自動車/IoT市場の拡大で日本での存在感を増すON Semiconductor

自動車/IoT市場の拡大で日本での存在感を増すON Semiconductor

  • マイナビニュース
  • 更新日:2017/12/07
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ON Semiconductorは12月5日、都内で同社の事業概況などに関する説明会を開催。現状の注力事業領域や、日本地域の取り組みなどの紹介を行った。

1999年にMotorolaよりFreescale Semiconductorとともに分社化された同社だが、その後、FreescaleがNXP Semiconductorsに買収されたのとは逆に、さまざまな企業を買収することで、事業規模を拡大。2017年度の売り上げは54億ドルに達する見通しだという。また、その製品ラインアップも多岐にわたり、設立当初のディスクリート中心から、現在はセンサ、RF、マイコン、DSP、イメージセンサなど約8万4000種まで品目が増加している。そのため同社のSr. VP Corporate Strategy, Marketing & Solutions Engineeringを務めるDavid Somo氏は自社のことを、「幅広い製品をそろえることで、カスタマが必要とするソリューションを柔軟に提供できるユニークな立ち位置を構築できている数少ない企業の1つ」と説明する。

○最大の注力市場「自動車」

そんな同社が現在注力している分野の1つが自動車である。全体の売り上げに対して3割を占める同事業だが、以下のような3つのトレンドが半導体産業を後押ししているという。

自動走行車

コネクテッドカー

電動化

同社は、こうしたいわゆる車両のエレクトロニクス化に対し、イメージセンサやパワーマネジメント、IVN(車載ネットワーキング)などの分野を中心に幅広い製品を提供してきており、「運転を司るクリティカルなマイコンを除くすべての分野に対応している」(同)とする。中でも、車載イメージセンサは同社が高いシェアを有している分野であり、レーダーや超音波センサなどのほかのセンサと組み合わせることで、自動運転を実現するための包括的なソリューションを1社で提供することを可能にしているという。

○もう1つの注力市場「IoT」

また、同社は自動車と同様にIoT分野にも注力している。「デジタルと現実の橋渡しをするのがIoTとなる」と同氏は自社のIoTの見方を示す。いわゆるデジタルツインの考え方であり、IoTのエッジデバイスが、より大きなIoTネットワークに接続され、かつそれぞれがインテリジェンスを有することで、そうした社会が実現されるとする。

「IoT向けデバイスを提供するにあたって、カスタマからは、エンド・ツー・エンド、いわゆるエッジノードからクラウド(ノード・ツー・クラウド)まで対応するソリューションが求められるようになってきている」とのことで、同社でもさまざまなパートナーと連携することで、IoTのアプリケーション開発を支援するIoT開発キット(IDK)を構築、さまざまな用途に応じた開発の支援を進めていることを強調した。

○外資系半導体企業としては最大級の人員を要する日本地域

自動車とIoTにフォーカスする同社だが、この方向性は日本地域でも変わらない。実は同社、三洋半導体(旧三洋電機の半導体事業部)の買収などもあり、現在、日本法人に1200名の従業員を抱えており、営業活動のみならず、半導体の設計、製造、研究開発なども行っている。こうした状況について、日本法人であるオン・セミコンダクターの代表取締役社長を務める滝口修氏も「人員数は外資系半導体企業としては最大規模になると思っている。国内にソリューションエンジニアリングセンターも有し、世界中の同様のセンターと役割分担を行うなど、プレゼンスも高い。また、日本が強い自動車や産業機器などでは、製品のカスタム化要求なども高いため、開発チームまで含めた形で、日本企業のエンジニアと話を進めていけることは大きな強み」と評する。

こうした国内のことを国内で担うという取り組みは品質にもおよんでおり、群馬の拠点に品質保証部門と不良解析部門を設置、日本市場に出荷された製品に不良があったら、群馬で解析を行い、国内で完結させる方針であり、国内工場(新潟に150mmの自社ファブ、福島の会津富士通セミコンダクターマニュファクチャリングの200mmファブをパートナーとして活用)での製造したものを国内で販売することを考えると、メイドインジャパンに拘っている企業でもあると言える。

そんな日本法人は、自動車や産業機器のほか、地域的に特徴あるアプリケーション市場や、同社が「ブロード&エマージングマーケット」と呼ぶ将来的に成長が期待できる企業とのビジネス関係の構築といった4つをビジネスの柱とする。中でもやはり自動車は、Fairchild Semiconductorの買収完了により、高耐圧製品などが展開できるようになるなど、従来のイグナイタやパワーステアリング向けではなく、パワートレインやADAS、自動運転、LEDライティングといった、次世代の自動車に求められるアプリケーションを提供できる体制が整ってきたとのことで、積極的にそうした新アプリケーションにシフトを図っていくとする。

なお、国内の工場の稼働率は現在、非常に高いこともあり、現在、同社は積極的に会津富士通セミコンダクターへの出資比率を高め、2020年前半をめどに100%まで高める計画を掲げている。これにより、さらなる生産能力の獲得が可能になるとのことで、こうした取り組みを武器に、日本でのプレゼンスの向上を図っていきたいとしている。

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