【復刻】2015年はパ最速日付V 工藤監督1年目の「連覇」/きょう決めるぞホークス

【復刻】2015年はパ最速日付V 工藤監督1年目の「連覇」/きょう決めるぞホークス

  • 西日本スポーツ
  • 更新日:2017/09/16
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9回2死一塁、西武秋山の中飛を捕球し、ウイニングボールを掲げナインに駆け寄る柳田=ヤフオクドーム

ソフトバンクは広島とともに優勝マジックを「1」とし、59年ぶりのセ・パ両リーグ同日Vがいよいよ現実味を帯びた。まれな歓喜の時を迎える前に、前回の胴上げの瞬間をプレーバック!

【復刻ソフトバンクV】

2015年9月17日は、パ・リーグ史上最も早い優勝決定日となった。前年の日本一チームを引き継いだ工藤監督。現役時代、ファンの声に後ろ髪を引かれながら離れた福岡で、古巣西武を破って宙を舞った。コーチ未経験で監督就任1年目に優勝は、落合、栗山に続き史上3人目。交流戦も制し、シーズントータルでは球団の福岡移転後最多の90勝を挙げるなど、巨大戦力を生かして圧勝した。なお優勝を決める最後のアウトは、この年トリプルスリーを達成する柳田が取った。

(2015年9月18日の西日本スポーツから)

背番号81が今年も宙に舞った。福岡ソフトバンクがパ・リーグ最速で17度目(1リーグ時代を除く)の優勝を決めた。8月5日に点灯したマジックを一度も消さず、85勝目での独走ゴール。工藤公康監督(52)は前年優勝球団を率いた新監督として29年ぶりの連覇を達成した。現役時代に14度のリーグV、11度の日本一を経験した優勝請負人が、16年ぶりに帰ってきた福岡で恩返しを成し遂げた。

大きく両手を広げ、9度宙を舞った。初采配から127試合目。工藤監督が、歴史的な独走劇で頂点に立った。「最高です。本当に頼もしい選手に恵まれて、僕は幸せです。福岡を出て、いつか少しでも恩返しをしたいという気持ちで監督を引き受けさせていただきました。それが今日かなうことができて、こんな幸せな人間はいません」。愛する本拠地のファンの前で笑みをはじけさせた。

16年分の恩返しとなった。昨年10月。秋山前監督の電撃辞任に伴い、球団に就任を要請された。野球キャスターとして活躍し、春に筑波大大学院に入学したばかり。5人の子供たちへの負担も考えた。「普通なら断っていた」という心を動かした人がいた。「やってくれないか」。電話口でそう言った野太い声の主は、すぐに東京都内まで足を運んでくれた。「気持ちの中では、即決だった」。それほど、王球団会長への思いは強かった。

1999年。当時監督だった王会長の下で、エースとしてダイエー初Vに貢献した。その年のオフ。球団フロントとの摩擦で、福岡を去ることになった。「監督としてはおまえに残ってほしい。でもおまえの野球人生だ」。チームを強くすることに全身全霊をかけながらも、一選手の人生を最優先してくれた王会長の言葉が、ずっと心の中に残り続けていた。

ユニホームに袖を通した以上、現役時代同様、自分にも周囲にも妥協を許さなかった。キャンプ後、休んだのは3日だけ。プロ級の腕前を誇るゴルフも封印した。内臓への負担を減らすため、球場には毎日ドクダミ茶などを注いだ水筒を持参。試合前のランニングによる発汗を考え、自宅を出る前にマグネシウム入りの風呂につかるのも日課だった。時には2、3軍にも足を運び若手を指導。コーチ経験もない。「打者のことがまだ分かんねえんだよな…」。自宅で試合映像を見ながら、ソファで眠ってしまう夜も少なくなかった。

すでに優勝マジックが20を切っていた8月末。本拠地の監督室に怒声が響いた。椅子を蹴り上げ、試合で弱気な投球を見せた若手投手を怒鳴り散らした。「野球をなめてんじゃねぇのかっ! そんな甘い世界じゃない」。ベンチから選手の活躍をこぼれんばかりの笑みで見つめる姿とは、正反対の指揮官がそこにいた。

厳しすぎる世界で、29年間も現役を続けた。「10人が入れば10人がやめなきゃいけない世界」。毎年、野球をやめた後輩から届く年賀状に心を痛めた。「みんな同じように書いてあるんだ。『あの時言われた意味が分かりました』って。200人は見た。選手の父親になれるとは思わないけど、同じ釜の飯を食うことになったわけじゃん。やり切った、と全員が思えるようにどんなことでも言ってやろうって」。選手を預かった以上、嫌われ役もいとわない。選手を第一に考えてくれた16年前の王会長の姿が、その根底にある。

圧倒的なVを飾った自軍の強さの理由を「主力があれだけ練習するんだから」と言う。20年前。常勝西武から弱小球団だったダイエーに移籍した際、負け犬根性がはびこっていたチームを嫌われ役になって改革した。「みんな負けても飲みに行くことばっかり話していた。ロッカーで全部の椅子を蹴り倒してやった」

自身が導いた99年の頂点を皮切りに、常に優勝を争うチームへと変貌した。王会長から秋山前監督へと引き継がれ、自らに渡ったバトン。2人の大打者にはなかった投手の目線も生かしながら、歴史的な圧勝Vを成し遂げた。「来年の準備はもう6、7月から始めてるよ」。いたずらっぽい笑みに“超”常勝時代突入の予感がにじんだ。

【ソフトバンクの最終成績】

90勝49敗4分 勝率.647

【タイトル獲得者】

最多セーブ投手 サファテ 41

首位打者 柳田悠岐 .363

最高出塁率 柳田悠岐 .469

最優秀選手 柳田悠岐

【チームスローガン】

熱男(アツオ)

【2015年のスポーツ界】

プロ野球はヤクルトの山田哲人とソフトバンクの柳田悠岐がトリプルスリーを達成した。2人達成は65年ぶり。西武の秋山翔吾はシーズン216安打のプロ野球新記録。野球賭博が発覚した巨人の3選手が無期失格処分を受けた。ラグビーのW杯イングランド大会で、日本は初戦 で過去2度優勝の南アフリカを破るなど快進撃。ベストフィフティーンにFB五郎丸歩が入った。サッカーは八百長関与疑惑で日本代表のアギーレ監督が就任から半年で解任。新監督にハリルホジッチ氏。

=2017/09/16 西日本スポーツ=

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