【トランプ次期大統領】主要経済閣僚固まる 目立つ「米国第一」「保護主義」 日本のGDP1%超下げの試算も

  • 産経ニュース
  • 更新日:2016/12/01

トランプ次期米大統領が財務長官にスティーブン・ムニューチン氏、商務長官にウィルバー・ロス氏を指名する方向となり、米次期政権の主要経済閣僚が固まった。メンバーの発言や行動は「保護主義」など「米国第一」の考えが目立つ。こうした方向性を強行すれば、日本の国内総生産(GDP)が最悪1%超押し下げられるというシンクタンクの試算も現実味を帯びかねない。(山口暢彦)

30日の東京株式市場は、日経平均株価の終値が前日比1円44銭高の1万8308円48銭と3営業日ぶりに反発。円ドル相場は午後5時現在、前日比41銭円安ドル高の1ドル=112円72〜73銭で取引された。トランプ氏が掲げる大規模な減税などによる米経済好転への期待から、円安株高の基調が続いている。

ただ、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員は「こうした期待感は短期的で、いつはげ落ちるか注意する必要がある」と警告する。

トランプ氏の経済政策の公約で主導的な役割を果たしたのはムニューチン氏で、実際の政策策定でも中心になるとみられる。

だが、米両院の多数を占める共和党は財政赤字拡大に反対。政策を立法にこぎつけるためムニューチン氏らは譲歩を迫られるとの見方も強い。財政政策が小規模になれば市場の失望を招き「再び円高ドル安に向かいかねない」(小林氏)。

一方、次期政権は対外政策では「保護主義」の看板を下ろしていない。トランプ氏は日本の米国に対する輸出の多さを批判したこともあり、今後円安ドル高が進んだ場合には、通貨政策の責任者となるムニューチン氏が日本に円安是正を求める可能性がある。

また、ロス氏は自由貿易に賛成だが、米国に「不公平」な内容は反対だ。北米自由貿易協定(NAFTA)見直しでメキシコから米国への輸出品に高関税が課されれば、メキシコに拠点を置く日本の自動車メーカーが打撃を受ける。

ロス氏は日本がいまなお発効を目指す環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)にも反対している。国際的に自由貿易機運が後退すれば、世界全体の貿易量が減少して世界経済の成長が鈍化し、日本経済にも悪影響が及ぶ。

大和総研は、トランプ政権誕生で円高、株安、世界経済の縮小が大幅に進めば日本のGDPが1・12%引き下げられると試算した。

日本政府はロス氏が知日派であることを利用するなどさまざまな手段を通じ現実路線にかじを切るよう働きかけが求められそうだ。

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