴロで追加点を挙げた。この1点を口火に、さらに2点を加えて突き放した。値千金の2打点に「冬や春の練習で打撃に自信がついてきました。大勢の観客の前で緊張したけど楽しかった」と初めての甲子園を思い切り楽しんだ。

チームメートが「どんな場面でも冷静で的確なアドバイスをくれる」という頼りになる副主将だが、校内でも頼られる存在だ。「野球ばかりしていてもだめ。学校全体で日頃から応援してくださるので恩返しできたらと思って。どういう形でも貢献したかった」と今春から生徒会長に就任し約570人の全校生徒をまとめる。「しっかり授業を受けて言葉遣いとかも、周りの見本になるように」とすべてに全力投球だ。

趣味は読書。スポーツに生きるようにとメンタル面について書かれた書籍、リーダー論などジャンルも幅広い。練習、生徒会活動に勉強と忙しい毎日だが「寮の消灯前に読んでいます」と日課にしている。

コロナ禍で学校行事も例年通りにはできないが、学校関係者を喜ばせる白星をつかんだ。「まだ、少しずつ恩返ししていかなきゃ」。さらに上へ。生徒会長はこの1勝では決して満足していない。(前田泰子)

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◆牧野太一(まきの・たいち)2004年10月20日生まれ。大阪府出身。小1の時に「小鳩スプリンター」で軟式野球を始める。豊中七中では「豊中リトルシニア」で内野手。明豊高では3年春の九州大会に背番号13でベンチ入りし、夏の大会前の大分県選手権で二塁のレギュラーとなった。167センチ、64キロ。右投げ右打ち。

今夏の大分大会はベンチ外も

昨秋のエース森山が甲子園で復活した。1点リードの6回2死二、三塁のピンチでマウンドに上がると内野ゴロでしのぎ、その後も無失点の好投で終盤の追加点を呼んだ。「3年生の夏を終わらせられないと強い気持ちでマウンドに上がりました」と持ち味の直球で押した。昨夏の甲子園を経験したが、春先に右肩を痛め、公式戦登板は昨秋以来。今夏の大分大会もベンチ入りしていなかった。「甲子園に立ててよかった。次も相手に向かっていく投球をしたい」と今後の好投を誓った。

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7回の投球を終え、後藤(右)とグラブタッチを交わす明豊の森山(撮影・金田達依)

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