◇セ・リーグ 阪神6ー2巨人(7回降雨コールド)(2021年4月6日 甲子園)

「6番・右翼」で先発出場の阪神・佐藤輝
アウトになっても拍手と歓声が起こる。7回2死、ビエイラの140キロスライダーを捉えた阪神・佐藤輝の打球はフェンス手前への右飛。それでも描いた放物線は甲子園のファンをトリコにした。
「雨の中でも、ファンの熱を凄く感じた。その期待に応えることができるように、ここでしっかり頑張っていきたいと思いました」
甲子園開幕、しかも巨人戦での勝利。これまでとは違う喜びがあった。しかも69年の田淵幸一でも果たせなかった甲子園初打席初安打が、2回の先制につながった。無死一塁からサンチェスの内角145キロを中前打。チャンスを拡大し、梅野の先制打を引き出した。
「内をずっと攻められていたけど、きょうは内をしっかり捉えてセンター前に打つことができた」
厳しい内角攻めの洗礼は受けても「まずは自分のスイングをすることを大事にしている」と動じない。矢野監督も「甲子園じゃなければホームランかなというようなところ」と内容を評価。本拠地をこれからも沸かせるはずだ。(鈴木 光)