「彼、物足りなかったの...」たった2年で離婚を決めた夫婦。女が、他の男に走った本当の理由とは

「彼、物足りなかったの...」たった2年で離婚を決めた夫婦。女が、他の男に走った本当の理由とは

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  • 更新日:2019/10/17

男も女も、誰だって恋愛しながら生きていく。

だから愛するカレには、必ず元カノがいる。

あなたの知らない誰かと過ごした濃密な時間が、かつて存在したかもしれないのだ。

愛するカレは、どんな相手とどんな人生を歩んでいたのか――?

幸せな未来のため、相手の過去を知ることは、善か悪か。

あなたは、愛する相手の過去が、気になりますか?

◆これまでのあらすじ

29才の南美は、6才年上の恋人・数也がプロポーズを考えていると知り、幸せの絶頂にいたが、それと同時に、これまで意識していなかった彼の2度の結婚歴がどうにも気になっていく

出張先のクアラルンプールにて、数也が2番目の妻・福原ほのかと密会した疑惑が深まる

南美は友人たちの協力のもと、数也の1番目の妻・竹中桜と会い、数也にはヒラキマホという浮気相手がいたことを知った。

そんな中、数也と交際2年記念のディナーを前に、南美は福原ほのかとランチすることになったが…。

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「『俺、バツ2だけど、付き合ってくれないかな?』って言われたんです」

「ウソー。数也君がホントにそう言ったの?」

南美の前で、福原ほのかは明るく笑い飛ばす。

「アハハハ。数也君らしいなあ」

虎ノ門ヒルズ51階、『アンダーズ タヴァン ラウンジ&バー』の、ほのかが予約してくれた窓側の席。サングラスをしたくなるほどの眩しい陽光に包まれ、会話は弾んでいた。

「ほのかさんを前にして、こんなこと言うのも変なんですが…二度の離婚歴があっても気になりませんでした」

「そう言ってくれて、元妻としても、嬉しい」

ほのかはそう言うと、雲一つない今日の空のような、混じり気なしの笑顔を見せてくれる。

―あれ?

唐突に南美は我に返った。

―私、ほのかさんと仲良くなってる…!?

40分ほど前。先にこの店に着いたのは、南美だった。

愛するカレの2番目の元妻・福原ほのかとの初対面。

1番目の元妻・竹中桜のときの反省を生かし、服装、メイク、バッグ、ヒール…。すべてに気合を入れ、臨戦態勢を整えて、待ち合わせ時間の10分前には席についていた。

緊張と戦意が高まる中、待ち合わせ時間から少し遅れて到着した福原ほのかは、服装はざっくりとしたニットに、フレアスカート。足元は真っ白なスニーカー。メイクは眉毛を描いてリップを塗っただけ。

さすがのインフルエンサーだ。ブラウンのニットとキャメルのスカートのグラデーションにセンスを感じたが、一方で“戦意”はまったく感じなかった。拍子抜けするほどに普段着だ。

聞けば、ほのかは日本滞在時にはアンダーズホテルを定宿にしているらしく「ラフな格好で来ちゃって、ごめんなさい」と微笑んだ。

戦意どころか、嫌味すら感じない。

はじめましての挨拶をしてからメニューを開くと、ほのかは茶目っ気たっぷりに言った。

「このあと、お仕事あるけど…せっかくだから飲んじゃおっかな」

スパークリングワインで乾杯し、ランチコースの最初の一皿が届くころには、南美とほのかの会話はすっかり盛り上がっていた。

―こんなに話しやすい、気さくな女性はいない。

もちろん話題は数也のことだ。唯一の共通の知人が数也なのだから仕方がない。

気づけば南美は、ほのかに導かれ、数也との馴れ初めを語っていた。

良い女は導き上手、と聞いたことがあるが、まさに福原ほのかがそうだったのだ。

元妻が語る、数也との離婚理由とは…。

「私も、数也君は完璧な男性だって思ってた」

数也をテーマにしたフリートークは、ほのかのターンになる。

「やさしくて、思いやりがあって、いつも私を楽しませてくれた」

南美は言葉を挟まず、ただただ相槌を打っていた。

すると、ほのかはいたずらっぽく笑って、こう言った。

「でも、それなのに『どうして離婚したんですか』って思うでしょ?」

「はい。やっぱりそれは気になります」

「もちろん教える。それを伝えるために会いに来たんだから」

20代のころモデルとして活動していたほのかは、数也との結婚後、仕事をセーブするようになったという。

主婦業を楽しんでいたこともその理由だが、同時にかねてよりの夢だった輸入雑貨の会社の起業を考え始めたからだ。

数也に背中を押されたこともあり、ほのかは起業の準備に入り、商品となる雑貨の仕入れのため海外出張が増えていった。

もともと仕事が忙しかった数也とは、こうしてすれ違いが始まった。

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「数也君はホントに完璧な人。だから私も安心しきっていて…いつの間にか、彼の存在そのものが空気のようになってた」

海外出張だけでなく、夜は会食が増えて、ほのかは家を空けることが多くなった。けれど数也は何も言わなかった。

「数也君にとっては、そうすることが優しさだったと思う。でも私は…おこがましいけど…物足りなかった。ちょっとは心配とか嫉妬とかしてほしかった」

それから、ほのかは「最低なんだけど」と前置きして続けた。

「数也君の気を引きたくて、仕事の合間をぬって、他の男性とデートするようになった」

「えっ…」

「驚いたでしょ。だから本当に最低なの、私は」

その“他の男性”とどれほど深い関係になってしまったのか、ほのかは言わなかったし、南美も聞かなかった。

表情を曇らせたほのかの顔から後悔の念が感じ取れて、聞けなかったのだ。

「で、ある日そのことを数也君に正直に話した」

「言ったんですか?」

「自分の気持ちにも、数也君に対しても、ウソをつくのが辛かった」

ほのかは、他の男性とデートしたこと、それに至るまでの悩みと葛藤、すべてを数也に告白し、懺悔した。

数也は怒らなかった。むしろ、ほのかの想いを汲み取れなかったことを謝罪したという。

「ホントは怒ってほしかったんだけどね」

寂しそうにほのかは呟き、最後のスパークリングワインを飲み干した。

交際時から、互いを刺激し合って生きてきた数也とほのかだったが、夫婦となって2年が経ち、話し合いを重ねて「別々の道を歩む良い機会だ」という結論に至り、離婚した。

「というわけで全部、私が悪い。数也君は何も悪くない」

「そうだったんですね…」

「だから安心して、数也君と一緒になってね。バツ2の彼をマル3にしてあげてほしいの」

疑惑の答え合わせ。ヒラキマホの正体とは…?

「他に気になることがあったら、遠慮なく何でも聞いてよ」

ほのかにそう言われ、南美は勇気を出して色々と聞いた。

まずはクアラルンプールのこと。

数也がクアラルンプールに出張を決めたとき、当地に移住したほのかはSNSに「久々に大事な人と会う」と書き込んでいた。南美が数也を疑いだしたきっかけだ。

ほのかは笑いながら答えた。

「数也君もクアラルンプールに来てたの?」

「はい。実は、不安で私もついていってました」

「あっ!それで私のトークイベントに?」

「言いにくいんですけど、そういうことなんです…」

ほのかはさらに笑った。

「誤解よ、誤解。数也君がクアラルンプールに来てるなんて知らなかった。『大事な人』っていうのは女友達。シドニーに住んでる日本とオーストラリア人のハーフの子」

数也がランチミーティングしていた店に、ほのかも来店してランチしていたことが彼女のSNSから発覚していたが、それもやはり偶然で、別日の出来事だった。

「あと、数也さんの最初の奥さんの竹中桜さんから聞いたんですけど」

「えっ、ウソ!」

ほのかは目を丸くさせる。

「南美ちゃん、最初の奥さんとも会ったの?」

「はい。つい、この前…」

「最高!私、南美ちゃんのこと大好きになった!」

屈託なくほのかは笑った。

「それで最初の奥さんから何を聞いたの?」

「ヒラキマホって女性のことです」

「ヒラキマホ…?」

竹中桜によれば、数也は学生時代からマホと付き合っており、結婚後も関係は続いていて、それが離婚の直接的な原因となっていた。

「ヒラキマホって人のことなら、私も聞いたことがある」

「ほのかさんも?ホントですか?」

「数也君が学生時代に、その女の人と付き合ってたのは事実だと思うけど、ただの元カノだと思う」

ほのかが知っている情報では、竹中桜は数也と離婚する前に、拝金主義的な占い師にハマってしまっていたらしい。桜は、その占い師から不幸なことを吹き込まれ、何度も足を運んでいたようだ。

そのうちのひとつが「数也には学生時代から付き合い、結婚後も関係が続いている女がいる」ということだった。

「だからヒラキマホというのは、最初の奥さんのただの被害妄想」

「そうだったんですね」

安堵した南美の声は弾んでいた。

「だから数也君はいつも言っていた。『占いに行ってもいいけど、行く時はちゃんと教えて。相手が金目当ての占い師かどうか調べるから』ってね」

「そういうところも、なんか数也さんらしい」

「そうね。数也君は相手のことを絶対に否定しないから」

南美が抱いていた疑念はこうして、窓の外に広がる青空のように、すべてが晴れていった。

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「また必ず会いましょうね」

帰り際、ほのかがそう言った。

「今の南美ちゃんのように、これからもずっと…数也君のことを気にかけ続けてほしい」

結婚を考えている相手の元妻にこっそり会う、という炎上必至のような南美の行動を、ほのかは認めてくれた。

「私はそれが出来なかったけど、南美ちゃんならきっと出来る」

ついにプロポーズ予定のディナーが始まるが…。

ほのかと別れた南美は急いで帰宅し、熱いシャワーを浴びて酔いをさました。

決戦だと意気込んでいた緊張が解けた安堵感、そしてそれ以上に、数也に抱いていたあるゆる疑念が晴れた安堵感から、ほのかはソファで昼寝をしてしまった。

目が覚めると、時刻は18時をすでに回っていた。数也との交際2年記念のディナーまで、あと2時間を切っている。

丁寧に身支度を整え、家を出た。

タクシーで移動中、南美はこれまでの出来事を反芻していた。

数也と出会ったときのこと。数也から告白されたときのこと。それから彼と過ごしてきた、楽しい日々。

数也が男友達に「交際2年記念のときプロポーズする予定だ」と言っていたことや、結婚がリアルになって初めて抱いた、なぜ数也は2度も離婚することになったのかという疑問や不安。

そして…。

数也に内緒で、元妻の二人と密会したこと。

たしかに、ここ数週間、南美は数也の元妻たちばかり気にしていた。

―でも今この瞬間から、数也さんにだけ向かい合おう。

数也が予約してくれた店は、2年前、数也が告白してくれた思い出のレストランだった。

あの日以来、2年ぶりの来店だ。

店の前で数也が待ってくれている姿が、タクシーから見えた。

今からどんな料理が待っているのか。

そして、どんなプロポーズの言葉が待っているのか。

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期待に胸を膨らませながら南美はタクシーを降り、少し小走りで数也に近づいていった。

「ごめん。待った?」

「ううん。俺も今来たところ」

南美は数也に寄り添い、彼の腕に手を絡ませた。

じゃ、入ろうか――という数也の言葉を待った。だが数也は何も言わない。そして動こうとしない。

少し困惑して南美は、数也の顔を見上げた。

その瞬間、数也は南美から目をそらした。

「どうしたの?」

「店に入る前に、話があるんだ」

数也はそう言うと、南美が絡ませた手をやんわりと離す。

「俺たち、別れよう」

「…えっ」

「俺と別れてほしいんだ。理由は、店の中で話すから」

▶Next:10月20日 日曜更新予定
プロポーズされるつもりが…。ディナーは地獄の始まりとなる。

▶明日10月14日(月)は、人気連載『立場逆転』

~高校卒業後15年。再会した2人の人生は180度違うものとなっていた…。女のプライドをかけた因縁のバトル、続きは明日の連載をお楽しみに!

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