いいオフィスがいい仕事を生む。働き方先進国デンマーク#3

いいオフィスがいい仕事を生む。働き方先進国デンマーク#3

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  • 更新日:2018/02/15

「世界一幸せな国」と言われるデンマークでは、人々はどんな風に働いているのだろう? 日本とは何が違うのだろう? この連載ではデンマークの人々に直接、それを尋ねてきた。

連載第1回第2回で話を聞かせてくれた4人の男女は、デンマーク有数の製薬会社ノボ ノルディスクの社員。聞けば聞くほど、今の会社に満足していること、ここで働けて自分はハッピーだと思っていることが言葉の端々から伝わってきた。

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社内は日の光にあふれ、すべての椅子が美しい

これまで見てきた通り、デンマークらしい幸せな働き方を支えているのは「人々の考え方」と「社会のあり方」。ただそれに加えて、ノボ ノルディスクでは「社内環境」も重要なピースのように見える。

コペンハーゲンの郊外に位置するノボ ノルディスク本社では、ほぼ円形の社屋をぐるりと緑が囲む。大きな窓からは明るい陽射しがふんだんに差し込み、ゆったりしたワーキングスペースはパブリックなエリア、社員が話し合いながら仕事をするエリア、一人で作業に集中するためのエリアなどにゾーニングされている。

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中心部が吹き抜けでワークスペースは外周部に。

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ワークショップ用のスペースや打ち合わせ用のソファ、ライブラリのあるパブリックなエリア。

いかにもデンマークらしいのは椅子やソファだ。社内はまるで家具のショールームのように、機能的で洗練されたたたずまいの椅子しか見当たらない。デンマーク人の家具へのこだわりは、家の中だけの話ではないようだ。

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2人用、4人用のソファも多いが、1人用のこんな椅子も。

社員食堂にはどこかで見たことがあるぞという椅子が。デンマークを代表するデザイナー、アルネ・ヤコブセンの名作「アントチェア」だ。実はこのアントチェア、もともとはヤコブセンがノボ ノルディスクから依頼を受けて同社の工場の社員食堂のためにデザインしたものなのだ。

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美しく実用的な、濃紺と白のアントチェア。

もちろん社員食堂で見るべきものは椅子だけではない。ヘルスケアの企業らしく健康に配慮した料理が並び、盛りつけが美しいだけでなく味も抜群。なにより、野菜の味が濃い。デザートの皿からケーキを一切れ自席へ持ち帰る楽しみもある。これがまた、一切れではなく二切れ持ってくるべきだったと思うほどのおいしさなのだ。

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見た目も味も、まるで高級ホテルのビュッフェ。

なぜこれほどまでに職場環境が充実しているのだろう? 社員の福利厚生というにはいささか過剰にも見えるけれど?

オフィスファシリティの整備を担当するトーベン・ブーア・ストーゴーさんは、眼下に緑を見下ろすワーキングスペースを案内して歩きながらこう説明してくれた。「生産性を上げようと思っても、旧弊な業務プロセスや社員の凝り固まった考え方を変えるのはそう簡単ではない。でも、それに比べたらオフィスの環境を変えるのは簡単でしょ?」

たしかにこれだけ素敵なオフィスなら、社員であることを誇らしく思えるだろうし、会社に来るのも楽しみになる。そうして働く人のモチベーションが上がれば、生産性は上がる、ということか。

トーベンさんはいまの自分の仕事にとても満足している。「ここで働く人のパフォーマンスを上げるためにオフィス環境を整えることは、ノボ ノルディスクが目指している『世界中の患者さんを助けること』につながりますから」

ワークライフバランスも完璧ですしね、と、かたわらの素敵なソファに腰掛けて付け加えた。

いい働き方も、幸せなワークライフバランスも、唯一の正解なんてものはない。でもゆったりした素敵なオフィスで、良い椅子に座って仕事でき、おいしいランチが食べられる職場は、理屈抜きでうらやましい。

取材・文・写真/江口絵理、取材協力/ノボ ノルディスク

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