「らんまん」徳永教授(田中哲司)の万葉集引用に朝ドラファン胸熱「本質は変わってなかった」「不器用な人のラブレターのよう」

「らんまん」徳永教授(田中哲司)の万葉集引用に朝ドラファン胸熱「本質は変わってなかった」「不器用な人のラブレターのよう」

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  • 更新日:2023/09/19
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槙野万太郎(神木隆之介)は、徳永政市(田中哲司)に辞表を提出(C)NHK

NHK連続テレビ小説「らんまん」の第122話が19日、放送され、東大植物学教室の教授、徳永政市(田中哲司)の本心が垣間見えるやりとりが、多くの視聴者の心を揺さぶった。

日本の植物学の父、牧野富太郎氏をモデルに、激動の時代にひたすら愛する草花と向き合い続けた植物学者、槙野万太郎(神木隆之介)の波瀾万丈の生涯を描く朝ドラ。徳永は万太郎にとっての恩人で、彼の才能を高く評価し、前任の教授だった田邊彰久(要潤)によって追放されていた万太郎を教室に呼び戻し、助手として引き立てた。日本の古典文学をこよなく愛する人物でもある。

万太郎の辞意を知り、徳永は…

ドラマは第25週「ムラサキカタバミ」(第121~125話)の放送中で、国が推し進める神社合祀令によって森が伐採されることに心を痛めた万太郎は、植物を保護する活動に身を投じることを決意。この日の放送で、徳永の執務室を訪ねて自身の考えを伝えた。

国立大学の職員という立場上、国の方針に逆らうことはできないため、徳永は学内で万太郎をかばいつつ、繰り返し警告もしてきたが、万太郎の意向が変わらないとわかり、やむを得ずクビを宣告しようとした。しかし、万太郎は徳永の言葉を遮って自ら辞表を提出。今後の活動はすべて大学とは関わりのない個人の行動だと説明し、自分の勝手を許してほしいと詫びた。

徳永は驚き、引き留めようとしたが、万太郎の意志は固く、これまでの恩義に対して丁重に礼を述べ、部屋を出て行こうとした。徳永はその背中に、「この雪の 消残る時に いざ行かな」と万葉集に収められた大伴家持の和歌の上の句を投げかけた。万太郎が、背を向けたまま「山橘の 実の照るも見む」と下の句を返すと、徳永は万太郎が作った「日本植物志図譜」の新刊に描かれたツチトリモチの図を見て、「こんな植物画…お前だけだ」と賛辞を送って別れを惜しみ、窓の外に降る雪を見て寂しそうな表情を浮かべた。

「不器用な人のラブレターのよう」

助教授時代は、田邊に翻弄される万太郎に味方するなど、優しい一面を見せていたが、独留学から戻り教授に就任すると、立場上、国や大学という組織の方針を優先するようになり、万太郎を困惑させることも増えていた。そんななか、徳永が久しぶりに万太郎に寄り添った態度を示したことに多くの視聴者が胸を打たれ、X(旧ツイッター)では「徳永教授」がトレンド入り。「すっかり変わっちゃったと思ってたけど、変わらざるを得なかっただけで本質は変わってなかったんだな」「あぁ教授はこれまでもずっと天才ながらも大学という場所では危なっかしい存在の万さんをカゲで支えてたんだな」「教授と助手でなく、個人同士のやりとりに戻った」「大学を去ることが決まってようやく手放しで万太郎を褒めてくれたね。立場によって本来の気持ちが出せないのしんどいわあ」といったコメントが続々と寄せられた。

特に、徳永と万太郎に対して初めて優しさを見せた第11週「ユウガオ」第52話(6月13日放送)でも描かれた万葉集の引用が繰り返されたことに胸を熱くする朝ドラファンが多く、「教授からの餞泣ける」「不器用な人のラブレターのような、最後のやりとり」「ここで再び万葉集の掛け合いは泣ける。徳永教授もこんなことになって悔しいやろな」などの書き込みも並んだ。

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