足首の複雑な動きとゆるみ・硬さ

足首の複雑な動きとゆるみ・硬さ

  • 高校野球ドットコム
  • 更新日:2019/01/15
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こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。2019年もどうぞよろしくお願いいたします。さて冬休みも終わり、皆さんはそれぞれのチームで部活動に励んでいることと思います。今回はパフォーマンスやスポーツでのケガに関連の深い足関節について動きの複雑さと、足関節の「ゆるみ」や「硬さ」について考えてみたいと思います。

足関節は複雑な動きをする

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足関節は6種類の動作とその組み合わせによって複雑な動きを可能にする

足関節に限らず人間の関節にはそれぞれ適切に動く範囲(関節可動域)があります。もちろん個人差は見られますが、その適切な範囲を超えて大きく動いてしまうと関節のゆるみを覚えるようになります。足関節の動きは足の甲を自分の方に引き寄せる背屈(はいくつ)、つま先が遠方に押し出す動作である底屈(ていくつ)を基本とし、親指を軸として地面から足底を浮かせる回内(かいない)、反対に小指が軸になる回外(かいがい)、足裏が地面についた状態で親指側に足が内側に入る内転(ないてん)、反対に小指側に移動する外転(がいてん)と6種類あります。これらが組み合わさって足裏が下内方を向いてしまう内返し(底屈+内転+回外)、足裏が上外方を向いてしまう外返し(背屈+外転+回内)といった動きが現れます(図1)。

足関節捻挫で最も多く見られる内反捻挫は内返し動作によって起こり、足首外側にある前距腓(ぜんきょひ)靱帯や踵腓(しょうひ)靭帯に大きなストレスがかかって傷めやすく、習慣性になりやすいことが特徴として挙げられます。また外側の靱帯を傷めているのに、足首の内側が痛いというケースもよく見られます。これはすねの骨(脛骨:けいこつ)と足首の土台となる距骨(きょこつ)がぶつかることで起こると考えられます。

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内反捻挫と外反捻挫が起こるメカニズム

一方、内反捻挫に比べると頻度は少ないのですが、主に足関節の内側を傷める外反捻挫は外返し動作によって起こります。もともと足首の外側には腓骨(ひこつ)が足関節付近まで保護していることと、内側にある三角靱帯は幅広く付着しているため、外返し動作そのものが起こりにくいのですが、それでも大きなストレスによって外返し動作が起こると三角靱帯の損傷だけではなく足首内顆の裂離骨折や脛骨と腓骨をつなぎとめている脛腓靭帯なども傷めてしまい、競技復帰まで時間のかかる大きなケガにつながりやすいと言われています(図2)。

足首がゆるいとは

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足のつま先に負荷をかけるトゥレイズは底屈動作を強化し、内返し動作を抑える

足関節は複雑な骨の構造と骨と骨をつなぐ靱帯、それを支える筋肉群で構成されていますが、何度も捻挫を繰り返していると骨と骨をつなぐ靱帯の強度が弱まり、適切な関節可動域の範囲を超えて「足首がゆるい」状態になることがあります。このような状態を放置しておくと、ちょっとしたことですぐにコケてしまったり、捻挫してしまったりといったことが考えられます。靱帯そのものは強化することがむずかしいのですが、足関節の周囲にある筋肉を鍛えて強化すると、足首のゆるさを改善させる効果が期待できます。内反捻挫では足裏が内側を向く内返し(底屈+内転+回外)の動きによって起こりますので、この内返し動作を抑えるために足首外側にある腓骨筋などをチューブで鍛えたり(外転強化)、底屈動作を抑えるために足の甲を手前に引き寄せるトゥレイズなどのエクササイズ(背屈強化)を行うようにすると内反捻挫の予防につながります(図3)。

●硬い足首もケガのリスクが高まる
一方足首が硬いという選手も多いと思いますが、足首が硬いとどのようなことが考えられるでしょうか。足首は骨や靱帯によってある程度動きを制御し、組織を傷めないように働いていますが、適切な関節可動域にまで至らない状態もまたケガをしやすいと考えられます。例えば両足をそろえて膝を抱えてしゃがみ込む動作がむずかしい場合(背屈制限)は足関節前部のつまり感や、踵からふくらはぎにかけての筋肉が硬くなっていることなどが挙げられるでしょう。
入浴時に湯船で正座をすることで底屈の動作をサポートしたり、手指と足指を握手させるようにして足首を回すようにすることでも足首の硬さを改善させることが期待できます。また足首が硬いと、足首だけではなく膝や股関節、腰背部といった体重を支える荷重(かじゅう)関節にも大きな負担がかかりやすいため、大きなケガにつながる前にセルフコンディショニングによって足首の硬さを改善させるように心がけることが大切です。

【足首の複雑な動きとゆるみ・硬さ】
●足首の動きは底背屈、内外転、回内・回外という6種類の動きが複雑にかけあわされて起こる
●足首の内返し動作は底屈+内転+回外、外返し動作は背屈+外転+回内の組み合わせ
●足関節内反捻挫は内返し動作で起こり、習慣性に移行しやすい
●足関節外反捻挫は外返し動作で起こり、骨折や靱帯断裂など重症化しやすい
●足首のゆるさを改善させるためには内返し動作をしないようなエクササイズを選択して行う
●足首の硬さは足首のケガだけではなく、荷重関節にも大きな負担がかかりやすい

(文=西村 典子

次回コラム公開は1月15日を予定しております。

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