本棚が入口? ボートが宿? オランダの仰天ホテル

本棚が入口? ボートが宿? オランダの仰天ホテル

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  • 更新日:2018/01/14

宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム」の招待で、オランダにある本社を取材する機会に恵まれた。本社取材の後、ブッキング・ドットコムが契約する宿泊施設をいくつか視察した。ここでは「とっておきの体験ができる」と同社が太鼓判を押すアムステルダムの宿泊施設を紹介していこう。

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オランダといえば風車

まるで忍者屋敷 部屋の出入口が本棚!

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すべての部屋のデザインが異なる「ホテル ノット ホテル」

「Hotel Not Hotel」という、“ホテルのようでホテルではない”がコンセプトの宿泊施設。館内全体が広々としたリビングルームのようになっているだけでなく、客室ごとに個別のテーマとストーリーが設定されている。

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オランダの若手デザイナーを起用し、すべての部屋が異なるテーマでデザインされている「Hotel Not Hotel」。古いトラム(路面電車)を改装した部屋は、鉄道マニアにはたまらない部屋だろう

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特筆すべきは、2階の書架。本を読みながらゆっくりくつろぐスペースかと思いきや……

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なんと本棚が部屋の出入口になっていた! これにはびっくり。オーナーのブルーノ氏もドヤ顔である

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確かによく見ると扉の鍵穴がある

【宿泊施設情報】

ホテル ノット ホテル

シェル石油の本社を改装 自炊用キッチンがあるホステル

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シェル石油の本社を改装したホステル「クリンクノールド ホステル」

1920年代の建物を改装した「クリンクノールド ホステル」は、もともとは石油会社「ロイヤル・ダッチ・シェル」の本社だったという。当時の造作が数多く残るアトリウム、ラウンジエリアを併設し、自炊のできる共用キッチンや卓球場もある。イベントに利用できる多目的スペースもあり、イベントも多数開催しているという。

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フロントデスクは24時間対応。広々としたロビーでは、ビリヤードやビデオゲーム、読書を楽しむ利用客でにぎわう

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ロッカーには元素記号、壁にはシェル本社時代の設備が残っているあたりが、過去の歴史を偲ばせる

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食堂には、宿泊客が自由に使える共用キッチンが併設されているので、自炊もOK

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バーや卓球場も完備。イベントも多数開催しているという

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元シェルの本社だけあって施設は巨大で、220室に820のベッドを有する

【宿泊施設情報】

クリンクノールド ホステル

オランダ人のステータスである 運河に停泊するハウスボート

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運河に停泊するハウスボートに泊まれる「プリンセンボート」

アムステルダムといえば運河。その運河に停泊するボートを宿泊施設として利用できるのが「プリンセンボート」だ。

ボートを住宅にしたハウスボートは、アムステルダムの住宅不足を解消するために考案された制度で、運河に接岸したボートを住居として認めるというもの。すでに運河に空きスペースがないため、ハウスボートの新設は許可されない。そのため価格が高騰し、現在はセレブが住む高級住宅となっている。

そんなセレブが住むハウスボートに泊まれるというのが、この「プリンセンボート」の魅力。実にアムステルダムらしい宿泊施設といえる。なお、水上に浮かぶ船ではあるが、運河は非常に穏やかなので、船特有の揺れはまったく感じない。

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ボート内は驚くほど綺麗。リビングとベッドルームを見ていると、これがボートとは思えない

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キッチン、シャワー、トイレを完備。電気と水道は地上からひいている

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テラスに出ると運河を一望できる。セレブにしか見られない景色がそこには広がっている

【宿泊施設情報】

プリンセンボート

街の中心にある 豪華客船風ホテル

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豪華客船のような宿泊施設「ボーテル」

アムステルダムのアイ川に位置する、ユニークな3つ星ホテルがこの「ボーテル」だ。その名の通り、ボートの形をしたホテルだ。屋上の赤いBOTELの文字が特徴的だが、実はこの5つの文字も部屋になっている。この特別室は2泊以上の宿泊で予約が可能だ。

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船内の食堂。ビリヤードやビデオゲームも設置されている

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よくある客船の、よくある部屋の作りだ

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部屋からはアイ川とアムステル市街がよく見渡せる。ボーテルのすぐそばには、ロシアの潜水艦が放置されている

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このボーテルの特徴は屋上の特別室。BOTELの文字がそれぞれ部屋になっている

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Bの部屋は、室内にスケートボードのハーフパイプがある。2階はギターやPS4が置かれたプレイルーム、3階が寝室となっている。誰かがスケボーで遊んでいたら、うるさくて眠れないかも

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Oの部屋は3人部屋で、トイレもシャワーも3つある(しかもガラス張りで丸見え)。デザイナーがポルノを意識してデザインしたそうで、丸いベッドもSMプレイ向けになっている(枕も3つある!)

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Tの部屋は、木をふんだんに使ったログハウス風の部屋。ワインセラーとキッチンがあり、会議で利用することもあるそうだ。壁に収納スペースが隠されており、ベッドは壁を回転させることで現れる

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Eの部屋は青一色で、窓からの眺めが非常に良い。特筆すべきは壁一面の巨大なプロジェクター。ここでDVDを観たり、近くの映画館で上映されている作品をストリーミング配信で観られるという

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Lの部屋はオランダ在住の日本人建築家、吉良森子さんがデザインを手掛けている。白を基調としたデザイナーズマンション風の内装となっている

【宿泊施設情報】

ボーテル

仰天ホテルを数多く扱う理由は 旅先で大きな体験ができるように

ホテルだけでなく、ゲストアハウスやホステルなど、あらゆる宿泊施設と提携しているブッキング・ドットコム。どのように多くの宿泊施設と提携し、顧客の要望に応えているのか、チーフ マーケティング オフィサーのパパイン・ライヴァース氏に話を聞いてみた。

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チーフ マーケティング オフィサーのパパイン・ライヴァース氏

―――ボートハウスなどの一風変わった宿泊施設を数多く扱うのはなぜですか?

ブッキング・ドットコムでは、インセンティブとインスピレーションを顧客に与えなければなりません。旅でどのような経験を積んだのかが、個人のステータスになっているからです。船上はもちろん、木の上やダウンタウンの屋根の上のホテルなどを提供するのはそのためです。

ある宿泊施設では、生きた魚をレンタルできる一風変わったサービスがあります。部屋に飾るなどして利用するのでしょうか? それともインスタ映えする写真を撮るためでしょうか? どのように生きた魚を使うのかはわかりませんが、このようなサービスは、直接足を運んで提携先を探したブッキング・ドットコムならではです。

―――最近は旅行会社以外の大手サイトでも宿泊予約サービスが始まっていますが、これら競合サイトをどうお考えですか?

【ライヴァース】 AmazonやGoogle、Facebookといったメディアカンパニーは、宿泊施設に実際に足を運んで提携先を開拓していません。ブッキング・ドットコムでは4000~50000人のスタッフが宿泊施設と直接交渉して、サービスを提供しています。したがって競合サイトは脅威に感じていません。我々の競合相手は顧客の要望です。いかに迅速に要望を満足させられるがカギとなります。

ブッキング・ドットコムでは「いつでも、どこでも」を目指しています。深夜になってからの当日宿泊予約が1~2%ありますが、これらの要望にも迅速に対応します。また、予約したホテルにベッドを追加したいといった要望にも即座に返事をします。つまり、見ている対象が顧客であって競合他社ではないのです。

―――旅行について調べていると、御社のバナー広告をよく目にします。これら広告活動について教えてください。

【ライヴァース】 テレビで大衆に宣伝してもあまり効果がありません。目的を持っている人に宣伝していくことが大事です。オンラインは、検索した人がどのようなことに関心を持っているかを知ることができます。どこへ、なぜそこへ、どんな目的で旅にいくのかを分析し、それらに興味がある人がどこのウェブサイトを見ているのかを調べ、そのメディアに対して広告を打つようにしています。

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記事のキーワード検索を調べて、その先のサイトに広告を入れることが、顧客獲得率アップにつながる

―――テレビで宣伝しても効果がないということですが、テレビでCMしてますよね。矛盾してません?

【ライヴァース】 どのような人がCMの視聴者なのかを調査するためです。違う時間、長さでCMを流し、どれに効果があるのかを調べています。顧客獲得というより効果的な宣伝の方法を探るためです。

ある起業家の言葉に「私のマーケット予算は半分が無駄遣いだというのはわかっている。どれが無駄遣いなのかわからない」というのがあります。実際そのとおりだと思います。テレビCMではどの広告が無駄だったのかを調べているのです。

―――ありがとうございました。

ネットを駆使した最先端企業でも 提携先探しはアナログだった

どこに行ったかではなくそこでなにを体験したか、が重要というのは4つの宿泊施設を巡ってよく理解できた。顧客によって、求めている旅の質も違う。滞在先で宿泊者同士のコミュニケーションを楽しむ人もいれば、自分だけの特別な空間で1日を過ごしたい人もいる。あらゆる顧客の要望に応えるには、それこそタイプの違う多くの宿泊施設と提携を結ぶ必要がある。

ブッキング・ドットコムでは、約5000人ものスタッフが全世界の宿泊施設を直接足で探し交渉している。ウェブサイトすらない小さな宿泊施設がリストに載っているのはそのためだ。

また、その膨大な提携先リストのなかから、顧客に合った宿泊施設を提案するには、マーケティング戦略も重要だということがわかった。的確な広告を出すために検索ワードを活用し、旅行に興味がある人に的を絞って訴求することで顧客獲得率を上げている。

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広告は背景の画像も親和性を意識して作られている

実店舗をもたずインターネット上でサービスを提供するOTA(オンライン・トラベル・エージェント)ならば、これは当然のマーケティングではあるのだが、あまりにも膨大な宿泊施設を抱えるブッキング・ドットコムにおいては、ことさら効果的だ。ネットを駆使した企業でありながら、宿泊施設との提携はスタッフが直接足を運ぶというアナログなところが、おもしろくもある。

前述の通り、アムステルだけでもこれほど変わった宿泊施設があるのだから、世界中のおもしろホテルをブッキング・ドットコムで探してみると楽しい時間が過ごせそうだ。

【取材協力】

ブッキング・ドットコム

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