上京グルメ物語~東京で見つけた「ふるさと」の味~ 第3回 宮崎の「チキン南蛮」はてげうめっちゃが! (新宿『みやこんじょ』)

上京グルメ物語~東京で見つけた「ふるさと」の味~ 第3回 宮崎の「チキン南蛮」はてげうめっちゃが! (新宿『みやこんじょ』)

  • マイナビニュース
  • 更新日:2020/10/16
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地方出身者が地元の料理を食べたくなったら駆け込める、同郷の人との触れ合いに飢えたときに癒してくれる、そんな東京にある"地方のお店"を紹介していくこの企画。コロナ禍の昨今、せめておいしい地方の物を食べて各地を旅行した気持ちになりたい! という他県のあなたも必見です。

沖縄おでんを食べに、中野「あしびなー」に行くさー。

○ソウルフードチキン南蛮は、甘酢&タルタルソースが最高!

私事ですが、昼は暖かいのに夜は妙に冷えたりする季節の変わり目で、いともたやすく風邪をひいてしまいました。やはり暖かい日がいいですね。南国に逃げたい……。

日本で南国というと沖縄の存在感は大きいですが、宮崎もなにやら温暖な印象があります。行ったことないけど。でもプロ野球がキャンプとかでよく行ってるし、マンゴー採れるんでしょ。それもう南国でしょ。推定南国。

というわけで、今回は宮崎県をテーマにしましょう。お店は、新宿歌舞伎町のド真ん中。某ゴジラビルの横にある「みやこんじょ」さんです。創業39年で地元宮崎にもその名が響き渡っている超有名店。ちなみに「みやこんじょ」は都城市のことを指す言葉なんだそう。

地下への階段を下りてお店に入ると、かなり広々とした様子。個別のテーブル席はなく、大きな机が並んでいる食堂のようなスタイルです。大人数で来てもワイワイ楽しめそうですね。しっぽり飲みたい人にはカウンター席もあるのでご安心ください。

まずは超定番の宮崎県人のソウルフード「チキン南蛮」(650円)にご登場願います。揚げた鶏を甘酢につけて、上からたっぷりのタルタルソースをかけた一品。揚げ物にマヨネーズベースのソースですから、かなりジャンクな代物ですが、こんなの子どもから大人まで大好物に決まってます。

ソウルフードとはかくあるべしって感じ。頬張ると鶏肉の肉汁と、タルタルソースのまろやかさ、そこに衣が吸った甘酢がジュワーっと口の中に広がります。酢につけたら揚げ物のサクサク感が損なわれるし愚策じゃね? と一瞬でも思ったことを謝罪したい。むしろこの料理の主役は酢だったのかもしれん。しつこくなってしまうこの料理を引き締め調和に導いてくれます。

そこにタルタルソースの玉ねぎと、付け合わせのキャベツのシャキシャキが加わり、抜け出すことが不可能な旨味のメリーゴーランド。ハイボールとかあったらグビグビいける。もう最高。無限に咀嚼したい気持ちに任せてがっついたら、いつの間にかお皿が空に。カロリーのことを考えると寒気がしますが、酢は体にいいから大丈夫だな! よしっ!
○宮崎県人は全国屈指の餃子好き

お次は「宮崎名物丸岡の餃子揚」(650円)をお願いしました。実は宮崎は全国屈指の餃子消費地なんだそうで、2020年上半期の統計局の調査では消費量が日本一になっています(連載3回目で餃子が被ってしまった……)。

その中でも「ぎょうざの丸岡」は元精肉店が始めた餃子メーカーで、宮崎で知らない人はいないほどの名店だそう。「みやこんじょ」さんではこのメーカーさんの餃子を揚げていただきます。

餃子はうまい塩梅で揚げられていて、皮のサクサク感はもちろん、モチモチ感も残っています。そして、ほどけるように広がってくるほんのりとした甘み。揚餃子ならでは食感や味わいを楽しめます。

餡の半分以上はキャベツで構成されているそうで、野菜特有の優しい甘みとシャキシャキとした食感が心地いいですね。そしてその中でも負けずに主張してくる豚肉と、しっかりと効いたニンニク。味の満足度がむちゃくちゃ高いのに、お腹に入った感じは不思議と軽い。

こちらも無限にいける。そしてお酒がススムくん。おつまみとしてのポテンシャルがあまりに高すぎる2品が続いて、取材じゃなかったらベロベロになりかねん。宮崎恐ろしい子ね。

最後は聞きなれない「がね」(500円)という料理をいただきます。宮崎南部や鹿児島で多く食べられている料理で、細切りにしたサツマイモを揚げて作る、かき揚げのような料理です。

「がね」とは「蟹」を指す言葉で、見た目が蟹っぽいということでそう呼ばれているんだとか。家庭料理なので、あまりお店でいただくことはないそうですが、上京される方にはこういうのこそ、うれしいのではないでしょうか(何も考えずにチョイスしたら3つとも揚げ物になってしまった……)。

かぶりつくと、厚めの衣からホクホクのサツマイモが顔を出します。甘い、これはどちらかというとデザート枠かなと思っていると、属性の違う甘みと香ばしさ。一般的なかき揚げに入ってる玉ねぎと人参の気配も感じる。サツマイモの甘さの合間に見え隠れするその気配に、口の中にしょっぱさがフラッシュバックしてきて、おかずとデザートの間を反復横跳びしています。

素朴なわりに複雑な味わいのものが多い気がしますね、宮崎。広く愛されるものってそういうものなのかもしれません。

ちなみに、ドリンクメニューには、地元で愛される「愛のスコール」(350円)や「ヨーグルッペ」(350円)などがラインアップ。こういうものほど代わりがきかないので訪れる宮崎県人のお客さんに好評なんだとか。

店長の大山さんおすすめは「サンAみかんジュース100%」(350円)。小学校のころ土曜日に配られたていた忘れられない味なんだそう。お酒はもちろん宮崎の芋焼酎が並びます。霧島においては白・黒・赤・茜・虎班(グラス450円~)と5種が並ぶ充実ぶり。コンプリートせねば、ですね。
○扉をくぐればそこは宮崎! みんな仲良く盛り上がる

都城市出身のオーナー・廣底政信さんが開業した「みやこんじょ」。店長の大山さんは「お店を訪れれば、いつでもここが宮崎と思えるお店になればと思っています」と語ってくれました。宮崎でも有名なお店なだけあり、上京されて訪れる宮崎出身者は多く、中には創業当初から通い続けるお客さんもいらっしゃるそうです。

また、スタッフも九州出身者が多く、実にその半数近くが元お客さんというからアットホームどころの話ではないですね。それほどに引き付けるものがこのお店にはあるということ。ちなみに、大山さんも最初はお客さんとしてこのお店を訪れていたそうです。

お店では、お客さん同士が盛り上がって仲良くなってほしいという気持ちから個別のテーブル席ではなく、長く大きなテーブルを配置。誕生日の人がいる団体さんがあるとサプライズの誕生日会を用意したりしてくれるそうです。

宮崎出身者が集まるお店が、訪れたお客さんが友人を連れてき、居合わせた別のグループと仲良くなる、そして新たなお客さんを連れてくる。いつしか宮崎県人じゃない人も多くなり、今ではすっかりみんなための空間という感じです。何となく人恋しいときは、「みやこんじょ」さんに行くのがいっちゃが!

<店舗情報>
「みやこんじょ」
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-12-9 タテハナビル B1F
営業時間:[月~金]18:00~24:00 [土・日・祝]16:50~24:00
定休日:無休

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取材・文=古屋敦史、構成=小山田滝音(ブラインドファスト)

古屋敦史

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