【日経新春杯】長期休養明けの前走でタフな流れを経験 ダノンマジェスティの復活に期待

【日経新春杯】長期休養明けの前走でタフな流れを経験 ダノンマジェスティの復活に期待

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  • 更新日:2022/01/15
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今週から外差し馬場になる可能性も視野に入れたい

今年の日経新春杯は昨年同様に、中京芝2200mで行われる。昨年の日経新春杯というと、13番人気のミスマンマミーアが単独最後方から直線一気の競馬で2着に食い込んだことが記憶に新しい。なぜ、食い込めたのかというと、ハンデ52Kgに恵まれた面もあるが、日経新春杯の週から外差し馬場になっていたことが一番の理由。

ペースがそこまで速くならなかったことで、2列目の外から最後の直線序盤で先頭に立ったショウリュウイクゾが勝利しているが、3着も同馬を徹底マークしていたクラージュゲリエだった。

今回逃げそうなのはテンがそれほど速くないトップウイナーとショウナンバルディだけ。ペースが落ち着く公算が高いが、今週から外差し馬場に変わる可能性も視野に入れたい。先週末の開催は馬場の内を固めたばかりの1月5日の開催と比べて、内が伸びていなかった。また、クッション値も先週と比べると少し下がっている。

能力値1~5位の紹介

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【能力値1位 ステラヴェローチェ】
昨年のクラシック三冠競走を完走し、善戦した馬。前走の有馬記念はパンサラッサがかなりハイペースで逃げたことで、出遅れて後方からレースを進めた。スタンド前でも中団のやや後ろからレースを進めたことで展開に恵まれ、4着と好走。それでも4角大外から動いて3着クロノジェネシスに食らいついていった内容は強く、前走と同じ走りができれば、相手弱化のここなら圧勝するだろう。

しかし、このレースは2009年に前年の有馬記念2着馬アドマイヤモナークが5着に、2014年に前年の有馬記念4着馬ラブイズブーシェが8着に敗れているように、前走の有馬記念で好走した馬の凡走がしばしば見られる。GⅠを大目標とした後の約半月ぶりの一戦で、余力がない上にハンデが課せられるのが理由だろう。

確かに2012年に前年の有馬記念3着のトゥザグローリーがこのレースを優勝しているが、同馬が3着した有馬記念は同日のグッドラックハンデよりも遅いタイムで決着した年。超スローペースでとてもGⅠの流れではなく、消耗度の低いレースになったため、ここでも好走できたと見ている。一方、今年の有馬記念はハイペースでGⅠらしい流れだった。

前記のアドマイヤモナークやトゥザグローリーのここでのハンデは58kg以上。有馬記念の上位馬はハンデ58Kg以上を背負わされることが多いのに、ステラヴェローチェはショウナンバルディと同じハンデ57Kgというのは、恵まれた。また、鞍上のM.デムーロ騎手が外差し馬場を利したような騎乗をしてきそうではあるが、全幅の信頼は置けない。

【能力値2位 マイネルウィルトス】
5走前の不良馬場だった福島民報杯では、2着馬に1.8秒差の大差勝ちを収めた馬。しかし、5走前はまるで米国のダート戦のような極端な前傾ラップの消耗戦だった。前へいった馬がどんどん脱落して行く中、先行策から押し切って圧勝したことにより、スタミナが豊富な馬であることを証明した。

前々走のアルゼンチン共和国杯は、高速馬場の超スローペースと5走前とは真逆の流れとなったが、2着と好走。出遅れて後方からとなったが、M.デムーロ騎手らしく、1速から2速とじわじわギアアップしていくような騎乗で、向正面では好位の外まで上がり、直線序盤では3列目、ラスト2Fでは2列目。最後までジリジリ伸びての2着と、バテない強みを生かした騎乗だった。

前走のチャレンジCも超スローペース。後方からじわじわ位置を上げていき、前々走の再現を狙うような騎乗だったが、最後の直線ではジリジリ伸びながらも、前との差を詰めきれず。後続馬にも差されたのは、休養明けの前々走で好走した反動によるものが大きいと見ている。近2走のように後方からじわじわ前との差をつめていく騎乗なら上位にくると見ているが、良馬場のスローペースならもう少し距離が欲しいところでもある。

【能力値3位 フライライクバード】
5走前の長良川特別では、2勝クラスとしてはやや速い流れを中団内々でレースを進め、3~4角の外から動き、そのまま後続との差をどんどん広げて、2着スマイル(先週の3勝クラス・迎春S勝ち)に7馬身差をつけての独走V。オープン級の指数を記録した。

その次走の松籟Sは休養明け好走の反動で大敗してしまったが、そこから立て直しつつ上昇し、前々走の3勝クラス・ムーンライトHでは、再びオープン級の指数で勝利。5走前と同じく中団内々でレースを進め、4角で中目のスペースを拾い、直線で外に出して後続との差をじわじわ広げ、ラスト1Fで一気に突き抜けて2着馬に2馬身半差の快勝。

前走のアルゼンチン共和杯は超スローペースで、速い上がりが求められたレース。好位の外目から決め手上位のオーソリティをマークしながらレースを進めたため、直線で同馬に離されて3着に敗れた。前走時に騎乗した岩田望来騎手が重賞を勝てないのは、控えるレースをするのが好みでありながら、マークする馬が理想的ではない(自分の騎乗馬よりも決め手のある馬をマークする)ことにあると見ているが、そんな弱点が諸に出た一戦だった。こういった有力馬が動いてから動く、いわゆる着狙い騎乗は善戦する長所はあるが、勝ち負けに持ち込むには向いていない。

今回は武豊騎手に乗り替わり。どの位置を取るかわからないが、これまで強いレースをした長良川特別、ムーンライトHは中団から早め先頭(ラスト1Fまでに先頭)に立ったもの。ペースが速くなって前が崩れるか、スローペースなら直線早めに動いて、後続の決め手を封じる策ならここも上位争いだろう。

【能力値4位 クラヴェル】
4走前のマーメイドSは意外とタフな馬場で、シャムロックヒルが後続を引き離して逃げたことで前が厳しい流れ。クラヴェルは五分のスタートから脚を温存する選択を取って後方から3角で外に誘導し、4角で中団外まで押し上げて直線。ハンデ51Kgだったこともあり、4角の外13番手からしぶとく伸びて接戦の2着に好走した。それ以来、同馬は徹底して後方待機を選択するようになり、中京記念、新潟記念、エリザベス女王杯で3着と善戦。ただ近4走全てラスト1Fで前が失速したところを差したものである。

特に前走エリザベス女王杯はシャムロックヒルとロザムールが競り合ってペースを引き上げ、アカイイトの追い込みが決まった極端な前崩れのレース。後方内々から4角でも狭い内を選択し、馬群を上手く捌いて伸びての3着。逆に2~4走前よりも展開が噛み合ったわりに、指数をダウンさせる形で3着だったのは、休養明けやハンデ戦だった2~4走前よりも重い斤量を背負わされたからだろう。今回もハンデ戦で斤量54Kg。休養明け2戦目の前進も見込め、さらに外差し馬場となれば、ここも侮れない存在になる。

【能力値5位 ショウナンバルディ】
前走の中日新聞杯で待望の重賞初制覇を達成した馬。前走は2番枠から好発を切ってじわっとハナを主張し、1角までにハナを取りスローペースに落としての逃げ切り勝ち。前走は同型不在。1角までの距離が短いコースの内枠。さらに直線の上がり坂の中間地点のスタートで、スタートが上手い逃げ馬にとって、有利な条件が整っての逃げ切り勝ちだった。

今回も同型馬はトップウイナーのみだが、中京芝2200mは4角ポケットからのスタート、最序盤に坂はなく、1角までの距離もあるので、前走ほどスタートが上手いこの馬の優位性を生かせないはず。また、同馬はテンが速くないので、強い意志でハナを主張しないと逃げられない可能性もある。そして何より休養明けの前走で自己最高指数を記録した後の一戦だけに、反動が出る危険性もある。

穴馬は前走でタフな競馬をしたダノンマジェスティ

ダノンマジェスティは新馬戦を好位からラスト2F11秒2-11秒0の強烈な上がりでまとめて勝利し、続くきさらぎ賞では1番人気に支持された素質馬だ。同レースでは他馬とのキャリア差もあって9着に敗れたものの、その後は出世レースの大寒桜賞と1000万下の木曽川特別を勝利。
その後、脚部不安で2年4ヵ月もの長期休養が余儀なくされたが、復帰初戦の5走前、岸和田Sでは逃げてシフルマンにプレッシャーをかけられながらも、3着馬に3馬身半差をつけ、オープン級の好指数で2着と好走。当時の3着馬が今回の能力値2位のマイネルウィルトスだったことも、同馬の評価を高める。

しかし、さすがに長期休養明けでオープン級の走りをしてしまうと、少なからずダメージが出るもので、その後2戦は着順こそ良いものの指数をダウンさせた形。前々走の新潟大賞典でも出遅れて後方からジリジリの競馬となり、6着に敗れた。

今回はそこから再び立て直され、6ヵ月の休養明けから2戦目の一戦。前走アンドロメダSは逃げ、先行馬に厳しい11月の阪神芝2000m。この週も前週同様、芝2000m以上のレースでは差し、追い込みしか勝ち負けしていなかった。そのタフな流れを大外16番枠から終始好位の外々を追走するロスの大きい競馬。さらに3角手前では先に動いたシフルマンにプレッシャーをかけにいって6着に敗れた。しかし、スタミナが不足する長期休養明けで厳しい流れを経験したことで、持久力の復活が見込め、今回は変われると見ている。

※パワーポイント指数(PP指数)とは?
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例)ステラヴェローチェの前走指数「-26」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも2.6秒速い
●指数欄の背景色の緑は芝、茶色はダート
●能力値= (前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3
●最高値とはその馬がこれまでに記録した一番高い指数
能力値と最高値ともに1位の馬は鉄板級。能力値上位馬は本命候補、最高値上位馬は穴馬候補

ライタープロフィール
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。

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山崎エリカ

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