なぜ人々はロックダウンを無視し続けるのか

なぜ人々はロックダウンを無視し続けるのか

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  • 更新日:2021/01/13
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るう中で各国政府は外出自粛を呼び掛けていますが、それでも人々が外出をやめず、繁華街やお店に行列を作っていることが多々報告されています。イギリスの大手紙であるThe Guardianは、この事態の原因を「ルールに対する人々の解釈が甘くなってきているからだ」と分析しています。

'Cummings effect': why are people bending lockdown rules? | Coronavirus | The Guardian

https://www.theguardian.com/world/2021/jan/11/cummings-effect-why-are-people-breaking-lockdown-rules

人々にとって政府が呼びかける「外出を控える」といった策は心理的な負担となります。The Guardianが取材した心理学の専門家によると、「負担が長く続いたことによる倦怠感」と「政府からのメッセージが複雑であること」が人々がルールを無視している最大の要因であるとのこと。

そしてイギリスのレディング大学の応用神経科学の教授であるパトリシア・リデル氏は「人々はルールを守ることの価値に疑問を抱かざるを得ない状況下にある」という点を強調。イギリスでは政府が医療従事者を称賛しただけで賃金の引き上げは全く行わなかったことや、ボリス・ジョンソン首相の上級顧問であったドミニク・カミングス氏が、外出禁止令が敷かれているのにもかかわらずロンドンから400km以上離れた田舎町に滞在したという事実が明らかになったことなどから、国内で政府の対応に不満を抱く声が多発しています。

特にカミングス氏の行動については強い反感があり、研究者が行った調査では、カミングス氏の行動が明らかになった後、国民の政府に対する信頼やロックダウンのルールを順守する意欲が急激に低下したということが明らかになりました。これら一連の現象は一部で「カミングス効果」などとも呼ばれています。こういった出来事により人々は厳格なルールに疑問を抱き、それぞれがルールに対して自由な解釈を抱くようになったとリデル氏は述べています。

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ノーザンブリア大学の応用心理学の教授であるパム・ブリッグス氏は「人々はルールを守ることよりも、社会規範に従う可能性が高いのです。我々は社会に属する存在であり、他の人が何をしているのかを見て行動するという傾向にあります」と述べます。割れた窓を放置するとそれが当たり前の環境になり、他の窓も全て壊されるようになるという「割れ窓理論」やカミングス効果が要因となり、人々は他の人の行動に合わせ、ルールへ注意を払わなくなっているとのこと。

またブリッグス氏は「ルールに一貫性や合理性がなければ従わない人も多くいます」とも述べています。イギリスでは「温かい飲み物を持って友だちと歩いていただけで『ルール違反のピクニックをした』と警察に言われ、200ポンド(約3万円)の罰金を支払った」という事例もあり、ブリッグス氏は「人々はルールが本当に効果的なのかと疑問を抱き、政府やルール策定者への信頼が失われている」と語ります。

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バーミンガム大学のソフィー・キング・ヒル博士は「政府が信頼を取り戻すためには透明性が必要で、政府は国民に謝罪し、間違ったルールを作ったことを認めるべきだと思います」と語りました。

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