アフリカの熱風が届くシチリア西岸のマンマに教わる本場の「クスクス」レシピ

アフリカの熱風が届くシチリア西岸のマンマに教わる本場の「クスクス」レシピ

  • CREA WEB
  • 更新日:2017/10/12

マザラ・デル・ヴァッロの キッチンから!

No image

シチリア西岸の郷土料理、魚介のクスクス。

地方ごとに郷土色が色濃く残るイタリアでは、訪れる先々で、その土地でしか食べられない地元食材や郷土料理に出会えるのが魅力のひとつ。

ピエモンテ料理、トスカーナ料理、プーリア料理、さらには街ごとに細分され、ローマ料理やミラノ料理、パレルモ料理などなど、実際のところ「イタリアにイタリア料理はない」と言われるほど、個性的な郷土料理が各地に存在しています。

No image

白砂のビーチが続く美しいマザラ・デル・ヴァッロの海。水平線の向こうにはアフリカ大陸が。沖合では、海底に眠る紀元前のブロンズ製「踊るサテュロス像」が漁師によって発見されたことも。

イタリア最南端の州であるシチリアは、地中海のほぼ真ん中に浮かぶ島。古代ギリシャ、アラブ、スペインなど列強国の支配を受けつつ、約3000年にわたって東西文化の交流地点として栄えてきた歴史があります。

長く複雑な歴史に育まれた、豊かな食文化が宿るこの島の郷土料理のバリエーションは、イタリアのなかでも圧倒的。島の西側、東側、また内陸部、そしてそれぞれの街ごとにも独特な郷土料理が見つかります。

No image

マザラ・デル・ヴァッロのビーチにたたずむサン・ヴィート・ア・マーレ教会。波打ち際という珍しい立地で、海に向かって開かれた扉が、地中海を渡ってやってくる人々を受け入れてきたシチリアらしく印象的。

今回ご紹介するクスクスは、シチリア西岸の名物料理のひとつ。クスクスと言えば、北アフリカが発祥だけに、チュニジアやモロッコなどの郷土料理のほか、フランスの「タブレ」などが思い浮かびますが、アフリカ大陸まで直線距離でたったの150キロしか離れていないシチリア最西端の街マルサラを中心に、マザラ・デル・ヴァッロやトラパ二などシチリア西岸の街々でも郷土料理としてしっかり根付いています。

今回は、街の中心にアラブ人街「カスバ」が残るマザラ・デル・ヴァッロで、バカンス中のマンマ宅に“突撃!隣の昼ごはん”。代々ご家庭に受け継がれてきた伝統の「クスクス」レシピを教えていただきました!

No image

今回のレシピを紹介してくれたエンツァさん。ふだんは街の中心で暮らしていますが、夏季(6~9月)になると街はずれにある海辺の別荘に移住。シチリアでは、街中と海辺の両方に家をもち、季節ごとに行き来する家庭も多い。

教えてくださったマンマは、この街ご出身のエンツァ・カーラミアさん。親戚や友人たちが集まるときには必ず作る料理だそうで、日本的なポジションでいえば「ちらし寿司」といったところでしょうか!? お米を研ぐように手早く作る様子には、いかにも慣れ親しんできた家庭料理の風情が漂います。では、アフリカ大陸が見えそうな海辺の別荘のキッチンから……シチリアン・マンマの本場のレシピをお届けします!

魚介出汁たっぷり! 本場の「クスクス」レシピ

■材料
(シチリア人6人分=日本人なら約10人分)

・セモリナ粉:1kg
・ニンニク:2片
・イタリアンパセリ:適宜
・塩・黒コショウ:適宜
・エキストラヴァージン・オリーブオイル:60~80ml
・赤タマネギ:1個
・ローリエ:3~4枚

【魚介のスープ】
・トマト:5個(市販のトマトソースで代用可)
・ニンニク:2片
・タマネギ:1個
・唐辛子:適宜
・イタリアンパセリ:適宜
・赤エビ:20尾
・魚介各種(その日獲れたもの。カサゴ、チヌ、アンコウ、貝類など)
※使う魚介によって分量は適宜調整を

■作り方
【クスクス】

No image

(1) 大きめのボウルに少しずつセモリナ粉を入れ、香りづけにイタリアンパセリを少しを加えた薄めの塩水を注ぎながら、手でくるくるとかき混ぜる。

No image

(2) 小さな粒状になってきたら台の上に広げ、手をすり合わせるようにして揉んで、パラパラにする。

No image

(3) 刻んだニンニクとイタリアンパセリ、エクストラヴァージン・オリーブオイルを加える。

No image

(4) さらに手のひらでこすり合わせるようにして馴染ませる。

No image

(5) (4)をクスクス鍋に移す。

クスクス鍋は、イタリア語で「クスクッシエラ(couscoussiera)」。底に穴が空いており、下からの蒸気で調理するためのもの。蒸し器で代用できます。

No image

(6) 香り付け用に赤タマネギ、ローリエを加えた水を強火で沸騰させる。その鍋の上に(5)をのせ、1時間以上蒸す。

では、クスクスを蒸している間に魚介のスープを作りましょう。

【魚介のスープ】

No image

(7) みじん切りにしたニンニク、タマネギにオリーブを加えて、鍋で軽く炒める。香りが出てきたら、湯むきしたトマト、唐辛子を加えてさらに火にかける。

No image

(8) その日に手に入った魚介(3~4種類)を下処理し、イタリアンパセリとともに(7)に加え、水をひたひたになるまで注ぎ、30分ほど煮る。同時に、飾り用の赤エビを蒸しておく。
(9) クスクスが蒸しあがったら大きめのボウルに移す。(8)のスープをクスクス鍋で濾しながら、クスクスがしっとりするくらいまで加えてよく混ぜる。

No image

(10) (9)をお皿に盛り、蒸した赤エビを飾って出来上がり。(9)で残った魚介スープ(出汁をとった骨などは取り除いておく)は、別の器でテーブルに。お好みでクスクスにかけていただきます。

カーラミア家では、クスクスを作る日には、パパが明け方に市場へ魚介を仕入れに行きます。「訪問者は幸運を運んでくる」のだそうで、早朝からのおもてなし準備も楽しそうでした。

朝のとれたての新鮮魚介を使ったクスクスは、地中海とアモーレの味。家庭料理だけに、グリンピースやヒヨコ豆などを加えるなど、具材のバリエーションはご家庭ごとにさまざまです。気楽にぜひ一度、お試しください。

No image

別荘のテラスでランチ。庭のプルメリアを食卓に飾って。

文・撮影=岩田デノーラ砂和子

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

レシピカテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
レパートリー広がる♪白身魚でつくる絶品フライレシピ
安くてボリューム満点♪「厚揚げチーズピカタ」が、弁当おかずにぴったり!
ふっくらジューシー、「チキンソテー」が固くならない「4つのコツ」
離乳食のおすすめ食材「納豆」!その魅力や上手な与え方のポイント
鶏皮を焼く、鶏の軟骨も焼く【こぐれひでこの「ごはん日記」】
  • このエントリーをはてなブックマークに追加