なぜマツダは「エンジン」を止めないのか 新技術と共に見据える20年後のクルマづくり

なぜマツダは「エンジン」を止めないのか 新技術と共に見据える20年後のクルマづくり

  • 乗りものニュース
  • 更新日:2017/08/17

マツダ「サスティナブル“Zoom-Zoom”宣言」を刷新

2017年8月8日(火)、マツダは技術開発の長期ビジョン「サスティナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」を発表しました。これは、ちょうど10年前に発表した「サスティナブル“Zoom-Zoom”宣言」を刷新したもの。「サスティナブル=持続可能/優れた環境・安全性能」と「Zoom-Zoom=走る歓び」の両立というコンセプトを、これからも守り続けるというものです。

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2017年6月に発売された「CX-3」ガソリン・エンジンモデル。新世代ガソリン・エンジン「SKYACTIV-G 2.0」を搭載し、「魂動」デザインを採用(画像:マツダ)。

内容的には「地球」「社会」「人」という3つの領域での課題解決に挑戦しようとあります。「地球」領域では、CO2削減の挑戦、「社会」領域では事故のない社会を作る挑戦、「人」領域では「走る歓び」にて人々の心の充足を提供するという挑戦です。

ここで注目は、「地球」領域の挑戦です。マツダは2035年になっても、純粋な電気自動車と燃料電池車、すなわちモーターだけで駆動するクルマの普及は限定的で、ハイブリッド車などを含む大多数のクルマには「エンジン」が搭載されていると予測しました。そのため、「マツダは、まだまだエンジンの開発の手を緩めない!」と言うのです。

淘汰されゆくエンジン マツダの本気を示す新技術とは?

今年になって、世界のあちこちで「エンジン車の販売は将来的に禁止にする」というようなニュースが聞こえるなかで、あえてマツダは「エンジン車」を続けると宣言。あわせて次世代ガソリン・エンジン「スカイアクティブ-X」を発表し、「エンジンを続ける」ことの本気度を示したのです。

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「マツダ技術開発長期ビジョン説明会」にて「サスティナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」が発表された(2017年8月8日、鈴木ケンイチ撮影)。

ちなみに次世代ガソリン・エンジン「スカイアクティブ-X」とは、「予混合圧縮着火(HCCI)」という技術を実用化したものです。かんたんに言えば、「ものすごく薄い混合気(燃料と空気が混じった気体)=ものすごく少ない燃料」でもエンジンを回すことが可能なだけでなく、排気ガスもきれいで、パワーも出るという夢のようなエンジンです。ただし、夢と言われるだけあって、その実用化は非常に困難なものだと考えられていました。

ところが、それをマツダは実用化してしまったというのです。この新しい「スカイアクティブ-X」は、マツダの従来型エンジンよりも、燃費は20~30%、トルクは10~30%も良くなっているというから驚くばかりです。

ただし、マツダはEVをやらないというわけではありません。先ごろ発表されたトヨタとの提携内容にその共同開発が含まれていたように、EVの展開も明言しました。

新世代モデルは2019年、エンジンも車体も刷新!

さらにマツダは、新世代技術の導入プランも発表しました。注目の次世代エンジン「スカイアクティブ-X」の導入は2019年。しかも同年には、マイルドハイブリッド技術も導入するといいます。さらにプラットフォーム「スカイアクティブ-ボディ&シャシー」と「魂動」デザインも第2世代にアップグレード。つまり、2019年にデザインから車体、エンジンまで、すべてを新しくした新世代モデルが登場するというわけです。

また、トヨタとの共同開発が話題になったEVを2019年に投入するとも。つまり、マツダにとって2019年は非常にホットな年となるわけです。

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マツダの次世代技術導入プラン。2018年には電動化に関する技術説明会が実施される模様(画像:マツダ)。

現在、発売されているマツダのいわゆる「第6世代商品群」は、「スカイアクティブ技術」と「魂動」デザインの採用もあって、非常に高い評価を受けています。2019年に登場が予定される、その次の世代はどのようなクルマになるのか、非常に楽しみでなりません。

【図】マツダ2035年予想、大半を占めると見るエンジン車の内訳

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2017年8月8日に行われた、「マツダ技術開発長期ビジョン説明会」におけるプレゼン資料より(画像:マツダ)。

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