【今日で事件から1年】《小田急線無差別刺傷》「成功率数%でも中高生をホテルへ...」15年前に垣間見えた“自称ナンパ師”対馬容疑者の異変

【今日で事件から1年】《小田急線無差別刺傷》「成功率数%でも中高生をホテルへ...」15年前に垣間見えた“自称ナンパ師”対馬容疑者の異変

  • 文春オンライン
  • 更新日:2022/08/06

【今日で事件から1年】《小田急線無差別刺傷》「“ボヤ騒ぎ”が起きているのに上半身裸で…」近隣住民が証言する加害者の意外な素顔から続く

1年前の8月6日、小田急小田原線の電車内で刃物を持って複数の男女を襲い逮捕された対馬悠介容疑者。「幸せそうな女性を見ると殺してやりたいと思うようになった」などと動機を語る一方で、日々ナンパに明け暮れる面も持つなど歪んだ女性観に注目が集まった。真相解明の一助になることを願い、当時の記事を再公開する。(初出:2021年8月9日 年齢、肩書などは当時のまま)

【画像】高校時代の加害者“リア充”写真「頭が良くてイケメン」「オシャレなイケメン」

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「いま、彼が『ナンパ師だった』という情報からいろいろな批判がされています。でもネットやテレビで見聞きする彼と、僕の知っている彼とはあまりにも違いすぎて……。本当に、こんな事件を起こすような奴ではなかったんです」

小田急無差別傷害事件の容疑者について、高校時代の同級生Aさんは訥々とこう語り始めた。

8月6日に小田急線の車両内で発生した無差別刺傷事件。殺人未遂で逮捕された対馬悠介容疑者(36)は走行中の電車内で男女10名を持ち込んだ牛刀で切りつけ、現場から逃走した。しかし数時間後の翌7日に都内のコンビニエンスストアに“自首”し、駆け付けた警察官に身柄を確保された。

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小田急線祖師ケ谷大蔵駅から負傷者を運び出す救急隊員ら ©時事通信

対馬容疑者は取り調べに対し、動機について「6年前から幸せな女性を見ると殺してやりたいと思っていた」と語っているという。6年前は対馬容疑者が30歳だった年だ。その時に一体何があったのか――。

Facebookに投稿された過去の“リア充”写真

8年前の2013年8月、対馬容疑者は自身のFacebookに、同世代の女性たちと仲が良さそうにしている自身の写真を投稿している。

1枚は楽し気な表情で男女の友人と一緒に写ったもの。「三年前」というコメントが添えられており、その記述をそのまま信じるならば27歳の時の写真ということになる。もう1枚は「インジェノバ、ウィズマイフレンド&めっちゃタイプガール」というコメントとともに、外国人女性と肩を組む写真だ。写真にうつる対馬容疑者は28歳頃にしてはいささか幼くみえる。こちらも過去の写真を投稿したのかもしれない。

現在行われている取り調べで、対馬容疑者は「女性から馬鹿にされた経験がある」と供述していることから、今回の犯行は女性に対する恨みが引き金になったのではないかとみられている。しかし、対馬容疑者の過去を辿ると、紹介したFacebookで笑顔を浮かべる写真同様、 “非モテ男”とは正反対の人生が浮かび上がってくるのだ。

対馬容疑者は1985年に青森県五所川原市で生まれ、幼いころに東京・世田谷区に引っ越した。対馬容疑者と同じ小学校の卒業生であるBさんが語る。

同級生に「俺キレさせたらやばいよ」

「対馬容疑者を知っている人はみんな口を揃えてムードメーカーだったとか、明るくて活発な子だったと言っています。3歳下の弟がいたのですが、一緒に下校したり遊んだり、面倒をよく見ていました。悪い印象は全くないです。

彼は小学校のサッカー部に所属していたんですけど、ここの関係者はいま大騒ぎしています。『まさかあいつが』とみんな思っているでしょうね。そういえば、対馬が5年生の頃、このクラブに所属していた子に対して『俺キレさせたらやばいよ』と言ったことがあったようです。よくある子供の会話ですけど、今思うとちょっと気になる発言ではありますね」

活発で明るいと評判だった対馬容疑者は小学校、中学校と地元の学校に通い、都立の高校に進学した。前出の友人Aさんは当時の様子についてこう振り返る。

高校時代の評判「勉強ができるイケメン」「少しチャラい」

「身なりに気をつかっていたようで服装もおしゃれで、容姿端麗なイケメンといった感じでした。冗談をいって人を笑わせるような明るい性格です。とても今回のような事件を起こすような人物ではなかったので、ニュースで事件のことを聞いた時はただただ驚きました」

対馬容疑者の当時のニックネームは「つっしー」。みんなから慕われていて、クラスの中心にいるような人物だったという。

高校は制服が無く、生徒が私服で通うような自由な校風。それもあってか当時の対馬容疑者は長髪を明るい茶に染めていたこともあったという。Aさんによると「少しチャラかった」。かといって、学業をおろそかにしていたわけでもないようだ。Aさんは対馬容疑者の真面目な一面を明かす。

「成績は比較的上位にいたと思います。理系なので、理科や数学が得意でしたが文系科目もそつなくこなしていました。高校卒業後は中央大学に進学しましたし、勉強はしっかりしていたのではないでしょうか。でもいい意味で“優等生”ではなかった。

囲碁将棋クラブに在籍していましたが幽霊部員で、放課後は仲がいい友達数人とよく遊んでいました。みんなでワイワイ騒ぐのが好きで、カラオケとかボーリングとか、ビリヤードで遊ぶことが多かったです。あいつは歌が上手いんですよ。カラオケではビジュアル系バンドの曲や、19(ジューク)とかゆずとか、当時流行っていた曲は幅広く歌いこなしてました」(同前)

勉強ができ、遊びも知っているイケメン。そんな対馬容疑者だが、高校3年間に交際していた女性はいなかったようだ。

「プレイボーイというか、街中の女の子に声をかけることもありました。女好きではありましたが、一人の女性に入れ込むようなことはなかった。それより男同士でつるむことが好きなタイプ。だからこそ、女性に強い恨みを持つようになるなんて、当時のあいつからは想像もできないんです」(同前)

ナンパ師の実態「成功率は数%」「中高生を狙ってホテルへ」

すでに報じられているように、対馬容疑者は過去に自身の職業を「ナンパ師」と称していたことがある。対馬容疑者と同じ高校の同級生であるCさんは高校卒業後に対馬容疑者本人から、こんな話を聞かされたことがあるという。

「今から15年ほど前でしょうか。対馬と高校の同級生数人で会った事があります。対馬はすでに大学を中退していて、定職につかず、アルバイトをして生活しているようでした。でも自分の職業を『ナンパ師』だと語りはじめたんです」

高校時代の容疑者の行動を考えれば、ナンパを繰り返していても不思議ではない。Cさんも最初は面白半分に対馬容疑者の話を聞いていたが、彼が話すナンパの詳細は「普通」ではなかったという。

「三軒茶屋などの駅近くで通りすがりの女性に声をかけていたそうです。『成功率は数%』と言っていましたが、うまくいった時はホテルに連れていくこともあったようです。でも、彼が得意げに話すナンパ相手の女性の年代がおかしくて……。対馬が狙っていたのは女子高生や女子中学生だったんです。当時、対馬はすでにハタチは超えていましたから、正直、引きましたね」

言うまでもないが、互いの合意があった場合でも、成人が未成年と性行為をした場合、住む自治体によっては淫行条例違反に該当し逮捕される場合がある。

「以前の対馬ではなくなってしまっていた」

「高校時代の対馬は年下好きということはありませんでした。対馬は『6年ほど前から幸せそうな女性を見ると殺してやりたいと思うようになった』などと供述しているようですが、この時にはすでに、以前の彼ではなくなってしまっていたように思います」(同前)

前出の対馬容疑者の同じ小学校の卒業生Aさんはこうも語っていた。

「同級生が言うには、10年以上前に地元界隈の友達と急に連絡がとれなくなったようなんです。みんな大学を卒業して就職し、社会人として働いていた頃ですね。そこから音沙汰がなくなったと。同級生は、連絡が取れなくなる少し前くらいから『対馬容疑者が暗くなった』とも話していました。対馬の人生が暗転した時期とかぶるのかなって」

対馬容疑者が高校を卒業した時のアルバムには、卒業生に対して「自分を漢字一文字で表すと?」と「10年後の自分の財産は?」という2つの質問が投げかけられている。対馬容疑者は1つ目の質問には「醒」、2つ目は「金」と答えている。凶行に及んだ対馬容疑者はいつ、何から醒めてしまったのだろうか。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

「文春オンライン」特集班

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