天理大が覇権握る? 早明は監督が交代! 大学ラグビーの勢力図は今後どうなる

天理大が覇権握る? 早明は監督が交代! 大学ラグビーの勢力図は今後どうなる

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  • 更新日:2021/06/11
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昨年度の大学選手権で初優勝を果たした天理大の時代は来る? (c)朝日新聞社

「最後のトップリーグ」が終わり、ブリティッシュ・アンド・アイリッシュラインズとの歴史的な一戦に向けて日本代表が合宿を続けている。日々の生活の中にラグビーが戻ってきた。その中で、大学ラグビー界も新たなシーズンが始まっている。

大学ラグビー界は、永遠に続くかとも思えた帝京大学の連覇が9で途絶え、過去3シーズン、東西の伝統校3校が代わる代わる大学王座につく戦国時代となっている。

帝京大学の連覇を止めたのは天理大学だった。2018年度の全国大学選手権準決勝で対戦すると、攻守で圧倒して29-7で快勝した。しかし、この大会で優勝したのは明治大学。準決勝で長年のライバル早稲田大学を下すと、決勝では天理大学を22―17で退けた。

翌年度、準決勝で早稲田大学と天理大学が対戦。早稲田大学は途中から試合を支配して8トライを奪い、52-14で圧勝した。決勝は1996年度以来23大会ぶりの早明対決に。対抗戦の早明戦では完敗だった早稲田大学が前半に4トライを奪って31-0と大きくリード。最終的に45-35で11大会ぶりに大会最多の16度目の大学王座に返り咲いた。

そして、昨年度の大会では、天理大学が2度目の決勝進出で初の大学日本一に輝いた。準決勝で明治大学を41-15の大差で下すと、今年1月11日に行われた決勝では早稲田大学を序盤から圧倒し、この試合も55-28の大勝。過去2大会苦汁を舐めさせられた相手を共に倒して頂点に立った。試合後、松岡大和キャプテンの「めっちゃくちゃ嬉しいです!」という涙の絶叫が国立競技場に響き渡った。

天理大学は昨年度で57回目となった大会で10校目の王者。関西勢では同志社大学に続く2校目だった。今シーズン、さらに新たな王者が誕生するか。帝京大学などの復活はあるのか。それとも過去3大会の優勝争いの中心となった3校が引き続き優勝を争うのだろうか。

大学王者として今シーズンを迎えた天理大学は、5月30日、関西大学春季トーナメント2回戦で近畿大学と対戦した。関西大学Aリーグでは5連覇中だが、昨年度8位の近畿大学に苦戦。後半に一時リードを許したが、終盤のトライで27-22と逆転し、今シーズン初戦を白星で飾った。

1995年に就任した天理大学の小松節夫監督にとって、これが27年目のシーズンとなる。帝京大学の岩出雅之監督と同様に長期にわたって監督を務め、大学王者となるところまでチームを作り上げてきた。

対照的に、早明両校は監督が交代した。早稲田大学の相良南海夫前監督は3年間、明治大学の田中澄憲前監督は4年間(ヘッドコーチ時代を含む)という短い在任期間中、共に王座から遠ざかっていた母校を大学日本一に導いた。

新たに就任した早稲田大学の太田尾竜彦監督と明治大学の神鳥裕之監督に共通する特徴は、トップリーグの指導現場から転進したことだ。長くヤマハ発動機ジュビロで活躍した太田尾監督は2018年に引退後、今年3月までヤマハ発動機のアタックコーチなどを務めてきた。一方、神鳥監督は今年5月までリコーブラックラムズの監督。最後のトップリーグを戦い抜いた後、6月から母校の監督に就任した。

トップリーグに集った世界のトップは、ボーデン・バレットやキアラン・リード、TJ・ペレナラ(いずれもニュージーランド)、マカゾレ・マピンピ(南アフリカ)、マイケル・フーパー(オーストラリア)、グレイグ・レイドロー(スコットランド)ら選手だけではない。

南半球の強豪国の代表監督を務めたことがあるジェイク・ホワイト(南アフリカ)、ウエイン・スミス(ニュージーランド)、ロビー・ディーンズ(オーストラリア)ら多くのトップコーチが各チームの指導に関わってきた。ピッチ外でも世界レベルの影響を受けてきたトップリーグでの指導経験を、大学ラグビー界にどう活かすかが注目される。

太田尾監督の初采配は黒星スタートだった。5月9日に関東大学ラグビー春季大会で東海大学と対戦。前半はリードして折り返したが、後半に逆転されるとさらに差を広げられ、26-48で敗れた。

一方、神鳥監督の初陣は劇的な逆転勝利。就任直後の6月6日、早大に快勝している東海大学を28-26で下した。前半からリードを許した明治大学は、後半終盤のトライで5点差まで追い上げる。試合終了間際のトライで追いつき、ゴールキックを決めて勝ち越した。

この日、早稲田大学も日本大学と対戦、31―17で今シーズン初勝利を挙げている。

昨シーズンは中止となった関東大学春季大会、関西大学春季トーナメントがともに2年振りに行われるなど、日常を取り戻しつつある大学ラグビー界だが、新型コロナウイルスの暗雲が完全に晴れたわけではない。やはりトップリーグ(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)で指導経験がある栗原徹監督が就任3年目の慶応大学は4月に部内でクラスターが発生して活動停止。東海大学もラグビー部以外の運動部に陽性者が多数発生したために、当初、5月23日に予定されていた明治大学を辞退した。神鳥監督の初陣は、この試合の日程を再調整して行われたものだった。

この秋こそは、すべての試合が有観客で行われ、すべてのチームが万全の態勢で相まみえることができるだろうか。

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