韓国人が消えた...!? 日韓対立の直撃を受けた札幌「実態レポート」

韓国人が消えた...!? 日韓対立の直撃を受けた札幌「実態レポート」

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2019/08/14
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輸出管理を巡って日韓関係が悪化する中、いち早く打撃を受けているのは近年、インバウンドに沸いていた地方の観光地のようだ。特に韓国人観光客に人気の北海道では、各業界でキャンセルが相次ぐなか、不安な夏を過ごしている。現地の声は? 韓国人の本音は? 札幌からレポートする。

韓国では「愛国割引」まで登場

「確かにこの夏、目立つのは中国からの方で韓国人観光客は去年より少ないとは思います」

そう語るのは、札幌市内の有名シティホテルの従業員だ。実際、キャンセルも多いという。

「ホワイト国」除外などの輸出管理を巡っての日韓対立が深まる中で、昨年度60万人を超える韓国人観光客を集めた〝インバウンドの勝ち組〟である札幌に変化が起きている。

大韓航空は早々と9月からの釜山ー新千歳便の運休を決め、北海道ではないがLCCのティーウェイ航空も九州への複数路線の運休を発表した。

ただ、KBS(韓国放送公社)は「日本路線の減少は8月と9月も続く見通し」と報じたが、実は日本全体で捉えると、渡航する韓国人がそこまで顕著に減少しているわけではない。

韓国に詳しいライターが指摘する。

「韓国内のニュースを拾うと〝新日韓戦争〟であるとか〝日本による経済攻撃〟だとか、強い言葉が並んでいます。でも、日韓のビジネスは、もちろん半導体の素材などだけではなく、広範囲に渡っています。仕事で来日、訪韓する両国のビジネスマンはどうしたって一定数、存在する。だから大阪や東京などの主要都市の便には全く影響がなく、観光路線である北海道や九州への便が打撃を受けているようです」

釜山ー新千歳便の運休を決めた大韓航空は、その一方で今夏も仁川ー釧路、仁川ー女満別のチャーター便を飛ばしているが、ドル箱と見られたこの路線も乗車率は70%未満にとどまっている。

北海道全体への足が減少している中で、既に打撃を受けているのが飲食店だ。韓国人観光客に人気の札幌のカニ料理店「かに本家」は既に秋の団体予約で、1500席を超えるキャンセルに遭ったとの報道もある。

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春までは韓国人観光客でごったがえしていた「かに本家」

さらに韓国内では「愛国マーケティング」なる言葉が登場し、追い打ちをかける。

「韓国経済TVによると『近年でも最悪とも言える日韓関係』を背景に、『メイド・イン・ジャパンの代わりにメイド・イン・コリアを』という〝愛国キャンペーン〟を打ち出す企業や旅行代理店が出てきました。

たとえば、海外旅行をキャンセルした人を対象に宿泊費の割引を行ったリゾート施設は、客室が完売。その予約者の80%は、日本旅行をキャンセルした人だったそうです。他にもイベントの入場券やシティツアーを半額で提供する自治体や、日本旅行をキャンセルした人に二重の整形手術を半額にするという病院まであるようです」(前出・韓国に詳しいライター)

スポーツ界でも「ドタキャン」続出

経済や観光だけでなく、この問題はスポーツにも飛び火した。

8月1日から札幌市内のどうぎんカーリングスタジアムで開催されたカーリングの国際大会「どうぎんクラシック」に出場予定だった韓国の女子2チームが、開幕3日前に突然、出場をキャンセルした。

大会を運営する札幌カーリング協会は「政治的な理由かどうかは不明ですが、昨年大会も参加してくれた2チームだったので非常に残念です」とコメントするにとどまったが、韓国のチームが直前に出場をキャンセルすることは、過去には一切なかったとも言う。

「チームも選手も政治に絡んでくるコメントはオフィシャルに口にはしないでしょうが、今回欠場した2チームに対しては何らかの力は働いている可能性はあります。特に春川市をホームにするチーム・キムはアジア王者で、昨年大会のディフェンディングチャンピオンです。

会場で配られたパンフレットにも、突然のキャンセルだったので差し替えが間に合わなかったようで、韓国チームの『札幌にまた戻って来られて嬉しい』というコメントが紹介されています。選手たちはアジアの良きライバル同士ですし、日韓対決は実現して欲しかったですね」(スポーツライター)

さらに、バレーボールVリーグに所属する旭川のプロチーム「ヴォレアス北海道」は、18日に韓国・水原市のチームとの親善試合を予定していたが、こちらも不参加の旨の連絡が届いた。

いずれも、在道チームにそれぞれ代役を頼み、どうぎんクラシックは無事に大会を終え、ヴォレアス北海道の親善試合も予定通り開催予定だが、この騒動はもう少し後を引きそうだ。

鈴木俊一五輪担当相は「政治とスポーツは別だというのが一つの考え方」と発言したが、その思いを両国が共有できるだろうか。

日本に来ても「SNSは自粛」

その一方で、楽観論もあるようだ。

大通りやススキノといった繁華街はもとより、北海道の名産や銘菓を主に扱う土産物店が軒を連ねる狸小路にも韓国人の姿が少ない。ただ、その狸小路でハングルを店頭に掲げる土産店のオーナーは「この夏、韓国人観光客が減っているという実感はある」とした上で、「でも、まったく来ていないわけでもないし、そのうち戻ってくると思っている」と楽観視しているようだ。

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札幌の繁華街「狸小路」には外国人観光客目当ての土産店、飲食店が並ぶ

聞けば、韓国人が少なくなる一方で、いわゆるバイヤーのような〝太客〟が少人数で来店しているらしい。ドラッグストアで扱っているお菓子や、スニーカーや化粧品、さらには旬のメロンまで爆買いしていくケースもあるそうだ。

「韓国人は日本人よりもリアリストで、どれだけ日本を嫌っていても、日本製品の質の良さや、食べ物の美味しさは知っているし、それとこれは別だと思っている人も多い。うちは韓国人の常連さんも多いし、このような状況になっても、SNSなどを通して『落ち着いたらまた行くね。サービスしてね』って連絡してくる方もいます。しばらくの辛抱でしょう」

この店主が指摘するように、SNS全盛時代とあって両国では「#チョアヨイルボン」(好きです日本)、「#好きです韓国」といったハッシュタグが拡散されていることを考えると、雪解けはそこまで遠い話ではないのかもしれない。

大通り公園で見かけた家族連れの韓国人一家に声をかけると、名前の掲載や写真の使用をNGとした上で本音を日本語で語ってくれた。

「この時期に日本に遊びに行くのは不謹慎と言う人はたくさんいますけれど、同じくらい実は日本に行きたいと思っている人もいるんじゃないのかな。僕の家族はキャンセルしてもお金は戻ってこない予約だったので来ました。

北海道は3日目ですけど、夏は気持ちいいですね。トウモロコシが甘くて美味しかった。でも、国内では今『日本に行った』とインスタグラムにアップすると叩かれるので、自粛しています」

お盆で国内最大級のビアホールなどを設置した「さっぽろ夏まつり」は終わるが、秋にはグルメの祭典「さっぽろオータムフェスト」、冬には「ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo」や「ホワイトイルミネーション」があり、年が明ければ「さっぽろ雪まつり」の準備が始まる。イベントと旬のグルメが目白押しの秋冬シーズンに、韓国人観光客は札幌に戻ってくるだろうか。

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