菅首相「憲法に緊急事態対応をどう位置づけるかは大切な課題」 メッセージ要旨

菅首相「憲法に緊急事態対応をどう位置づけるかは大切な課題」 メッセージ要旨

  • 産経ニュース
  • 更新日:2021/05/03

菅義偉首相(自民党総裁)は3日、ジャーナリストの櫻井よしこ氏らが主催する憲法フォーラムに寄せたビデオメッセージで、新型コロナウイルスや大規模災害などの緊急時の対応について「憲法にどのように位置づけるかは極めて重く大切な課題だ」と述べた。主な発言は次の通り。

自民党は立党以来、憲法改正を党是としてまいりました。言うまでもなく国民主権、基本的人権の尊重、そして平和主義という基本理念は今後も決して揺らぐことはありません。

その一方で、現行憲法も制定から70年余り今経過し、時代にそぐわない部分、そして不足している部分については改正していくべきじゃないかと考えています。

例えば今般の新型コロナへの対応を受けて、緊急事態への備えに対する関心が高まっています。大地震等の緊急時において国民の命と安全を守るため国家や国民がどのような役割を果たし国難を乗り越えていくべきか、そのことを憲法にどのように位置づけるかは極めて重く大切な課題です。

しかし現行憲法において緊急時に対応する規定は参院の緊急集会しか存在しません。

また、自衛隊は大規模災害や新型コロナ等にも懸命に対応しており、国民の皆さまの多くから感謝され支持されています。それにもかかわらず自衛隊を違憲とする声があることもまた事実です。

そこで自民党では、憲法審査会で活発な議論を行っていただくため、「自衛隊の明記」をはじめ「緊急事態対応」「合区解消・地方公共団体」および「教育の充実」の4項目について、憲法改正のたたき台を取りまとめ、すでにお示ししています。一部の野党も憲法改正について具体的な考え方を示し、憲法審査会における建設的な議論を呼びかけておられます。

しかし憲法改正に関する国会での議論は残念ながらなかなか進んでおりません。国民投票法改正案についても自民党と野党第一党である立憲民主党との間で「何らかの結論を得る」と合意しておりますが、いまだ衆院の憲法審査会で採決に至っていないのが実情です。

憲法改正に関する議論を進める最初の一歩として、まずは国民投票法改正案の成立を目指していかなければなりません。その上で憲法審査会においては与野党の枠を超えて建設的な議論を重ね、国民の皆さまの理解を深めていくべきです。それは国会議員の責任ではないかと思います。

言うまでもなく憲法は国の礎です。そして憲法改正は国会が発議し、最終的には主権者である国民の皆さまが国民投票で決めるものです。すなわち憲法改正の主役は国民の皆さまなのです。ですから多くの国民の皆さまが憲法改正について自らの問題として考え、大いに議論し理解を深めていただきたい。本日のフォーラムがその大きな役割を果たすことを心から期待しています。

憲法改正への挑戦は決して容易な道ではありません。これまでもたくさんの先達が挑戦され到達することができなかった道です。しかし皆さんとともにその実現に取り組んでいきたい。大きく社会が変化する今だからこそ新しい時代にふさわしい憲法のあり方について国民的な議論と理解が深まるよう、その環境を整備し、しっかりと挑戦していきたいと思います。

憲法改正に向けてともに頑張ってまいりましょう。本日は誠におめでとうございます。

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第23回公開憲法フォーラムにビデオメッセージを寄せる菅義偉首相(自民党総裁)=3日午後、東京都千代田区(広池慶一撮影)

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