【インタビュー】deadman、15年ぶり新曲含むリテイクベスト完成「嘘があれば20年前の曲は歌えない」

【インタビュー】deadman、15年ぶり新曲含むリテイクベスト完成「嘘があれば20年前の曲は歌えない」

  • BARKS
  • 更新日:2022/01/15
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deadmanが1月15日、再結成後初音源にして15年ぶりの新曲を含むリテイクベストアルバム『I am here』をリリースする。レコーディングは眞呼(Vo)、aie(G)、kazuya(B)、Toki(Dr)といった2006年の活動休止前のメンバー4人で実施。オールタイムベストといえる選曲はライブ定番曲のみならず、結成初期の楽曲や現在入手不可能な無料配布音源のリテイクも収録された。

◆deadman 画像 / 動画

眞呼とaieによる再始動が発表された2019年、1年間の期間限定復活であることも同時アナウンスされていた。しかし、新型コロナウイルスの影響でイベントやツアーの中止や延期を余儀なくされ、結果、「やりたいことを全部やりきるまで終わりにはしない」と復活期間を延長。結成から20周年となる2021年を“20th anniversary”としてスタートしたのが新たなプロジェクトであり、その第一弾がリテイクベストアルバム『I am here』だ。収録曲はオフィシャルファンクラブ[fuzz]での人気投票をもとに決定し、前述したように活動休止前のメンバー4人でレコーディングが行われている。

リリース形態は“一般流通盤”と“ライブ会場/通販限定盤”の2形態。一般流通盤にはライヴでお馴染みのナンバーに加えて新曲「鐘は鳴る」を収録。ライブ会場/通販限定盤にはファンアイテムとも言えるコアなナンバーが収録されるなど、2形態全15曲に収録楽曲の被りはない。インタビューではまず再始動の経緯、コロナ禍の功罪、そしてリテイクベストアルバム『I am here』について、眞呼とaieにじっくりと話を訊いた。

◆   ◆   ◆

■敵がいないというか
■勝ち負けとか全く関係ない

──deadman初のリテイクアルバム『I am here』がリリースとなりますが、まずは今作へ至るバンドの流れからお訊きしていこうと思います。2006年に解散をして、長く沈黙を守っていたdeadmanが、2019年に再結成となったのは、何が大きかったのですか?

aie:当時、名古屋で付き合いがあったイベンターさんから、「ダメ元で一応聞くんだけど、deadmanやれない?」と言われたことが何度かあって。「まあ、ないっすわ」っていうのが、かれこれ10年くらい続いていたんです。で、2018年くらいにもそういう話がきて。そのときたまたま、MERRYのテツさんと眞呼さんと「何か一緒にやりたいね」という話をしていたんです。その流れから、「“deadmanで”という話が今回あるんだけど、これはナシっすよね?」って眞呼さんに言ったら、「いや、ありっすね」という感じで。

眞呼:ははは。

aie:「いいんですか!?」っていう。

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▲眞呼(Vo)

──眞呼さんがその時点で、deadmanで動いてもいいなと思えたのは?

眞呼:いちばんのきっかけは、テツさんとaieさんと僕という話だったので、本当のdeadmanじゃなかったところですかね。僕自身、deadmanがトラウマみたいになっちゃっていたんですけど、それがない状態だったからというか。

──トラウマというのは?

眞呼:自分の内面を出しすぎていたのがdeadmanというバンドだったので、当時、精神的にキツい時もあって。解散後も消化しきれずに、暗闇の中にいるような状態が続いていたんですね。だから、復活は拒絶していたし、deadmanを思い出すことで、その苦しい気持ちが蘇ることが嫌だった。消化できていない自分を認識することも嫌だったんでしょうね。でも、テツさんとaieさんと僕であれば、パーティ感みたいな感じが単純に楽しそうだなと思ったという。

──2019年6月22日、名古屋BOTTOM LINEで開催されたイベント<ALL TOMORROW'S PARTY 2019>への出演が13年ぶりのステージとなったわけですが、実際にdeadmanでライヴをしてみてどういう感触でしたか?

aie:楽しかった、というのがいちばん大きいですかね。

眞呼:そうですね。

aie:テツさんとやるのは久しぶりだったし、ドラムをやってくれた晁直(lynch.)は一緒にステージに上がるのが初めてだったので。

──結果的に名古屋出身者が集まった形ですよね。

aie:そうです。ミュージシャンとして、ステージ上のセッション感を楽しむというか。10数年ぶりに“deadman”という冠でやるわけだから、お客さんはしんみりしちゃうかなとも思ったんですけど、わりとこっちは祭りな感じだったんですよ。

──2020年9月までの期限付きで活動を再開されましたが、そのときは1年間deadmanをやりきろうという感じだったんですか?

aie:そこもわりと流動的でしたね。名古屋のイベントが決まって、“これは名古屋だけじゃもったいないから東京もやりましょうか”って会場(<oneman live 2019 -before the dawn->9月9日@LIQUIDROOM ebisu)も押さえて。で、“わりと感覚がよかったからツアーもやりますか(東名阪ワンマンツアー<tour2019 -twilight->/12月開催)”みたいな感じだったんです。ただ、だらだらやってしまうと上手くいかないっていう思いもあったから、終わりだけは決めておきたかったんですよね。だったら1年間という期限を設けて当時のスタッフチームを全部集めてやりきって、これで本当に解散します、っていう流れがきれいじゃないかなということだったんです。

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▲『I am here』一般流通盤

──そうだったんですね。結果的に2020年はgibkiy gibkiy gibkiyとのツーマン以降、新型コロナウィルスの影響でcari≠galiとのツーマンをはじめ、ワンマンや全国ツアーが中止や延期となり。結果、復活期間の延長を発表して2021年も引き続きライヴやツアーを行なってきました。

aie:振替公演も多かったんですけど、やっとそれを全部消化したのかな。ただキャンセルした場所も7〜8本ありましたね。コロナ禍の状況を考えると、北海道から九州まで回れるようになるには1年じゃ無理かなというので、眞呼さんとも話して。コロナのせいにして1年限定というのを外しつつ、2021年が結成20周年ということもあったので、その辺りも絡めて待っているお客さんもハッピーな状態にしてあげたかったというか。“コロナで窮屈な感じだからバンドくらいは”っていう思いはありましたね。

──deadmanで活動をしてみたら楽しいという気持ちが大きかったという感じもありますか?

aie:そうですね。敵がいないというか。どこかのバンドに数字で負けてるとか、勝ってるとか、まったく関係ないバンドなので。初めは1年で終わると決めていたから、お客さんが0だったらさすがにやらないけど、10人くらいでもやったと思うし、やることに意味があった。どうやったら動員が伸びるんだろうとか、どうしたらCDが売れるんだろうっていうストレスがない。だから楽しいんですよね。

──以前は、数字的なところが活動に影響していたんですか?

aie:あまり意識しないようにはしていましたけど、時代的に周りのバンドがどんどんキャパを上げていく中にいたので。個人的には、クアトロとかそういうサイズのハコでライヴをずっとやっていけたらいいなと思っていたんですけどね。でも当時、同期のバンドが渋公や武道館とかをやるようになると、“おおっ”とは思いましたけど。今は、例えば武道館とかが絶対的な目標でもないし、まあ“楽しそうだったらやる?”っていう空気になっているので。バンドとして健康的な形というか。

眞呼: 10数年前、自分がどう考えていたのかはあまり覚えていないですけど。deadmanをデカくしなきゃいけないとかは、感じていたとは思うんです。大きくなっていかないと、やりたいこともできないので。その辺のせめぎ合いは、当時あったと思います。今は楽しんでやっていて、やりたいことを追求することができるようにもなっているので、そこは別にいいなと。まぁ大きなハコでもやりたいですけど、基本的に僕、デカいハコで走ったりとかはちょっとできないので。

aie:はははは。

眞呼:自分のスペースとしては、半径2メートルくらいの間で動くのがちょうどいいので(笑)。

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■音楽的なグルーヴを出すためには
■昔ながらのやり方のほうがいい

──気持ち的にラクになって、音楽的にどんどん追求できる状況は、バンドとして健全ですよね。そういう活動の中で、今回のリテイクアルバムは2020年7月の活動期間延長発表時にアナウンスがありましたが、実際はいつ頃から話として立ち上がっていたんですか?

aie:最初に決めた1年という期限が近づいたあたりで、コロナ禍のためにライヴができなくなりまして。“じゃあ、限定を外してもう1年やろう”といったときに、“20周年だから、アルバムを録り直そうか”ということを解散当時のメンバーで集まって話していたんです。

──眞呼さん、aieさん、kazuya(B)さん、Toki(Dr)さんという、このラインナップでレコーディングをすることがひとつのテーマのような感じですね。

aie:そうですね、どうせやるなら面白いかなっていう考えでしたね。当時のファンクラブ会員の人に、好きな曲を投票してもらって。30曲くらいの中から、我々がチョイスした15曲ですね。それにdeadmanって結構ベーシストが変わったから、最後のメンバーで録ってない音を残そうということで、ベースがKazuyaになる前の曲ですね。だから、この4人で15年前にレコーディングしたアルバムの曲はあえて除いたり。

──眞呼さんとしては活動休止当時のメンバーでのレコーディングというのは?

眞呼:さっきも言ったように当初は、以前のメンバーでライヴとなると自分自身が過去と比べちゃうかもなって思ってたんです。でも、1年くらいdeadmanという冠で動いて、変化はありましたよね。

aie:当時のリズム隊は、今、サラリーマンだからガッツリとは活動できないけど、「例えば毎月3曲とか課題曲を決めて、トレーニングしながらレコーディングするという方法ならできるかな」と言っていて。「じゃあ、やろうぜ」って、1年半くらいかけて作ったアルバムですね。

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▲aie(G)

──リズム隊のおふたりには、実際ブランクがあるわけじゃないですか。レコーディングに持っていくテンションや演奏など、難しさなどあったと感じますか?

aie:僕はずっと現役でやっていますけど、その僕が見てもまったく問題ないクオリティの演奏でしたね。ただ、やってる本人たちは“当時の自分のレベルまで到達していない”と真面目に思っちゃってて。「いや、全然人前でやれるレベルですよ」って言っても、なかなか腰が重い感じでした。もともとTokiくんは真面目で、ドラムにストイックな人だから、この感じも懐かしいなって思いましたけど。でも、本人たちも楽しそうだったし、15年ぶりくらいのレコーディング現場を新鮮に感じているようにも見えたので。趣味としては最高にいいんじゃないかなと思います。

──とてもレアなベストアルバムですよね。年月を経ながらも、活動休止時のメンバーが再集結してレコーディングできるっていうのは、なかなか実現し得ないことだと思うので。

aie:そうですよね。しかもふたりは現役を離れていたわけですから。1年くらいのリハビリでここまでやれるというのは、すごい。もともとスキルが高いふたりだったんだなと思います。

──どの曲も臨場感があって、ヒリヒリとした緊張感や迫力を感じるアンサンブルとサウンドですが、レコーディング環境はどんな感じだったんですか?

aie:当時と変わらないんですけど、楽器隊3人で演奏してみて、ドラムのOKテイクをまず出して。その後ベース、ギターを修正していくという。

──まず3人で一緒に録るんですね。

aie:そうですね、それをOKにするかは置いといて、ベースとドラムは一緒に録りました。やっぱり顔を合わせてやるほうがいいので。今はリモートでデータのやり取りをするほうが主流なのかもしれないですけど、PCを使って遠隔とかで録っちゃうと、どうしても違うなと思うので。

眞呼:やっぱり目と目が合わないとね。

aie:そうなんですよ。家で録ったベースやギターをスタジオでリアンプするというレコーディング方法もあるんですけど、それだと弾いてるときの感じがないというかね。やっぱり目の前でアンプから音が鳴っていないと弾けないフレーズや、出てこない雰囲気があると思うので。実際に生音が鳴っているということは、大事にしましたね。

──それはdeadmanだからこそ、そういう形とかノリにこだわって録ったという感じですか?

aie:いや、それしか知らない4人ですし、わりとそれが正解だと信じているし。お金もかかるので、今時あまりやらなくなっちゃったレコーディング方法だと思うんですけど、結果的にできたものを聴くと、やはり正解だったなと思います。

眞呼:グルーヴを前のめりにしたり後ろに引っ張ったりというのが曲によって変わっていて。それがカッコよかったりするんですけど、宅録でそれをしてしまうとタイミングが合わないんですよね。言葉がない分、全員が目で語るというか。今、目が合って、そこでこう言いたいんだなっていうのがわかる。そういう面で、音楽的なグルーヴを出すためには、昔ながらのやり方のほうがいいものができると思いますね。ボーカルの僕が言うことではないですけど(笑)。

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▲『I am here -DISC 2-』ライブ会場/通販限定盤

──全編を通してボルテージが高い演奏として聴こえてきますし、「quo vadis」「溺れる魚」のような勢いのある曲、「受刑者の日記」の緊迫感、「re:make」のライヴ感も、そうしたレコーディング方法ならでは、だと思います。

aie:きれいなテイクというよりも、勢いがあるというかカッコいいテイクだなと。ギターなんかは結構ミストーンとか、鳴っちゃいけない音を鳴らしまくっているけど、誰もそれがダメとは言わない。それこそがこうやって録る良さだから。やっぱり昔から僕らは、生で録っている先輩にしか憧れてないんですよ。ネットを使ってレコーディングができるようになってからの音楽に憧れがないというかね。当時のRed Hot Chili Peppersとかの映像を見てもそう。集まってレコーディングをしたりということに憧れて僕らはバンドを始めたから、どうしてもそこから抜け出せないんですよ。でも、そのどこか田舎臭い感じがdeadmanというバンドの音になっている気もする。それって、音楽に詳しくないお客さんが聴いてもなんとなくわかると思うんですよ。だから、この形はキープしたいかなと思いますね。

──曲ができた時点から20年近く経っていますが、曲の捉え方などで変化していることもありますか?

aie:それがね、わりとよくできた曲だなと思っていて。

眞呼:うん。

aie:流行りに乗って音楽を作ってこなかったから、どの曲も今でもやれるというかね。という話を以前、MUCCの逹瑯くんのラジオに呼んでもらったときにも喋ったんですよね、「20年前の曲を今でも平気でやれる」って。だから復活できたし。当時は、“この曲はちょっとな”と思っていたものも、10年以上寝かせることによって、“全然カッコいいじゃん”と思えたり。僕と眞呼さんの中には全然ないかなと思ってた曲とかを、晁直やテツさんが「やりたいから」ってライヴでやってみたら、“今、やるとカッコいいかもな”という発見もあったりしましたからね。

──眞呼さんの歌詞も時代を超越したものですし。

眞呼:どうなんでしょうね。言ってきたことが現実になっちゃったな、という部分もあるんですけど。

──それはこの数年特に思います。リアルになってしまったというか。

眞呼:それが逆に残念かな、止められなかったということが。書いてきたことは当時の現実だったりしていたんですけど、やっぱり警告的なことも言ってきたので。残念ではあるんですけど、今後もこのスタンスは変わらないし、変えたくないとは思っています。

──眞呼さんの歌詞の書き方はどういう感じなんでしょう。自分の内側にずっとある何者かを表現しているのか、現実にあったものをモチーフとしていくのか。

眞呼:両方ですね、実際、自分自身に起こったことだけど、形を変えて歌詞にしているというものもありますし。でも、こういうのって嘘は絶対いけないと思うんです。自分の意思や考えを曲げてしまってはいけない。言葉として発する以上、責任があることなので。それがたとえ間違っていても、僕は正直に言わなきゃいけない立場だと思っています。

aie:眞呼さんが嘘の歌詞を書いていたら、20年前の曲は歌えないですもんね。

眞呼:歌えないですね。

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■新曲を皮切りに新しいものを
■作りたいなとは思っています

──そして新曲「鐘は鳴る」も収録されました。この曲はいつ頃作ったものですか?

aie:制作のいちばん最後のほうだったんですけど、その頃にはTokiくんもなんでもいける状態になっていて。時間は掛かったけどdeadmanが元に戻ったなという感じで。最後のレコーディングの2週間くらい前に作ったのかな。

眞呼:なかなか集まる時間がなかったというのもあるんですけどね(笑)。昔はわりと曲の制作に時間を掛けていたんですけど、今回はぎゅっとタイトな感じでしたから。

aie:コロナ禍でリリース日程も決めていなかったので、最初はわりとだらだらとレコーディングしてたんですよ。でも、そろそろ完成だなっていう流れから、ぽんぽんとリリース日とかが決まって締め切りが見えて。“ちょっと待て、時間なくない?”っていうので、最後の最後くらいで一気に新曲をやった気がしますね。

──コンポーザーのaieさんとしては、今、deadmanの新曲を書くにあたってどう向かっていったのでしょう。

aie:“いい曲はやめよう”と思ってましたね。お客さんが泣いちゃうような曲っていうのは違うと思うので。アルバムの8曲目っぽい感じというか、“deadmanっぽいわー”っていう曲を狙ったというか。ずっとシングルのB面っぽいものがカッコいいと思ってきた人生だったので。

眞呼:もともとメジャーを経験していないので、そもそも“シングル”というのがわからないんですよ。

──deadmanはこれまでシングルを何作かリリースしていますよね(笑)?

aie:それが全部、B面曲3曲入りみたいな感じなんですよね(笑)。まぁ僕はLUNA SEAもBUCK-TICKも“シングルのB面がカッコいい”と思ってきたので。

眞呼:そうそうそう。本当にそれです。

──それは、オルタナティヴなバンドスタイルや、これまでにない音楽、ひねくれた視点など、そういったルーツにも起因しているんですかね。

aie:なんだろうな。メンバー以外が自分たちの音楽に口出ししてくるような状況にいたことがなかったので。なんとなく、“この時期にシングルを出しましょう”となったら、そのとき出来ていた新曲がシングルになっちゃう。あまり考えてないというか(笑)。なんなら僕たちの気持ちの上では全曲シングルでもいいし。たまたまその時のいちばん新しい曲を“じゃあ、これをシングルにしますよ”っていう流れが多いかな。

──改めてこのメンバーで新曲を作っていく過程はどうでしたか?

aie:スタジオで合わせてゾクッとしましたね、“カッコいいじゃん”って。懐かしかったし、その場でリズム隊がアレンジを作っていく感じとかもよかったですね。

──すごくエッジの効いたサウンドになりました。

aie:deadmanでやってこなかったビートにもなっていますし、それでもわりと馴染むという。それにレコーディングしながら、cali≠gariと回ったツアーで一緒に曲(「死刑台のエレベーター」)を作ったので。そこを一回挟んだのもデカかったかもしれないです。

──ちなみにcali≠gariとのツアーのサポートドラマーは叶亜樹良(氣志團サポート)さんでした。これまでのライヴやツアーでは、晁直さんやLottoさんなど様々なサポートドラマーを迎えましたが、ドラマーとともにグルーヴが変わったり、曲に変化が生まれたり、という面白さもありますか?

aie:人によってグルーヴが違うのは面白いですよね。“deadmanだからこういう風にしてください”とは言わずに、亜樹良さんなら亜樹良さんの好きに叩いてもらったり、LottoくんはLottoくんの好きにやってもらって、それを楽しむというか。みんな違うから面白い。まぁそれは、僕とベースのkazu (gibkiy gibkiy gibkiy / the god and death stars)くんの演奏が上手いからできる技ですけどね。ドラマーが替わっても全然合わせられるので(笑)。

眞呼:はははは。

──そういったライヴからヒントを得て、今回のリテイクのアレンジや、新曲制作につながることもあったのでしょうか?

aie:それはないかな。今はやっぱり、過去を再現しているというほうが近いので。あえてガラッとアレンジを変えたり、“今の時代に合わせるならこういうアレンジがいい”とかはやらないようにしています。好きなミュージシャンがリテイクとかでアレンジを変えちゃってがっかり、ということを僕自身も体験しているから。過去のものは過去のものだし、お客さんがイメージを持っている曲はできるだけそのままにして、その中で自分でなんとなくやりたいことが見つかったら、それが新しい曲になっていくんじゃないかな。今は僕らも、当時のものを再現していることを楽しんでいる感じですかね。

──新曲「鐘は鳴る」が収録されたことでファンの方も希望を持つと思うんです、deadmanのこの先について。今作以降についての活動はどのように考えていますか?

aie:もうやめることが、やめになったので。北海道から九州まで15本くらいのツアーができるような状況になることを夢見つつ、今は過去を振り返っている状態ですけど、新曲を皮切りに新しいものを作りたいなとは思っていますね。酒の席ではありつつ、「その場合、晁直とkazu君、手伝ってくれる?」って聞いたら、「やります」と言ってくれたので。「じゃあ、昔ながらのバンドっぽいやり方で作ろうか」っていう。たぶん今は、lynch.もそういう作り方をしてないだろうし、そういう面では晁直も面白いだろうと思うので。ロックバンドっぽい作り方で、新しいdeadmanの新曲ができるといいな、ということは考えています。

──とても前向きな感じですね。

aie:暗いですからね、世の中が。ちょっとはよくしていかないと。

──バンドを再開しながらも、コロナ禍でライヴができない状況もありました。そこで痛感する“ライヴ”というものの良さ、面白味や、大事だったものが浮き彫りになった感覚はありましたか?

aie:これだけ長いことやっていても、初めての経験がすごく多いですね。お客さんとのディスタンスだったり、声を出してはダメだったり、換気タイムが必要だったり。まだまだこんな壁があったかと思いましたし。一旦調子に乗ったけど、まだ全然ダメでしたっていう感じもありました。ただ、それも楽しく考えながら。

眞呼:楽しいね。

aie:コロナ禍の最初の頃はお客さんも、“この時代にライヴを楽しんでいいんだろうか?”って半信半疑で参加していたと思うんです。そういった緊張感もだんだん和らいできて、最近はステージの温度にちゃんと反応できてる。こうして徐々に徐々に元に戻っていって、コロナ前に予定していたライヴを全部やりたいと思っています。それだけ時間がかかるということは、もしかしたらアルバム1枚分くらいの新曲が出来ているかもしれないし。“コロナのせいにしながらも前向きになったおかげで、新譜が出来ました”みたいなのでいいかなって思いますね。

──今回のリテイクアルバムのタイトル『I am here』には、そういった思いも込められていそうですね。

aie:『deadman Super Best』とかでもよかったんですけどね、別にタイトルは。

──そのタイトルはガラじゃない気がしますけど(笑)。

aie:ははは。特にこだわりもなく、お客さんがちょっとでも喜んでくれれば。未来が匂う匂わないは置いといて、なんとなく我々は一区切りついたというか。今回のリリースツアーは名古屋、東京、大阪の3本ですけど、本当はもっと回りたかったんですよ。ただ、世の中的にライヴが復活してきて、なかなか会場が空いていない、ということもあって。

──多くのバンドやアーティストがライヴを再開しているので、そういう状況にもなってきているんですね。

aie:なので、先々のスケジュールを組んでいかないといけないということもあって、今回のツアー中に打ち合わせをしながら、2023年、2024年のことも考えられればと思っています。

──ますます<deadman 2022 tour「毒と薬と炉の鼠」>が楽しみです。

aie:2021年12月4日に新宿ロフトでdeadmanとthe god and death starsと、眞呼さんの新しいプロジェクトLOA-ROARの3バンドでライヴ<DAVID SKULL NO RECORDS 20th anniversary 『-GOD MAN-』>を実施したんですけど、アンコールだけKazuyaくんとTokiくんが入って、当時のdeadmanのメンバーでやったんです。同窓会みたいな感じで楽しかったんですけど、それをやったことでふたりが調子に乗り始めていて。「いつでも出るよ」みたいな感じになっているので(笑)。

眞呼:ははは。逆に一応できたものの、緊張に押し潰されそうで“もうやりたいくない”ってなってた可能性もあったわけじゃないですか。そういう感じではなく、ふたりが「やれる」「やりたい」と感じてくれたのがよかったと思いますね。

取材・文◎吉羽さおり

■リテイクベストアルバム 『I am here』

2022年1月15日(土)CDリリース
2022年1月21日(金)配信スタート

【一般流通盤】DCCA-92  3,850円(税込)
01. 向日葵
02. quo vadis
03. 溺れる魚
04. monster tree
05. ドリスからの手紙
06. 体温
07. 受刑者の日記
08. re:make
09. 蟻塚
10. 鐘は鳴る(新曲)

▼『I am here -DISC 2-』
【会場通販限定盤】DCCA-93 2,700円(税込)
01. 盲目の羽と星を手に
02. kafka
03. 桜と雨
04. bodybag No.
05. 701126
※MAVERICK STOREにて通販決定
https://www.maverick-stores.com/deadman/

■『I am here』発売記念インストアイベント

日程:2022年2月5日(土)19:00~ ※集合時間 18:30
場所:タワーレコード新宿店 9Fイベントスペース
内容:私物サイン会
対象店舗&お問合せ先:タワーレコード新宿店 03-5360-7811
対象商品:2022年1月15日(土)発売「I am here」(品番:DCCA-92)
参加方法:ご予約者優先で、deadman「I am here」(DCCA-92)を1枚ご購入の方に先着で、『私物サイン会参加券』を1枚配布致します。複数枚ご購入のお客様には、同数の『私物サイン会参加券』をお渡し致します。
http://deadman.jp

■<deadman 2022 tour「毒と薬と炉の鼠」>

1月22日(土) 名古屋 CLUB QUATTRO
2月06日(日) 渋谷 CLUB QUATTRO
2月11日(金/祝) 梅田 CLUB QUATTRO
▼チケット
前売:¥7,000 (税込)
※座席指定/入場時ドリンク代別途必要/スマチケのみ(分配可)/各公演1人2枚まで/同行者登録有り
一般発売日:2021/12/11(土)
https://eplus.jp/deadman/
※未就学児入場不可・営利目的の転売禁止

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◆deadman オフィシャルTwitter
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