阪神板山祐太郎「気持ちで食らいつくしか」意地のV打、腐らずシャトル打ち

阪神板山祐太郎「気持ちで食らいつくしか」意地のV打、腐らずシャトル打ち

  • 日刊スポーツ
  • 更新日:2021/10/15
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巨人対阪神 9回表阪神2死一、二塁、板山は右越え適時二塁打を放つ(撮影・加藤哉)

<巨人0-3阪神>◇14日◇東京ドーム

阪神が起死回生の勝利を挙げた。9回無死一、二塁の好機を築いたが、マルテが二飛に倒れ、糸原が空振り三振していた。だが、2死で、2ストライクに追いつめられた板山祐太郎外野手(27)が巨人ビエイラのスライダーをとらえ、右翼フェンス直撃の先制適時二塁打を放った。

◇    ◇    ◇

板山は心の中で祈った。「越えてくれ!」。祈りが届くように、打球は右翼フェンスのさらに上、黄色いバー部分を直撃。0が並んだスコアボードにようやく「1」を刻み、二塁ベース上で右拳を激しく振りかざした。

「遥人が頑張って投げていたので捨て身で、気持ちで食らいつくことしか考えていなかった」

マウンドを降りた亜大の2学年後輩、高橋もベンチで祈っていた。9回2死一、二塁。ビエイラの3球目、内角145キロスライダーを仕留めた。同じく亜大の1学年後輩の木浪が2点適時打で続き「(2人に比べて)自分は何してるんだろうという気持ちもありました。その中でこういうバッティングができて本当にうれしい」。意地を込めた決勝の適時二塁打だった。

9月18日。2軍戦が中止になると、ナゴヤ球場の室内練習場でバドミントンのシャトルを打ち込んだ。軽いシャトルは引きつけて、強いスイングをしないと飛距離が出ない。「限られている場所でもできると思って」と自腹購入。遠征時はホテルの駐車場でもシャトル打ちに励んだ。

「苦しい時もありましたけど諦めたら終わりだと思って、日々支えてくれる人に恩返しできるようにと思ってやっていた」。前日13日に1軍昇格。大仕事の裏には大粒の汗がある。

2軍監督時代、鳴尾浜球場でその姿を見てきた矢野監督は満面の笑みでベンチで迎えた。「どんな状況でも腐らずファームで必死にやっていたんでね。板山にこの打席任せていいんじゃないか」と代打を送らず信じた。当時は4番起用を続けた愛弟子の活躍に「この日のために1年間振ってきたわけやし。気持ちの部分で熱くなるのはあるよね」と目を細めた。

諦めない男の一打で勝ち越し、逆転優勝へ踏みとどまった。阪神が勝っても、ヤクルトはマジックを1つ減らして7。ヒーローインタビューで板山は、チームの総意を代弁した。

「誰1人、諦めている人間はいないと思うので、チーム一丸となって頑張っていきたいと思います!」

不屈の虎が、必死でツバメの背中を追う。【中野椋】

◆板山祐太郎(いたやま・ゆうたろう)1994年(平6)3月27日生まれ、神奈川県出身。成立学園-亜大を経て15年ドラフト6位で阪神入団。16年4月22日広島戦で1軍初出場。180センチ、80キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸800万円。

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