ビットコイン価格の乱高下、収まらない10の理由

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2018/02/16
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ビットコイン・バブルについて筆者が初めて記事を書いた昨年12月28日、その価格は1万5433ドル(約165万円)だった。だが、およそ40日後の2月9日までに、価格は半減。毎日の取引の中でも、大幅な変動を見せている。

ビットコインの価格にこれほどのボラティリティ(価格の変動性)があるのは、なぜなのだろうか?その答えは一つではない。複数ある理由のうちのいくつかについて、考えてみたい。

1. バブルは崩壊を「始めたばかり」

わずか1か月前を振り返ってみるだけでも、仮想通貨への投資が巨大なバブルを生み出していたことは明白だ。ただし、一般的な見方とは異なり、バブルは1日にして完全に崩壊するものではない。

通常は、完全に崩壊するまでに数か月がかかる。バブルには必ず、それで底打ちかと思わせる兆候が何度も見られる。過去のバブルの例から見れば、仮想通貨バブルの崩壊は始まったばかりだ。

2. 「ファンダメンタルズに基づく適正価格」がない

ビットコイン購入の問題点は(急落してもファンダメンタルズへの信頼感によって再び上昇する株価とは異なり)、利益をもたらさないということだ。ビットコインは、ユーザー間でお金をやり取りする代わりに使われる単なるインターネット上のトークンだ(取引する際には手数料も払わなければならない)。

言い換えれば、ビットコインにはファンダメンタルズがなく、今後もそれを持つことはない。ビットコインに投資する人たちにある唯一のものは、その価値が将来、需要に基づき高まるという願望、あるいは祈りに近いものだけだ。

3. 頻繁に起こる「市場操作」

仮想通貨の利点とされてきた「政府の規制がない」ことは、反対に言えば価格の操作が可能ということでもある。規制がなければ、悪意のある市場参加者たちは価格を操作し、その他の投資家たちが気付くよりずっと前に、売って利益を得ることができる。

バブルが破裂してもなお、仮想通貨市場ではブルトラップ(強気のわな)が続いているようだ。取引高が大きく減少するなか、押し目を待っていた投資家たちが反落場面で買いに入り、また反発するという状態となっていると見られる。市場操作がされやすい状況は、ボラティリティに大きく影響する。

4. 「詐欺」の横行

ファンダメンタルズに基づく価値がない資産は何でも、詐欺師たちの格好のターゲットだ。「私が持っている仮想通貨を今日買い取ってくれれば、明日の夜にはランボルギーニが家に届くよ」などと、資産の価値を大げさに高く偽ることもできる。

取引所を閉鎖したビットコネクトのウェブサイトには、自殺を考えている人の相談を受け付けるホットラインを紹介するページもある。こうしたニュースもまた、投資家の間に「どの仮想通貨が本物なのか?」という疑問をもたらし、価格の乱高下を招いている。

5. 機関投資家の「不在」

仮想通貨には本質的な価値がなく、ファンダメンタルズに基づく分析によって価値を評価することもできない。そのため機関投資家は基本的に、これらへの投資を行っていない。つまり、仮想通貨は最大の富へのアクセスが拒否されているということだ。

結果として、仮想通貨は世界中の個人投資家たちが持つ資金に依存しなくてはならない。機関投資家の不足は中長期の保有を前提とする投資家の不足を意味し、極端なボラティリティの最大の理由の一つとなる。

6. 資産運用の専門家が「投資対象から除外」

仮想通貨のバブルが膨らみ続けていた昨年、顧客にビットコインやアルトコインへの投資を勧めた資産運用の専門家は少なくなかった。だが、昨年末にはあまりに投機的だとして、大手証券会社が仮想通貨への投資を中止し始めた。

仮想通貨を長期にわたって保有する可能性がある購入者が市場から姿を消したことも、ボラティリティの上昇を後押ししている。

7. 「価値の保存」理論が崩壊

仮想通貨の最大のセールスポイントの一つは、保有がインフレ対策に効果的だということだった。だが、問題は仮想通貨が本質的にボラティリティの高いものだということだ。価格が毎日10%以上も乱高下する可能性があるものに、「価値を保存」したい人はいない。価値を蓄えられるとの理論が破綻したことも、ボラティリティを高めている。

8. 「テクノロジーを購入」理論が破綻

仮想通貨の問題に関連した最大の茶番は、購入者たちは「技術を購入している」という考え方だ。仮想通貨を真に信じる人たちの多くがよく言うことだが、これは誤りだ。

ビットコインを買っていることは、テクノロジーを「所有」していることではなく、単にその「ユーザー」になっているということだ。この2つは全く違う。ビットコインを保有しても、ライセンス料が入るわけではない。

9. 個人投資家は「資金不足」

ビットコインの価格は、いずれそれが世界の通貨になると真剣に考える「ホドラー(hodlers)」と呼ばれる人たちによってつり上げられてきた。彼らはビットコインを保有することで、自分たちが裕福になれると信じている。そして、その他の個人投資家たちによる購入によって、ビットコインの価格を維持しようとしてきた。

価格が1万5000ドルを超えているときに購入し、投資した金額の半分以上を失った個人投資家たちは、多額の金を失ったギャンブラーと同じように、ビットコインに倍賭けしている。ただ、クレジットカードでビットコインを購入していた個人投資家たちの多くが、すでに銀行からカードの利用を止められるなどしている。少なくとも最近の調査によれば、購入者のおよそ20%が支払いにカードを使っていた。

10. 完全な投機市場

ビットコインをはじめとする仮想通貨のボラティリティは(価格が下げすぎているときを除き)、常に高いままとなるだろう。結局のところ、売買が投機目的だからだ。

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