100円からでもOK!毎日の買い物ついでにできる「おつり投資」活用法

100円からでもOK!毎日の買い物ついでにできる「おつり投資」活用法

  • @DIME
  • 更新日:2017/12/05

■連載/ファイナンシャル・プランナー山崎俊輔の「フィンテック入門」

フィンテックと個人のつながりについて考えている本連載、今回は気軽に始める投資について取り上げてみます。

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■毎日のおつりで投資をしてみる

投資というと100万円くらいないとスタートできないイメージがありますが、実はネット証券を中心に投資の最低金額は大きく下がっています。ネット証券大手のSBI証券楽天証券はともに、「最低100円からの積立投資」を可能としています。銀行などでは月5000円あるいは月10000円を積立投資の最低金額としていることが多く、「月100円」というのが相当低い金額だということがわかります。

月100円といっても、世界中に分散投資をするような投資信託を買えば、一社あたり0.001銭くらいで世界中の株を何千社も買い集めるようなことができます。AppleやGoogle(社名はAlphabet)、トヨタ自動車に任天堂を毎月買う(一社あたり1円以下ですが)ようなことができるわけです。

投資信託という仕組みとIT技術の進展がこれを可能としたわけですが、これはまさにフィンテックの恩恵そのものです。月数百円なら誰でも気軽に投資をスタートできるのではないでしょうか。

ところで、この数百円の投資について、面白いアプローチを加えてきたフィンテックサービスがあります。それは「毎日のお釣りの金額レベルで自動的に投資を」という仕組みです。アメリカのフィンテック企業では米Acorns社、英Moneybox社などが有名で、日本でもいくつかの会社がサービスインしはじめています。

今回は「おつりで投資」の上手な活用法を考えてみます。

■おつりで投資をする仕組みは

「おつりで投資」というと、「昨日コンビニで98円で買い物したので2円を投資。今日はスーパーマーケットで2350円買い物をしたので50円投資」のように毎日の買い物で端数がでるたびに端数で投資をするイメージでしょう。しかし、現在スタートしているお釣りで投資サービスはそこまで細かいわけではありません。

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有力なサービスとして「トラノコ」と「マメタス」がありますが、指定の家計管理サービスとリンクさせ、その購買履歴を把握し、その端数にあたる金額を投資金額として後日まとめて引き落とす、という形式を取っています。

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トラノコ

よく使うクレジットカードや電子マネーを登録すると、そのクレジットカードの利用明細を取得、おつり(3段階設定で、100円単位、500円単位、1000円単位でおつりを設定できる。220円の買い物ならそれぞれ、おつり80円、280円、780円となる)を積算、月に一回トラノコが銀行口座から引き落としし、トラノコの設定したファンドを買い付ける仕組みです。

家計簿アプリ(マネーフォワード、マネオツリー、Zaim)を連携すると特定のクレカや電子マネーにかかわらず買い物リストを取得し、おつりの計算をすることができます。

なお、トラノコの場合月額300円が利用料としてかかります(契約最初の3カ月は無料)。

マメタス(Wealth Navi提供)

ロボアドバイザーでの投資サービスを提供しているWealthNaviの契約者で自動積立の契約をしている人が利用できるサービスがマメタスです。

こちらは家計簿アプリ(マネーツリーのみ)を連携することでおつりの金額を収集します。おつり計算の基準はトラノコと同じ100円単位、500円単位、1000円単位です。

マメタスサイトでは金融商品の選択肢や口座管理手数料については記述がありません。WealthNaviに追加入金される形を取るものと思われます(WealthNaviは残高3000万円までは資産の1.0%を手数料として徴収し口座管理手数料はありません。運用商品についてはETFにかかる手数料を0.14%程度引きます)。

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■投資のハードルを下げる効果は高いが、資産形成効果は低い

おつりで投資、ですが、実際には「毎回のお買い物の数円をそのつど出す」わけではありません。どちらのサービスにおいても「1か月でこれくらいお釣りがでているはずだ」という金額をまとめて差し引いています。

また、金額ベースでいっても、それほど高額にはなりません。お釣りの設定をいじることができても、現実的には「1000円単位の端数」というわけにはいかず(150円のジュースを買って850円を投資するとは普通考えない)、かといって「100円単位」の端数では毎月何万円もの投資を行うことはまずないからです。

仮に一日20円の端数が出る買い物を10回したとすれば200円が投資予算となり、1カ月で約6000円です。実際には端数が大きい買い物も出るでしょうし、毎日の買い物が少ない日もあるでしょうが、毎月あたりの「おつりの合計」は1万円前後になるのではないかと思われます。

1万円だと資産形成として考えると、まず最低限スタートしておきたい金額というイメージです。私もよく月12000円(毎日スタバ一杯くらいの節約をするイメージ)を目標設定しますが、本来ならもっと上積みが必要です。

また、現行サービスでは特定のクレカや電子マネー、特定の家計簿アプリからしか「おつりの合計」が導き出せないという問題もあります。

ただし、投資のハードルを下げて、チャレンジを促す効果は大きいものがあります。「おつり程度の金額からチャレンジ」というのは心理的にもやってみようかと思わせる仕組みといえます。

投資については「最初の一歩」を踏み出すことが肝心なので、カジュアルにでもスタートしてみる、というのはおつりで投資のよいところだと思います。

■試すなら、国内株式もしくは世界中の株式を対象にしてみよう

さて、「おつりで投資」をチャレンジしてみる場合、投資対象としては世界中に分散投資された商品を選択することが第一のおすすめです。これは分散投資効果を考えても、投資経験としての意味合いを考えても、有意義だと考えられるからです。

あるいは国内株式にのみ投資する投資信託でもいいでしょう。ニュースでもっとも情報が多く入ってくるのは日本の株価ですが、自身の投資の結果を把握しやすい対象であるからです。

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ただしいずれの場合においても、運用コストは低いものを選びたいところです。「おつりで投資」の場合、選択の余地が自由ではなく、サービス会社の指定する商品の中から選ぶことになります。この商品定時もサービス会社の比較ポイントとなるでしょう。

トラノコの場合、トラノコのほうで3つの分散投資されたポートフォリオを提示、いずれかを選びます。大トラ、中トラ、小トラの3つの名前がついていますが、大のほうが株式等の投資割合が高く、価格変動が大きい選択肢になっています(これはつまり値上がりの可能性も値下がりの可能性も大きいことも意味する)。運用にかかる手数料としてはトラノコが年0.3%を徴収、かつトラノコファンドが運用対象とするETFの手数料等を含め0.2%程度が生じる(実績により変動する)としています。

自分で直接積み立て投資をすれば、0.3%程度の費用のみですみますから、投資としては少し割高な手数料といえます(これでも10年前なら割安! と絶賛できた手数料水準なのですが)。特に、口座管理手数料の月300円も含めると、月10000円のおつりを投資に回したとしても3%のコストが追加されることになるからです。

マメタスの場合、WealthNaviの資産として積み上げるのであればロボアドバイザーで資産配分した複数のETFに投資をすることとなりこちらの手数料は0.2%を切るのですが、試算額全体に対して年1.0%の手数料を取ることが高コストです(この点はロボアドについて解説したバックナンバーをご覧ください)。

手数料でいえば、「ちょっと割高」という点は否めないところでしょう。それでも「散財して貯めなかった1万円」よりは有意義ではあります。

■意外なところでは、ポイントで投資をするしくみも

ところで、「おつりで投資」のバリエーションとして、「クレカのポイントで投資」という仕組みもあるのであわせて紹介しておきましょう。

クレジットカードは利用額の0.5%をポイント還元するのが基本で、カード会社によっては1%以上を還元するものもあります。しかしポイントをため込んでいる人もいると思います。

セゾンカードが提供している仕組みで、永久不滅ポイントというものがありますが、これをセゾン投信(セゾングループの投信会社)が運用している投資信託を買ったことにしておき、投資で増えたらポイントが増えたこととする仕組みがあるのです。

「おつりで投資」よりユニークなところは、実際の投資資金すら本人は捻出しなくても投資がスタートできる、ということです。クレカの利用に応じて付与されたポイントをベースに運用するわけですから、少々の目減りがあったとしても「まあしょうがないか」と思いやすいのもユニークな財源といえます。

ただしこちらも本気で資産形成をするには金額的には迫力不足です。毎月20万円分をクレカで支払ったとしても、月あたりの金額は2000円相当(還元率1.0%の場合)でしかないからです。

永久不滅ポイントは、電子マネーのポイントに変更できたり、ビックカメラのポイントに変えられたりと融通性が高いので、あくまでポイントをプールしておく選択肢として、使ってみるといいでしょう。

文/山崎俊輔
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。企業年金研究所、FP総研を経て独立。新聞や経済誌サイトでのネット連載10本を抱える人気コラムニスト。

■連載/ファイナンシャル・プランナー山崎俊輔の「フィンテック入門」

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