みんな同じプチプラ服でいいのかな?手仕事感を取り入れる/ロエベに学ぶ

みんな同じプチプラ服でいいのかな?手仕事感を取り入れる/ロエベに学ぶ

  • 女子SPA!
  • 更新日:2017/12/07
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ハニーサックル柄のバッグ ロエベ「T-Pouch Honeysuckle Bag Multicolor」¥130,000  ロエベ・オンラインショップより http://www.loewe.com/jap/ja/home

モードをリアルに着る!Vol.7/小林直子】

2017年11月、ロエベから発表されたカプセルコレクションは、イギリス人のアーチストでありデザイナーでもあるウィリアム・モリス(1834-1896年)の、「ハニーサックル」「いちご泥棒」「アカンサス」という名前のついた壁紙やテキスタイルのプリントを使ったものでした。

発表されたのはこれらのプリントを使ったバッグや小物、ウエア。現在のロエベのクリエイティブ・ディレクターはイギリス人のジョナサン・アンダーソン。

ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館にはモリスルームと呼ばれるモリスの壁紙を使った一室がありますし、それだけではなく、実際にモリスが住んでいた家が現在、ナショナルトラストによって管理され、見学可能ですから、ジョナサン・アンダーソンがモリスのデザインを使うというのはさほど難しいことではないはず。

ではなぜそれが今なのか、ということです。

◆なぜ今、ウィリアム・モリスなのか?

ファッションには流行があります。今より少し前はチビTとスキ二ージーンズに代表されるようなタイトなシルエット、装飾なしのミニマムなデザインが主流でした。

その流れの潮目が変わってきたのが2012から2013年にかけて。シルエットがタイトなものからビッグなものへ、装飾なしから装飾過多へと変わるとき、多くのデザイナーが参照したのが、ウィリアム・モリスが19世紀後半に提唱したアーツ・アンド・クラフツ運動でした。

効率重視の無味乾燥な大量生産品にアンチを唱えたウィリアム・モリスは、手仕事の復活、そして生活に美を取り入れることを提唱。その態度が21世紀の今の時代の気分にぴったりマッチしたのです。

この流行が始まる以前、ファッション界では、ファストファッションに代表されるような、凝った装飾もなし、手仕事もなし、美しさより効率、そしていかに安価かという点が優先され、ファッションの単なる工業製品化が進みました。

それにうんざりしたデザイナーたち、例えばドリス・ヴァン・ノッテンなどがいち早くこのアーツ・アンド・クラフツ運動にインスパイアされたスタイルを取り入れました。

ただ、2012年、2013年の時点ではまだまだそれは流行の萌芽。流行に敏感で、時代の空気をいち早く察知するごく一部の人たちを除いては、そんなスタイルは考えてもいない時期でしたが、それから5年ほどが経過した今、だんだんと大衆レベルまでその気分は広まってきました。

◆リバティプリントの服は、デパートで普通に買える

さて、ではウィリアム・モリスの壁紙プリント、ロエベを買わずにして、私たちはどうやって取り入れましょうか。

このウィリアム・モリスのプリントは、リバティプリント(英国リバティ社が保有するプリントデザイン)から生地として売られていますし、日本では随分前からウィリアム・モリスの柄のリバティプリントで作られたシャツやワンピースが、デパートの婦人服売り場などで売られています。

ですから、ごく普通のシャツなどでしたら、手に入れるのはそんなに難しくありません。

ただこれらはハイブランドというわけでもありませんし、ごくごくオーソドックスなデザインですので、工夫せずに着たら単なるデパートの婦人服売り場に並ぶ柄物のシャツです。

◆ビッグシルエットと合わせるとか工夫は必要

これらを着て今の気分を出したいのなら、ビッグシルエットのコートやジャケットと合わせたり、英国のトラッドスタイルのスカートやパンツに合わせるなどしたらよいでしょう。

柄物なので、その柄に使われている色だけで全体のスタイルを構成すれば、色がうるさく散らかった感じにはなりません。

◆生地を買って小物を自分で作ってみよう

またできる人は、売られているウィリアム・モリスのプリント生地を使って、自分で小物を作るのもいいと思います。少し地厚のインテリアファブリックも売っていますので、布バッグ程度なら案外簡単に作れるでしょう。

自分で作ってもロエベのバッグのようにはできないですって? そんなのは当たり前です。ロエベのバッグが欲しい方はそれを買えばいいのです。

けれども、手仕事を推奨したウィリアム・モリスをリスペクトしてジョナサン・アンダーソンがモリスのプリントを採用したのですから、私たちが手仕事でもって何かを作ることは、なんら問題ありませんし、恥じ入ることもありません。
ウィリアム・モリスが嫌ったのは工業製品の均質化と平均化、それによってもたらされる味気のなさ。手仕事はそれと対極にあるのですから、私たちも堂々とモリスのプリントを使って、手のぬくもりを感じさせる何かを作りましょう。

<TEXT/小林直子>
【小林直子】
ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。新刊『わたし史上最高のおしゃれになる!』は発売即重版に

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