テレビ収録でビッチ扱いされたキャバ嬢は我が店の誇り――歌舞伎町10億円女社長の教え

テレビ収録でビッチ扱いされたキャバ嬢は我が店の誇り――歌舞伎町10億円女社長の教え

  • 日刊SPA!
  • 更新日:2017/11/13
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内野彩華

こんにちは、内野彩華(うちのあやか)です。

新宿・歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗経営する、年商10億円の歌舞伎町の女社長。そんな私が野心の大切さを説く、この連載。第7回は「目の前のことにコツコツ取り組むことの大切さ」についてです。

◆「どうしょうもないキャバ嬢だな」

先日、インターネットテレビ局AbemaTVの『必殺! バカリズム地獄♯5~キャバ嬢の鬼ギレ編~』という番組に、我がアップスのキャスト小夏とあおいが出演しました。キャバクラで出会ったお客様に対してキレたエピソードを話すという企画でした。

小夏は、唾をとばしながらしゃべるお客様が本当に汚いと話し、あおいは自称カルティエのデザイナーだというフランス人に騙されて、ホテルの部屋に連れ込まれたときの話していました。

案の定、2人とも出演者から「どうしょうもないキャバ嬢だな」というコメントをもらっていました。

水商売の極意について「やらずぼったくり」という言葉があるように、キャバ嬢は「きれいで、性格がよくて、高嶺の花」よりも「ばかそうで、軽そうで、浅はかそう」というブランドイメージを保ったほうが人気が出ます。

なぜなら高嶺の花の女より、軽そうな女を口説いたほうがナンパ成功率が高い、と思う人間心理があるからです。そのため、キャバクラでは軽そうな女を口説くお客様が圧倒的に多いです。

◆非常識な行動は“キャバ嬢の鏡”?

そして、その軽そうな女がなかなか口説けず難航したとき、お客様は「女に騙された」と思うのではなく「女がばかだから」と思います。そのほうが精神衛生上、気分良くいられるお客様が多いからです。

そういう意味では、テレビ出演を通して、小夏もあおいも、キャバ嬢の“よい”ブランドイメージを保ったことになります。

極めつけは、インタビューの最中にあおいのスマホが鳴り出し、そこでひょうひょうと返信をし始めたこと。番組は「なんという非常識でビッチなキャバ嬢だ!」というコメントで締めくくられていました。

これもテレビタレントとしては非常識な行動ですが、キャバ嬢としてはとても優秀な行動なんです。

◆売れているキャバ嬢は即返信を心がける

キャバクラにくるお客様は、いつもその日の気分で飲みにくるため一瞬、連絡が取れなかったばかりに他店に飲みに行ってしまいます。「キャバ嬢にお金を使ってる」という感覚で接してくるため、ほんの一瞬、連絡が取れなかっただけで、彼女たちに不信感を抱き、暴言を吐いたり、態度が悪くなったりする場合すらあるのです。

一度、関係がこじれると修復するのが大変なので、売れているキャバ嬢は、日頃からお客様から連絡がきたら、なるべくすぐに返信することを心がけています。そういう意味ではあおいの行動は”キャバ嬢の鏡”と言えるでしょう。

日々の働きも、彼女たちはすごいです。小夏はまだ23歳にもかかわらず、性格が真面目。毎日、店を休みません。遅刻することもありません。毎日、月曜日から土曜日までフルに出勤しています。お客様と連絡先を交換すると、そのお客様が来客しようが、来客しまいが、ブロックされるまで定期的に連絡をずっと送り続けます。

彼女は一見、茶髪で話し方もバカっぽいのですが、接待のときは敬語を使い、お客様が大切にしてほしい上司や取り引き先の方を心から立てて盛り上げるので、お客様からも「お客の前でバカに徹することができる小夏はほんとに偉いね」といつも感心されています。

あおいも同じく23歳です。あおいは、体が弱いですが、本当にお客様思いです。体調不良で店を休んでいても、店から指名のお客様が来たという連絡を受けると、必ず出勤します。

お客様が「アニメの歌が好き」だと言うと、お客様の好きな歌を全部リストアップして、その次にお客様が来客するまでにマニアックな歌をひたすら練習していたりします。

◆「ナンバーワンになることが人生の全てではない」

あおいは、キャバ嬢になりたくてキャバ嬢になった子です。キャバ嬢という仕事に、誇りとプライドを持っているのを感じます。

私はどんなときも、仕事に全力をかけて生きてきたので、やはり彼女たちのように、全力でキャバ嬢をがんばっている子が好きです。

しかし、店にはいろいろな種類のキャバ嬢がいます。みんな自分の仕事に一生懸命ですが、うまくいく子、うまくいかない子もいますし、仕事に対して悩んでいる子もいます。

私は、店の女の子から「どうやったら小夏さんのように売れますか?」「どうやったらあおいさんのようになれますか?」といった質問をよく受けます。

そのときに、私はいつも「キャバ嬢でナンバーワンになることが人生の全てじゃないし、店で売れることが、必ずしもあなたの幸せかどうかわからないよ」と言います。

◆ひとまず全力でキャバ嬢をがんばりなさい

キャバ嬢という仕事は、稼ぎたければ、それこそ月収1000万円でも、すぐに稼ぐことができますが、反面、稼げば稼ぐほど、心をすり減らす可能性もあります。

彼氏や旦那や子供がいて、プライベートを充実させながら、仕事をセーブし、月収を自分が満足する額に調整しながら、長いことキャバ嬢を続ける人もいます。

カフェを作りたい、ドッグサロンを作りたいと自分の夢のために、稼いだ給料の大半を貯金に回す人もいます。しかしながら、多くの女の子が自分が本当は何をやりたいのか気づけていません。

そんなとき、どうしたらいいのでしょうか?

私はそこで「さて、あなたは将来何になりたいの?」と聞いてみます。将来なりたいものが決まっている女の子はいいんです。でも、いまだにやりたいことが決まってない女の子がいたら「今は、ひとまず全力でキャバ嬢をがんばりなさい」と言います。

小夏もあおいも、毎日、一生懸命すぎて本当に頭が下がります。私が23歳だった頃を考えると、本当に比べ物にならないほど、仕事に対してひたむきに取り組んでいます。

◆積み上げていけば、そこが最後の砦に

とはいえ、彼女たちも最初は何をしていいのかわからない新人でした。彼女たちが将来何になるのかはわかりませんが、大事なのは「日々の仕事にひたむきに取り組むこと」だと私は考えています。今の華々しい彼女たちの姿があるのはその時代のひたむきさがあったからです。

それに真面目に取り組んできた彼女たちは、これから何をやっても華々しい成果をあげることは間違いないでしょう。

やりたいことが見つからなくて焦り、将来が見えなくて不安になり、パニックを起こすことがあります。

周りの人を見渡して、彼女には夢があっていいなと羨ましくなったり、嫉妬したり、他人が華々しい成果をあげたのに比べて自分がとてもつまらない人間に思えてきて、情けなくなるときがあります。腐って、やる気がなくなって、自暴自棄になるときもあります。

そんなときこそ、目の前の仕事に、コツコツと取り組んでみてください。

全然前に進めないような気がしても、むしろ後退してるように思えても、努力する毎日がとてもむなしく思えても、目の前の仕事をひとつずつ積み上げていけば、そこが最後の砦であり、はじめの一歩となります。ある日、霧が晴れたように、進むべき道が見えてくるはずです。

<文/内野彩華>

【内野彩華】
新宿歌舞伎町キャバクラ「アップスグループ」オーナー。株式会社アップス代表取締役社長。津田塾大学卒業。25歳のとき、当時勤めていた外資系IT企業をやめて、歌舞伎町にキャバクラを開業。現在、歌舞伎町にキャバクラを4店舗、銀座にクラブを2店舗展開するまでに。キャバ嬢の育成やキャバクラの立ち上げ、経営改善のコンサルティングなども行い、グループ年商は10億円にもおよぶ

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