複数の犬を迎える時『同胎犬シンドローム』に注意

複数の犬を迎える時『同胎犬シンドローム』に注意

  • わんちゃんホンポ
  • 更新日:2020/09/16
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兄弟姉妹の子犬を同時に迎えるのは良い考え?

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ブリーダーやレスキュー団体から子犬を迎える時、同胎の兄弟姉妹の犬たちを目にすることがあります。生まれ育った兄弟姉妹が一緒の方が犬も安心で、遊び相手がいれば何かと助かるかもしれないと2匹の兄弟姉妹犬を同時に迎えるという例をたまに見聞きします。

けれど、多くの動物行動学者やドッグトレーナーは兄弟姉妹の子犬を同時に迎えることを推奨していません。同胎犬シンドロームとか同胎犬症候群と呼ばれるこの問題、どのような良くない点があるのでしょうか?

2匹の深い絆がもたらす問題

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一緒に生まれ育った兄弟姉妹犬はお互いに感情的に依存し合っている例がよくあります。母犬など子犬の世話をする成犬が一緒にいる場合は犬同士のルールを教えたり、子犬の精神的な支えとなってくれますが、母犬から離され子犬たちだけが新しい家庭に来た場合、子犬たちはお互いだけを頼るという状況になることがあります。

新しい家族である人間には興味を示さず、兄弟姉妹犬だけで世界を完結させてしまいます。こうなると子犬の注意を引いて、トレーニングをして行くことはとても困難になります。

獣医師であり動物行動学者でもあるイアン・ダンバー博士は「他の犬や人間とつき合った経験のない犬のトレーニングは非常に困難です。子犬たちはお互いに常に気を散らせる状態になっています。」と説明します。

子犬が2匹いればお互いに社会化の助けになるのでは?と考える人もいますが、実際には他の年代の犬との遊び方や社会的スキルを学ぶ機会が減ってしまうため、2匹の社会化できていない犬として育ってしまうことになります。

また兄弟姉妹と言えど相性のよくない組み合わせもあります。その場合、同胎ではない犬同士の組み合わせよりも喧嘩やいじめが激しくなる傾向があるとも言われます。この場合の弊害は言うまでもないですね。

ダンバー博士は同胎犬シンドロームの症状が見られた場合、早期に子犬たちを分離して、それぞれが正常に発育する機会を得ることが最善であると述べています。

ブリーダーやレスキュー団体に1匹を戻す、または1匹に新しい家庭を探すということです。

すでに2匹の同胎犬と暮らしている場合には?

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しかし事情によっては犬を帰すことができない場合もあります。その時は、1日のかなり多くの時間を子犬が別々に過ごすようにして行きます。家の中の違う場所にそれぞれのクレートやケージを置いて、別々に給餌、散歩、トレーニングを行います。

最初のうち、これら別々の行動は子犬にとって大きなストレスになります。
しかし、いつまでも1匹になることを習得できないままでいると、もしも1匹が亡くなったりした時にはそのダメージは計り知れないものとなります。

また飼い主にとって労力は2倍になりますので、その点は覚悟が必要です。ダンバー博士は「生後12週齢くらいから子犬は1匹でいても満足することを学ばなくてはなりません。一旦、1匹でいても平気になれば家の中で他の犬と一緒に過ごすことはむしろ犬にとって良いことになります。」と述べています。

もちろん全ての同胎の犬たちにこのようなシンドロームが見られるわけではありません。2匹の犬がうまく社会化できて、お互いだけでなく他の犬や人ともちゃんとつき合っていける例もたくさんあります。

しかし素人目には良いことのように思える「兄弟一緒」に思わぬ問題が潜んでいることがあると知っておくことで、いざという時に正しく対処ができます。同胎の子犬たちを迎えた家に年上の先住犬がいる場合には、問題なく成長して行く例が多いのだそうです。

まとめ

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同胎の子犬2匹を同時に迎えた際に起こりやすい『同胎犬シンドローム』についてご紹介しました。同胎の子犬を迎えることが絶対にいけないという訳ではありませんが、多くの専門家がリスクの高いことだと言っていることは知っておいた方が良いと思います。

2匹の犬を飼う場合には、1匹を迎えて人間との絆をしっかりと作るトレーニングと社会化を終えた後に年下の相性の良い犬を迎えることで、犬も人間もより幸せになるチャンスが増えると言えます。

《参考URL》
https://thebark.com/content/dont-take-two-littermates

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<ライター情報>
雁秋生

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