戸田恵梨香のしぐさに感動!『ハコヅメ』原作者が語る「ドラマのすごさ」の理由

戸田恵梨香のしぐさに感動!『ハコヅメ』原作者が語る「ドラマのすごさ」の理由

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/09/15
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戸田恵梨香さんが刑事課の元エース・藤聖子を、永野芽郁さんがその藤部長とペアになる新米警察官・川合麻依を演じ、初回から視聴率11%を超えた大ヒットドラマ『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ 水曜夜10時~)。

主人公は町山交番に配属された川合麻依。公務員試験を片っ端からうけたら警察だけ合格して入ったという消極的新人警察官だ。その指導官となるのが刑事課の元エース・藤聖子部長。黙っていると誰もが振り向く美女にして、同僚刑事から「マウンテンメスゴリラ」と恐れられている超有能警察官だ。『ハコヅメ』は新人警察官・川合の成長物語にして、リアルなのに爆笑のお仕事物語でもある。

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(c)NTV

戸田さんと永野さんのみならず、伊賀崎所長を演じるムロツヨシさん、藤部長の同期の源を演じる三浦翔平さん、源とペアを組む山田を演じる山田裕貴さん、刑事部の牧高を演じる西野七瀬さん等々、すべてのキャストは「2017年からの連載なのに、ドラマ化を見越して、原作者の泰三子さんがあて書きしたのでは?」と思うほど。マンガとドラマとがシンクロし、「今シーズンのNo.1ドラマ」「映画化希望!」「ハコヅメがあったから元気に仕事ができたのに、終わっちゃうなんて…」とラブコールが止まらない。

このドラマは、なぜこれほどまでに愛されるのか。元警察官であり、原作者の泰三子さんに、原作者からみた「ドラマのすごさ」をたっぷり語っていただいた。

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予想をはるかに超える面白さ

――ドラマの評判がすごいですね。泰さんはご覧になってどんな感想をお持ちですか。

ドラマ放映中の今はまだ、「感謝」と「安堵」の気持ちが強いです。それ以外の「面白い!」「可愛い!」「泣ける!」は、もう少し落ち着いてから、ゆっくり噛みしめたいと思います。ただ、ドラマを見ていて感じたのは、作品のメッセージを届けたいという「信念」と、視聴者に笑って欲しい、楽しんで欲しいという「誠意」を持って、制作者の皆様が力を合わせてくださったなという事でした。「ハコヅメ」は普通のドラマと違って、殺人等の大きな事件は起こりませんし、地味な日常業務の連続なので、制作にあたっては様々なチャレンジとご苦労が絶えなかったと思いますが、「信念」と「誠意」を終始貫いてくださった制作者の皆様に、心から感謝しております。

――ドラマの『ハコヅメ』第1話が放送されたのは7月7日(水)。この1話で6巻50話の「笑ってはいけないお誕生日会」のエピソードが盛り込まれ、原作を知らない人たちの爆笑をさらいながら、マンガ読者からは「あの通常点検をあそこまで見事に再現しつつ最高におもしろくするとはすごいドラマだ」と評判になりました。泰さんの感想をぜひお聞かせください。

あの話は、本部長(県警で一番えらい人)への申告という、ものすごく真面目な緊張する場面で、次々と警察官がドジを踏んでしまった、現実での出来事が元ネタです。漫画と相性が良さそうなエピソードだったので、当時珍しく連載誌の『モーニング』でカラーページをいただいた時に、勝負回でぶつけたネタでした。

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(c)泰三子『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』6巻50話より/講談社

ただ、漫画だと「心の声」の技法を使う事で、何が起こっていて、登場人物が何を考えているのかという情報を伝えやすいのですが、実写で実際に起こっていることだけを展開してしまうと、全然面白くならないと思うんです。警察官の地味な失敗の連鎖が続くだけなので、1話冒頭でこのシーンがくると知った時は、正直不安で仕方なかったです。

ただ、脚本を見てみると、脚本家の根本先生が原作をうまく演者さんに『あて書き』されていると感じました。脚本では演者さんと演じるキャラを踏まえた上で、セリフ回しをされているので、「実写でも違和感ない仕上がりになるんじゃないだろうか……」と少し安心しました。

でも、仕上がった映像を見てみたら、予想をはるかに超える面白さだったので、私自身も笑ってしまいました。カメラワークや、間の取り方や音響等の効果も、面白さを何倍にも増長させていましたし、あと、やはり演者さんたちが本当に最高でした。あの粗末な失敗の連鎖を、一流の演者さん達が大真面目にされているのが、面白くて仕方なかったです。

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(c)NTV

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(c)NTV

ドラマでの他のコメディ部分についても、出来上がりを見てみると脚本や原作にないセリフやリアクションが結構あるのですが、「このキャラはこういう事言うし、こういう事やらかす」というのが絶対に守られているのは本当にすごいと思います。ただ原作どおりにするより、キャラの描かれていない言動をその場面に応じて演じるというのは、すごく難しい技術だと思いますし、そちらの方が原作キャラへの敬意を感じて嬉しくなりました。あと、コメディに対する演者さんの姿勢に、なんか鬼気迫るというか、「力ずくで面白くする」という気合が感じられて、役者さんって本当にすごいなと感動しました。

「あれ? 根本先生、原作全部暗記してる?」

――今では「同じメンバーで続編をやってほしい」「ハコヅメがあるから元気に仕事ができる」「シリーズ化と映画化希望!」とYouTubeやネットニュースへのコメントも熱く、大成功のドラマとなりました。その理由は何だと思われますか?

私なりに思ったことがたくさんあるので、順番に申し上げます。まず第一に、プロデューサーさんの胆力だと思います。ドラマ「ハコヅメ」は、初めてメインでドラマのプロデューサーをするという、私と同年代の女性が企画を立ててくださいました。私が彼女の立場だったら「安全策をとりたい」と思います。でも彼女は、ドラマ制作について全く知識がない、ド素人の私の多すぎる注文に対し「もっと言ってください! もっと教えてください!」と前のめりで受け止めてくださいました。私のお願いを全て叶えてくださった上で、それをすごく面白く仕上げてくださった手腕に、「この人の度胸はどうなってるんだ……」と驚きました。

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(c)NTV

そして、視聴者の皆さんがおっしゃるとおり、脚本が秀逸だったと思います。「原作のエピソードを繋ぎ合わせて1つのドラマにする」という単純な話ではなくて、練りに練られた構成や、うまく味付けを変えたエピソード……と、ベテランの根本ノンジ先生が惜しみなく技術を注いで書き上げてくださったなと思います。

ただ、後半になってくると、「あれ? 根本先生、原作全部暗記してる?」というレベルで、セリフとキャラとエピソードの組み合わせ方が縦横無尽というか、予想できない精度で進んでいって、今、なんとなく私の中では根本先生がAIみたいな概念になっています。あと、セットや衣装等、細部までこだわって「ハコヅメ」世界を作ってくださったのも大きいと思います。ちょっとした小物や飲み屋、そこの扉等、「これ漫画でみたやつ!」が随所に散りばめられていて、見る度発見があります。

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3話より (c)NTV

衣装もドラマならではの遊びもあるし、原作に寄せた衣装もあって、一人で興奮しています。「これ私と、うちの作画スタッフさん以外で気づく人いるの⁉」っていうのが随所にあるのは、ドラマスタッフさんの情熱を超えて執念になっているような迫力さえ感じています。

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2話より。「女子会」などプライベートなときの衣装も楽しみが! (c)NTV

戸田さんのしぐさにひっくり返りました

そしてやはり、演じてくださる方々が本当にすごいです。メインストーリーに絡まず、後ろの方でお仕事をされている刑事課のキャストの皆様も、「なんとなく刑事っぽい事をやっている」のではなく、「この人、今あの作業してるだろうな」っていうのが分かるというか、原作を読んだ上で役作りをして、本当に地方署の刑事さんの動きをしてくださっているので、昔私が勤めていた刑事課に寄せたセットも相まって、刑事課のシーンの度に「職場にいる感」を感じてしまいます。

主要な登場人物を演じてくださっている方々も、本当に「このキャラはこういう考えで、こういう業務をしていて、だからこういうセリフを言う」というのを、ガッチリ掴んだ上で演じてくださっているので、視ている人の心にセリフの一つ一つが届いているのだと思います。演者の方々の再現度が異次元なせいなのか、私が単純なせいなのか、ドラマと原作のキャラは、私の頭の中では、うまく分けて考えられないくらい今は融合してしまっています。

あと、私は「仕事ができる美女が、オフでは細部まで神経が行き届いていないのか、ふとした瞬間に小指が立ってしまう」というのが狂おしい程好きなので、原作ではオフでの藤が何か物を持つ時、小指が立っているように描く事があるんです。そしたら、ドラマ4話で藤を演じる戸田さんが、川合演じる永野さんをマッサージする時、小指を立てていらっしゃったので、思わずひっくり返りました。私の思い込みかもしれませんが、こっそり作品に埋め込んでいた藤のちょっとした仕草やクセを、戸田さんが拾ってくださっている部分がいくつもあって、その度 1 人で喜びをかみしめています。気持ち悪くてすみません。

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3話より。ちょっとした戸田恵梨香さんのしぐさに泰さんも驚愕…(c)NTV

今後の藤部長と川合はどうなるの?

――原作は先日 18 巻も発売となりました。今後の藤部長と川合はどうなっていくのでしょう?

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2021年8月に発売となった18巻

キャラの今後について、私にとって、作中 1 人だけ異質な存在である山田だけは、人生丸々決めていますが、他のキャラの今後は70~80%くらいしか決めていない状態で描いています。物語の中で藤と川合の人生をどの時点まで描くか、どの部分まで描写するかはまだ決めていません。ただ、それぞれのキャラが望んだ形ではなくても、私が『このキャラにとってこれがハッピーエンド』と思った道に進めていく予定です。

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3話より。後半になるにつれ、最高のペアになっていくふたり。「私が知ってるすべてを川合に教える」という藤部長の思いに胸が熱くなった人も多いはず (c)NTV

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ドラマは9月15日(水)で最終回を迎えるが、連載はまだ「モーニング」で続いている。きっと戸田さんと永野さん、そしてすべてのキャストとまた新作でも会えるはず。そう信じながら、ハコヅメロスに陥る心の穴は、DVDと原作マンガで埋めることにしよう。

◇ドラマ『ハコヅメ』大ヒット記念!「「警察の偉い人の前でドジ連発…『ハコヅメ』伝説の「通常点検」最強最笑物語とは」で「通常点検」が掲載されている6巻50話の期間限定無料試し読みと合わせて「動画と原作見比べ」に挑戦している。

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8話の「藤部長」の思いが伝わるシーン…(c)NTV

<キャスト>
藤 聖子…戸田 恵梨香
川合 麻依…永野 芽郁
源 誠二…三浦 翔平
山田 武志…山田 裕貴
牧高 美和…西野 七瀬
北条 保…平山 祐介
吉野 正義…千原 せいじ
伊賀崎 秀一…ムロツヨシ

<スタッフ>
チーフプロデューサー:加藤正俊
プロデューサー:藤森真実 田上リサ
脚本:根本ノンジ
演出:南雲聖一
制作協力:日テレアックスオン
製作著作:日本テレビ

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「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」
Blu-ray&DVD-BOX 2022年1月26日発売
発売元:バップ

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1話より (c)NTV

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1話より。伊賀崎所長役のムロツヨシさんの心の声がまた… (c)NTV

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1話の「通常点検」西野七瀬さんが演じる牧高は果たして――(c)NTV

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1話「通常点検」こうして警察手帳も点検!(c)NTV

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1話より。戸田恵梨香さん演じる藤部長のひねりがカッコイイ (c)NTV

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2話のラブホシーン。源と川合がカップルに扮し…(c)NTV

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2話でカップルに扮した藤部長&山田ペア。山田の手玉に取られっぷりも見もの (c)NTV

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3話より。川合の成長物語でもある (c)NTV

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5話の合コンシーン。その隣には…(c)NTV

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藤部長と川合の合コンより先に…(c)NTV

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敏腕刑事がなぜ派出所に来たのか…謎解きの要素も…(c)NTV

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7話で山田が泣いている理由が、小学生のようです(でもホントに大変らしい)(c)NTV

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藤部長の本心がどんどん明らかになっていった。写真は7話より (c)NTV

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