男女の脳の違い。女性は利他的な行動を行ったときに幸せな気分になる(スイス研究)

男女の脳の違い。女性は利他的な行動を行ったときに幸せな気分になる(スイス研究)

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  • 更新日:2017/10/13
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誰かに何かを分け与える時、逆に誰かに何かを分け与えられた時、性別によってその反応に違いがあるのだろうか?

Nature Human Behavior』に掲載されたスイス、チューリッヒ大学の研究によると、脳の報酬系に関与する領域が、女性の場合、誰かにお金を分け与えるときに活発になり、男性の場合、お金を自分の懐に入れる時の方が活発になったそうだ。

男女の行動の違いをドーパミン(脳の神経伝達物質)から検証

もちろん個人差はあるが、これまでの研究において、女性は男性よりも利他的な傾向を示すことが明らかにされてきた。

今回の研究著者の1人であるスイス、チューリッヒ大学のフィリップ・トブラー氏はこれについて、「女性は社会性のある行為に主観的価値を置き、男性は利己的な行為に価値」を見出すのだと考えている。

しかしこうした差異が脳レベルで発生しているのかどうかは分からなかった。

トブラー氏によれば、両性ともに価値観はドーパミン系に組み込まれている。つまり人が社会的体験に与える価値に応じて脳の活動が変化するということだ。今回の研究において取り上げられたのもこのドーパミン系である。

ドーパミンは脳の報酬系において基本的な役割を果たしており、嬉しいと感じる瞬間に放出される。この精神機能は線条体という部分で生じている。線条体は繊維で縫われており、大脳皮質や視床などからのシグナルを送受信する部分だ。

利他的な行動と利己的な行動で脳の活性化を調査

一連の実験では、ドーパミンが男女の行動に与える影響を確かめることを目的として、56名の男女の参加者に、お金を他人と分かち合うか、自分だけで独り占めするか決めてもらった。

最初の実験で、プラセボ薬を与えてからどちらにするか選択してもらった前に場合、女性は他人とお金を分かち合うことを選び、男性よりも利他的に行動した。

しかしドーパミン系をアミスルプリド薬で阻害すると、女性がより利己的な行動を示すようになった一方、男性はより寛大になった。アミスルプリドは通常、統合失調症の治療に用いられる抗精神薬である。

二番目の実験では、女性8名、男性9名の参加者に先ほどの選択をしてもらう最中、fMRIでその脳の変化を調査した。男性と比較した場合、女性の線条体は分かち合う選択をしたときの方がより活発であった。

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男性と女性の脳には違いがある?

脳の性差は構造的な違いに起因するものではないかもしれない。

性別によって脳領域の大きさや形状に違いがあることが知られているが、こうした脳の性差はその機能的な部分に関連する可能性がある。つまり、ドーパミンというまったく同じ神経伝達物質が男性と女性では別の反応を引き起こしているかもしれないのだ。

一方、「こうした違いは学習されたものである可能性が高いことも指摘する意義があるでしょう」とトブラー氏は話す。

脳の性差は歴史が作り上げたもの?

「だが、そうだったとしても、それはたった1つの生涯で獲得されたものではない」と話すのは、米ジョージア州立大学のアン・Z・マーフィー准教授(研究には不参加)である。

彼女によると、これらの傾向は男女の役割の違い、すなわち子育てと狩猟採取の別によって長い時間をかけて形成されたものであるという。

同じような傾向がげっ歯類にも見られ、メスのネズミはオスよりも利他的な行動をとる。これは進化によって獲得されたもの、つまり歴史によって形作られたものであるというのが彼女の主張だ。

via:nature/sciencedaily/University of Zurich/philadelphiaなど/ translated by hiroching / edited by parumo

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