国難に英王室の秘密兵器 キャサリン妃の欧州訪問活発化

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  • 更新日:2016/11/30

欧州連合(EU)離脱が英国の国民投票で多数となり、大きく揺れるEU諸国。英国とEUの溝を埋めようとする試みが進行中だ。国難といえる英国の苦境に、英王室のキャサリン妃が動いた。

キャサリン妃(34)は10月11日、単独でオランダを訪ねた。妃の初めての外国単独訪問は2014年、マルタが予定されていた。しかし、シャーロット王女(1)の妊娠初期で、妃の強いつわり症状のためにキャンセルになった。

オランダでは、まずハーグでウィレム・アレキサンダー国王と会見、ランチを共にした。その後はマウリッツハイス美術館で、フェルメールの代表作「真珠の耳飾りの少女」と向かい合った。セント・アンドリューズ大学で美術史を専攻し、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーのパトロンを務める妃にとっては、何よりうれしい対面だった。妃は、エリザベス女王(90)から貸与された真珠のイヤリングを着けて鑑賞に臨んだため、好感度は一気にアップしている。行く先々でオランダの人々から熱狂的な歓迎を受けた。

●離脱後にらみ王室外交

ただ、一人での外遊といっても、女王が信頼する秘書の一人がぴたりと寄り添ったことが目を引いた。それは今回いかに妃が重要な任務を負っているかを示している。実は妃の日帰り訪問の前日にメイ英首相がオランダに来たのだ。6月の国民投票でEU離脱が決定し、首相は来年3月末までに離脱交渉を開始するとした。離脱後を見据え、英国はヨーロッパ大陸の国々との関係をできるだけ密にしたい。

オランダは英国の重要な貿易相手国だ。EUから離れても、オランダとの良好な関係維持を伝える役目をキャサリン妃は担ったのだ。むろん王室は政治に関わることはできない。それでも英国は妃を「シークレット・ウェポン(秘密兵器)」と捉える。EU離脱という前代未聞の国難に当たって、妃にこそ一肌脱いでほしい。ロンドンからの飛行時間がわずか1時間というオランダを英王室メンバーが訪問したのは、実に3年ぶりのことだった。国民からは「世界で人気のあるキャサリン妃にお願いするのはよい考え」と賛同の声が出ている。

もともと英王室は外遊先として、「特別な関係」の米国や、インドなど旧植民地からなる英連邦を優先させてきた。英連邦のカナダなどには女王を元首にいただくことに反発する動きがあるが、ウィリアム王子一家が訪ねた後などは沈静化する状況が見られた。ヨーロッパ大陸に行くのは戦争記念式典などに限られていたのだ。今後は、今までの伝統を大幅に軌道修正して、妃はヨーロッパの国々に足しげく顔を出すことになるだろう。

広がる第3子待望論

一方で、国内では第3子待望論が持ち上がっている。すでに「今年のクリスマスか来年早々には良いニュースが聞かれる」との報道さえ出回る。ジョージ王子(3)、シャーロット王女の愛らしい姿を目にするたびに、「ぜひもう一人」の声がやまない。EU離脱で国民に不安が広がる中、妃には明るいニュースをもたらしてほしい。ただ、EU加盟国は英国を除き27ほどもある。王室外交と赤ちゃんを両立させるのは至難の業だろう。

来年早々に35歳になり、現在は結婚5年半のキャサリン妃。女王から国民から、そしてEU離脱という思いがけない展開から、プレッシャーは次々に妃にのしかかる。人気があるがゆえの期待ともいえるが、妃の責任は公私ともに増すばかりである。(フリージャーナリスト・多賀幹子)

※AERA 2016年12月5日号

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