鈴木おさむ A君のイジメを告白「あそこで先生が止めてくれなかったら」

鈴木おさむ A君のイジメを告白「あそこで先生が止めてくれなかったら」

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  • 更新日:2017/10/12
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鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍

放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』新連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「生徒の暴力」をテーマに送る。

*  *  *

先月末に、福岡で私立高校1年生の男子生徒が授業中に男性講師を暴行する様子を撮影した動画がインターネットに投稿され、それをきっかけに生徒が逮捕される事件がありました。

われら、オーバー40の団塊ジュニア世代にとっての先生と言えば? 一校に一人は、今の言葉で言うと「暴力を振るう」先生がいて、その先生に怒られることに恐怖を感じていたはず。

僕の中学での話。僕のクラスでは教室でイジメが起きていました。男子生徒A君がイジメのターゲット。肉体的なイジメだけではなく、そのA君の葬式を開く葬式ごっこをする生徒もいました。僕は学級委員。自分でイジメることはありませんでしたが、見て笑っていたのは事実。

しばらくして、僕ら男子生徒全員、職員室に呼び出されると、担任ではなく、学校一怖い、B先生が一人だけいたのです。

B先生はA君に、どんなイジメをされたか、事情聴取済み。生徒が一人ひとりB先生の前に呼び出されます。最初は僕でした。学級委員の僕が呼び出されたのですが、「僕はイジメはしてません」と言ったら、先生は「学級委員なのに、見て見ぬふりしてることが一番のイジメなんだよ」と顔面にかなり強烈な平手打ちをされました。そこからです。生徒は一人ずつ、A君にやったことを、B先生にやられました。A君を蹴っていた生徒はB先生に思い切り蹴られ、A君にラリアットした生徒は、B先生にラリアットをされて。一人ずつ号泣していきます。怖さと自分たちのやったことへの後悔。最後は男子生徒全員が泣いていました。

その日からイジメは止まりました。それから数カ月後、他の学校で、葬式ごっこをされた生徒が自殺したという記事を見ました。それを見て、鳥肌が立ちました。もし、あそこでB先生が止めてくれなかったら、と思うと。

今、もしB先生がイジメを止めるためにあのときと同じようなことをやったら、懲戒免職どころではすまない。だけど、僕は経験者だから思うんです。あのときの先生への恐怖があったから、僕は今笑って過ごしていられると。

この時代、先生の体罰を許可することなんかできないと思う。だけど、何か手を打たないと教師に対して暴行するような生徒ももっと出てきてしまうのではないかと思う。

そこで提案。中学・高校の授業を全て撮影するのはどうでしょうか? 授業中、全てカメラで撮影しておく。GoProのようなものでいいので、全て撮影し、そして、自分の担当ではないクラスの授業風景を、他の先生が早送りでいいのでチェックしていく。

個人情報の問題とか騒ぐ人もいるかもしれない。大切なのは、この録画でチェックするのは生徒の暴力などに関して。寝ていたり、サボってたりするのはおおめに見ていただきたい。

常に録画されているという緊張感にはすぐに慣れてくるはず。だけど、撮影されていると思えば、最低限のモラルは守られているはず。

今、教室では、昔の先生への「恐怖」に代わる緊張感の導入が大切だと思う。

※週刊朝日 2017年10月20日号

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