覚えておきたい「入浴剤」と「睡眠の質」の関連性

覚えておきたい「入浴剤」と「睡眠の質」の関連性

  • @DIME
  • 更新日:2016/11/29

本格的な冬を迎え、自宅でも手軽に温泉気分が味わえる入浴剤を愛用している人も多いことだろう。そんな入浴剤だが、実は夏の使用においても疲労感の軽減などの効果が期待できることが明らかになった。バスクリンは、エス アンド エー アソシエーツ、睡眠評価研究機構との共同研究で、「清涼感のある浴用剤を用いた夏季の浴槽浴が入眠準備状態と睡眠に及ぼす影響について検討」を第41回日本睡眠学会定期学術集会にて報告した。

夏季は高温多湿の夜が多くなり、寝付きにくいなどの理由から睡眠の質も悪くなる事が多くある。その結果、疲れが取れない人が多くなってしまう。また、睡眠の質を高める方法のひとつとして入浴があるが、夏期の入浴についても「浴後の発汗」などの理由から、入浴そのものを快適に行なう工夫が求められている。今回、夏季の高温多湿な環境でも“快適に入浴すること”を目的とした、清涼感のある浴用剤を用いることで、入浴後の疲労感や快適性そして睡眠に及ぼす影響について検討が行なわれた。

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■結果・考察
浴用剤浴は、さら湯浴、シャワー浴と比べて、入浴中および入浴後の清涼感と爽快感が有意に高く、夏季でも入浴後は、良好な気分状態へと導かれたものと考えられた。また、浴用剤浴とさら湯浴は、シャワー浴と比べて入浴による温浴効果が高く、主観的ではあるが発汗の上昇を促したものと考えられる。しかし入浴後の発汗による不快感は、全ての条件で3以下と低く、また、条件間の有意な差もない事から、快適性は損なわれていないと考えられた。

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一方、入浴後の舌下温は、いずれの条件でも上昇し、その後は条件に関係なく就床に向けて有意に低下していた(時系列の主効果p<0.0001)。入浴後は、浴槽浴をした2条件(M条件、N条件)の舌下温が、シャワー浴より有意に高いことが示された(M条件:p<0.01 N条件:p<0.05)。また、浴用剤浴は、シャワー浴と比較して入浴後の気分が有意に良好(p<0.01)で、さら湯浴と比較して身体的疲労の抑制が有意に良好(p<0.01)であり、メンタル面の充実と疲労感の抑制が示された。起床時睡眠感因子において、浴用剤浴は、さら湯浴、シャワー浴と比べて、良好な睡眠感である可能性が示唆された。

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■まとめ
夏季の就床前の入浴方法について、浴用剤浴、さら湯浴、シャワー浴での比較検討を行なった。その結果、夏季のメントール系浴用剤浴は、温浴効果に加えて、清涼感や爽快感が高まり、入浴後も清涼感や爽快感の持続がみられ、疲労感を軽減した。また、体温低下など就床に向けた入眠準備状態を促すことが示された。一方、入浴後の気分状態においては、気分が良く身体的疲労が抑えられた。起床時睡眠感因子においては、起床時の覚醒感が高く、睡眠感が良好である可能性が示唆された。以上より、夏季でのメントール系浴用剤浴の使用は、シャワー浴やさら湯浴と比較して、清涼感、爽快感が高まり、体温、気分のメリハリがつき、快適な生活リズムづくりや睡眠感にも効果的である可能性が示唆された。

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■試験方法
被験対象:20~40代の健常成人12名(男性3名、女性9名)
入浴条件:(1)浴槽浴(メントール系浴用剤使用)39℃10分全身浴M条件
(2)浴槽浴(さら湯)39℃10分全身浴N条件
(3)シャワー浴 浴槽浴なしで39℃1分間のシャワーS条件
浴用剤:メントール系浴用剤(30g/200L)主成分:炭酸水素ナトリウム
試験方法:被験者は、自宅にて安静時、入浴時、入浴後、就床時、起床時に測定を行なった
評価項目:生理指標(舌下温、心電図、連続活動量)、心理指標(入浴感、気分状態(等間隔10件法))、OSA起床時睡眠感 等
グラフは平均値で、エラーバーは標準偏差を示す
グラフの有意水準は、それぞれ、***:p<0.001、**:p<0.01、*:p<0.05として示す
すべての試験は、被験者に事前に試験内容を充分説明し、同意を得て行なわれた

文/編集部

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