「最後に一刺しできるものは残す」 浦和、勝利を呼び込んだ“大槻采配”の真相

「最後に一刺しできるものは残す」 浦和、勝利を呼び込んだ“大槻采配”の真相

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  • 更新日:2018/09/16
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オリヴェイラ監督に代わって指揮を執った大槻ヘッドコーチ【写真:Football ZONE web】

ベンチ入り停止処分のオリヴェイラ監督に代わって指揮を執り、4試合ぶりに勝利

浦和レッズは16日のJ1リーグ第26節で横浜F・マリノスを2-1で下した。オズワルド・オリヴェイラ監督のベンチ入り停止処分で試合の指揮を執った大槻毅ヘッドコーチは、決勝点を狙う際に「最後に一刺しできるものを残す」という狙いがあったことを明かした。

大槻コーチは今年4月、成績不振により契約解除となった堀孝史前監督の後任として、ユースチームからトップチームの暫定監督に昇格。スーツを着込んで髪形をオールバックに固め、「組長」や「アウトレイジ」といったワードも飛び交った。その後、オリヴェイラ監督の就任決定後には「日本サッカーのトップに関わるチームを預かるということで、自分の中でスイッチを入れたかった」と、その意図を話していた。

前節のセレッソ大阪戦では普段通りの下ろした髪型とジャージ姿だったが、この日はスーツで会場入りして髪型もオールバックに戻った。ウォーミングアップをピッチ上で手伝う役目もあり服装こそジャージに戻ったが、横浜FMの激しいプレーで浦和の選手が痛んだ際、スタンドからの声を煽るなど“大槻流”は復活していた。

試合の分岐点となったのは、後半24分に同点ゴールを許して1-1となってからだった。アウェーゲームの浦和は、敗れれば横浜FMに勝ち点で並ばれるという状況に、難しい舵取りを迫られた。交代枠を一人残してからの時間帯について、試合後の記者会見でこう語っている。

「勝ち点3を目指す姿勢を我々は見せなければいけない」

「もちろん勝ち点ゼロは嫌でした。そして、相手に勝ち点3を与えたくないので、勝ち点1は頭にありました。そのなかでも多くのサポーターがいるので、勝ち点3を目指す姿勢を我々は見せなければいけないのではないかと、その責任を感じていました。その時間から1-1で良いという姿勢で90分が終わるかというと、そうではない。最後に一刺しできるものは残しておきたいというところで、武藤が残っていた」

その言葉の通り、押し込まれる展開を耐えて後半34分にMF青木拓矢からの縦パスにMF武藤雄樹が抜け出して決勝ゴールを決めた。このプレーについて「前々日にオズワルドがトレーニングでやった形そのままでした。スタッフを含め、監督を中心に選手とともに作り上げたものです。一つのプレーに対して皆で準備した結果が出て良かった」と話す。低調だったMFマルティノスを前半のみで下げる決断を下したが、ハードワークしつつ裏抜けのできる武藤をピッチに残したことが生きた。

1点を勝ち越した後には、残した交代枠を使ってMF阿部勇樹を入れて全体を引き締め、横浜FMのサイド攻撃に対しても武藤のポジションを下げて対応。狙い通りの勝ち点3を手にした。クラブの分析担当も務めた経験を持つヘッドコーチは、連敗続きのなかで暫定監督に就任して無敗のままバトンを引き継いだ4月に続き、残留争いに本格参戦する瀬戸際だったチームを救う手腕を見せつけた。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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