「岡村隆史オファーシリーズ」20周年! 戸渡和孝CPが語る人気の秘密と歴史、そして『めちゃイケ』の今後

「岡村隆史オファーシリーズ」20周年! 戸渡和孝CPが語る人気の秘密と歴史、そして『めちゃイケ』の今後

  • マイナビニュース
  • 更新日:2017/10/13
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●17歳年下の三浦大知に挑戦…新たなステージに

フジテレビ系バラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』の名物企画「岡村隆史のオファーが来ましたシリーズ」の最新作となる第15弾が、あす14日(18:30~20:54)に放送される。今回は、"日本音楽界の宝"とも称されるアーティスト・三浦大知のライブに出演。過去最高難易度のダンスに挑み、2,500人超の歓声を浴びるまでの姿が、ドキュメントタッチで描かれる。

そこで、岡村がSMAPのコンサートに飛び入り参加した第1弾から20年にわたって同シリーズを見てきた演出・チーフプロデューサーの戸渡和孝氏に、その歴史や裏話、そして『めちゃイケ』の今後などについても聞いた――。

「岡村オファーシリーズ」がスタートしたのは、土曜23時台からゴールデンに進出した『めちゃイケ』が96年10月にスタートして、ちょうど1年がたった97年10月。番組サイドから岡村に「ジャニーズJr.に入りませんか?」と提案したことから、レッスンを受けてバックダンサーとしてSMAPのコンサートに出演した。その後は、『新春かくし芸大会』、劇団四季『ライオンキング』、EXILEのライブなどに挑戦。芸人の専門外のジャンルからオファーを受け、努力を重ねて本番で奇跡を起こすという、笑いとドキュメンタリーを融合させたスタイルが形作られてきた。

この成り立ちについて、戸渡氏は「ナインティナインをはじめとするメンバーと制作陣は、圧倒的な才能のもとで『めちゃイケ』がゴールデンに進出できたわけではないということを自覚していたので、当時『とんねるずのみなさんのおかげです』や『ダウンタウンのごっつええ感じ』といった番組と肩を並べるためには、センスとかじゃなくて、汗を流していかないと、と考えていたんです」と背景を説明。「岡村隆史という生真面目で努力家な人間によって、そうした『めちゃイケ』の精神性を最も体現した企画だと思います」と語る。

こうして、岡村がひたむきに頑張る姿が視聴者に強くイメージされていく一方、20年という長い年月を経て、岡村の芸能界におけるキャリア・地位が上がってくると、それまでのようなSMAPやEXILEといった国民的グループを相手に挑戦していくという構図を描くのが困難になってきていた。

そんな中で、今回チャレンジするのは、岡村より17歳も年下の三浦大知。20年前のSMAP、10年前のEXILE、そして今回の三浦と、ちょうど10年ごとに、その時に今後の音楽界を担っていく才能とぶつかることになり、「僕らにとっては、ある種の節目オファー」だという。

しかし、三浦をはじめ、バックダンサーも世界トップクラスのレベルで、岡村は、これまで挑んできたダンスのセオリーが通用せず、8月頭に企画がスタートした当初、かなり苦戦を強いられることに。戸渡氏が「ひと回り以上年下の人たちに教えを請いながらチャレンジをする。そんな"オッサン"の岡村さんの頑張りや汗が、視聴者の皆さんにどう響くのか。そこが、今までと趣向が違うところですね」と言うように、「岡村オファーシリーズ」が新たなステージに入ったのだ。

47歳となった岡村は、当初に比べて明らかに体型が変わり、体力も落ちているはずだが、「ダンスのレベルは上がってるんですよ」という。「『めちゃイケ』の収録が終わって、次の週に会うと、前の週よりも仕上げてくるんです。三浦さんの映像をiPadで撮影して、家でテレビにつないで見ながら相当練習しているみたいですね。もちろんカメラが回ってないところで」と、まさに努力でカバーしていたそうだ。

(C)フジテレビ

●SMAPライブ本番前日に岡村ボイコット

そんな岡村の努力の歴史を振り返る中で、戸渡氏が最も印象に残っているというオファーは、松岡修造氏の指導を受けて臨んだ、杉山愛選手(当時)とのテニス対決(08年10月4日放送)。当時の放送では明かされていなかったが、練習中に岡村が手を骨折してしまい、予定していたスペシャルの放送を別企画に差し替える検討にも入ったそうだ。

当然医者には無理だと診断されたが、岡村の意思が固く、企画は続行。松岡氏は、骨折の事実を知らされなかったものの、気付いていたそうで、「松岡さんはそういうところも含めて、岡村さんを認めてくれたんだと思います。あの時の岡村さんは、すごいなと思いました」と振り返った。

今となっては、人気企画になった「岡村オファーシリーズ」だが、意外にも岡村は当初、乗り気ではなかったという。最初のSMAPのライブでは、なんと本番前日の大阪ドームでの中居正広との練習後に、岡村がボイコット。「お笑い芸人がアイドルのコンサートに出て踊るっていうことに、当時はまだアレルギー反応があったんです。岡村さんは『吉本印天然素材』でダンスを踊ってアイドル的な売られ方をして、お笑い業界の中でも『あんなもん邪道だ』って言われた痛みの歴史があったんです」と、背景を説明する。

「これからゴールデンで『よっしゃ、やるぞ!』っていうときに、ダンス踊るんですか?ってなって、岡村さんはヘソを曲げたんですよ。僕は今でもよく覚えてるんですが、今でこそカメラが夜中まで岡村さんの練習に付き合って回していますが、当時、片岡飛鳥(総監督)が、ダンスが完璧にならない岡村さんにもっと練習させようとすると、カメラマンが『もうこれはお笑い番組じゃない! こんなに回す意味が分からない』って言うんで、片岡も若かったですから、『いいよ帰って、オレがやるよ!』って自分でカメラを回し始めたんです」と、他のスタッフまでボイコット状態だったそうだ。

結局岡村は、半信半疑で練習しながらコンサートに出ることになるが、その放送は18.4%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)の高視聴率を獲得。この反響を受けて、「カメラマンをはじめ、いろんなスタッフが片岡のところに謝りに来ていました(笑)」と、現在に続く密着スタイルが確立した。

そんな関係もあり、片岡氏が制作の現場を離れていたときの第13弾・14弾は戸渡氏がメインで担当したが、今回は再び片岡氏が"総監督"となり、付きっきりで撮影を進行。戸渡氏は「僕は岡村さんと同世代なので、どうしても追い込み方が甘くなってしまうんですが、片岡はやっぱり岡村さんの師匠であり兄貴分でもある関係で20年以上やってきているので、その中で生まれる緊張感だったりとかが、作品に如実に出ると思います」と、その効果を強調する。

通常は放送作家が書くナレーション原稿も、全て自ら手がける片岡氏は、現在52歳ながら徹夜で編集に没頭しているそう。「下の立場の人間としては50歳を過ぎてそれをやられると弱っちゃうんですが(笑)、そういう背中を見てきたんです」と、岡村の姿に他のメンバーが影響を受けるように、片岡氏の姿も後輩スタッフたちに刺激を与えているようだ。

(C)フジテレビ

●『めちゃイケ』反転攻勢への"カンフル剤"に

こうして生み出されるオファーシリーズの人気の秘密について、戸渡氏は「本当なの?ウソなの?分からないけど面白いという、ドキュメンタリーでありコントでもあるというところだと思います」と言い、「岡村さんが頑張ってかく汗は本当だけど、そこでの言動はキャラクターを演じて、ちゃんと笑いを忍ばせる。そういう本当とウソが入り乱れる感じのジャンルは、岡村さんと片岡の関係性で出来上がってきた、唯一無二のフォーマットだと思います」と解説。

オファーシリーズが走り出した90年代中盤は、『電波少年』に代表される日本テレビ得意の"ドキュメントバラエティ"が全盛の時期だったからこそ、『オレたちひょうきん族』『夢で逢えたら』というフジテレビを代表するお笑い番組の血脈を受け継ぐ片岡氏がたどりついた演出手法と言えるのかもしれない。このご時世の中、制作コストが非常にかかる企画ではあるが、「そこは『めちゃイケ』の"背骨"だということで、会社も理解してくれています」という。

ところで、2013年10月にEXILEのパフォーマーを引退するHIROのためにライブに出演した前回から4年が経過して、このタイミングでの第15弾となったのは、最初のオファーから20周年ということに加え、「今こそやらなきゃいけないという気持ちが強い」というもう1つの大きな理由があった。

戸渡氏は「どうしてもめちゃイケメンバー全員が芸能界における地位も上がり、MCとして自分はマイクを持ち、ゲストに来る若手芸人が頑張るという機会がどんどん増えてきて、もう1回メンバー自身が汗をかく必要があるなというのを、この1~2年は常々考えていたんです」と説明。「番組の看板を背負ってる岡村さんがあそこまで頑張ってるから俺らもやんなきゃ、っていう非常に良い相乗効果が出るので、オファーシリーズは番組の"カンフル剤"でもあるんです」と、ここのところ視聴率的に苦戦が続く中で、反転攻勢のきっかけにしたいという思いもあるようだ。

そこで、ここ数年はできるだけ新しい企画を意識していたそうだが、今回のオファーシリーズを終えたら、「めちゃイケメンバーが汗をかくような定番の企画を、今にアップデートしながら久々にやってみるという挑戦をしようかなと思ってます」と構想を明かしてくれた。

しかし、他の番組に目を向けると、『めちゃイケ』がスタートして、21年が経とうとする中、フジテレビのお家芸だった芸人ユニットによる"総合バラエティ"という血脈は受け継がれていない。この現状について尋ねると、「それは演者さんには全く責任は無くて、現場のディレクターのせいでもないと思っているんです。やはり時代の流れで、"総合バラエティ"というのが、地上波のゴールデンで成立しづらい世の中になってきていると痛感しています」と分析。それでも、「フジテレビのイズムの源泉であるこの血脈を、絶やしてはいけないと思っています」と力強く語った。

戸渡和孝

1969年生まれ、兵庫県出身。早稲田大学卒業後、92年にフジテレビジョン入社。『ダウンタウンのごっつええ感じ』のADからスタートして、『スターどっきり(秘)報告』『ミュージックフェア』をへて、『めちゃ×2イケてるッ!』には前身の『めちゃ×2モテたいッ!』の立ち上げから一貫して担当し、現在は演出・チーフプロデューサー。他にも『おじゃMAP!!』で監修。

○「岡村オファーシリーズ」これまでの歴史

●第1弾『めちゃ×2イケてるッ! ガチコン言わしたるッスペシャル!』(97年10月4日、視聴率:18.4%)

ジャニーズJr.に入り、SMAPのコンサートに飛び入り参加。

●第2弾『めちゃ×2イケてるッ!』(通常回/98年5月2日、視聴率:21.6%)

中居正広主演の月9ドラマ『ブラザーズ』にゲスト出演。

●第3弾『めちゃ×2イケてるッ!』(通常回/98年6月20・27日、2回平均視聴率:19.1%)

一般視聴者の結婚披露宴の司会に挑戦。

●第4弾『めちゃ×2イケてるッ! 絶対満点で年を越すぞスペシャル!』(98年12月26日、視聴率:16.5%)

広末涼子の代役で『新春かくし芸大会』で中国ゴマに挑戦。

●第5弾『めちゃ×2イケてるッ! シャカリキに頑張るゾ動物王国スペシャル!』(99年10月9日、視聴率:18.5%)

ムツゴロウさん(畑正憲)と競馬対決。

●第6弾『ワールドカウントダウンスーパーSP めちゃ×2あいしてるッ!』(99年12月31日、25:00~29:00視聴率:7.0%)

42.195kmのフルマラソンに挑戦。

●第7弾『めちゃ×2イケてるッ! 今年で30知っとるけ!? ガオーッスペシャル!』(00年10月14日、視聴率:18.3%)

劇団四季のミュージカル『ライオンキング』に出演。

●第8弾『めちゃ×2イケてるッ! 修学旅行で超超超超超いい感じスペシャル!』(01年10月13日、視聴率:18.6%)

モーニング娘。の修学旅行を引率し、コンサートにも出演。

●第9弾『FNS27時間テレビめちゃ×2オキてるッ! 楽しくなければテレビじゃないじゃ~ん!』(04年7月25日、19:00~21:00視聴率:23.6%)

27時間不眠不休の状態で、具志堅用高とボクシング対決。

●第10弾『めちゃ×2イケてるッ! 第10回記念大会なんで狙えV10スペシャル』(05年10月9日、視聴率:18.5%)

横峯さくらとゴルフ対決。

●第11弾『めちゃ×2イケてるッ! いい意味でヤバイっすオカザイルスペシャル』(07年10月6日、視聴率:18.0%)

EXILEのライブに出演。

●第12弾『めちゃ×2イケてるッ! 心のエースをねらえ! 絶対無二のスペシャル!』(08年10月4日、視聴率:16.9%)

松岡修造の指導のもと、杉山愛とテニス対決。

●第13弾『めちゃ×2イケてるッ! 目指せ笑いの人間国宝イヨーッ! スペシャル』(13年9月21日、視聴率:14.1%)

市川海老蔵の歌舞伎に出演。

●第14弾『めちゃ×2イケてるッ! もうオカザイルなんてやらねえよスペシャル』(13年10月12日、視聴率:15.9%)

パフォーマーを引退するHIROのために、EXILEのライブに出演。

※視聴率は、ビデオリサーチ調べ・関東地区。

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