音喜多駿都議、新政党「あたらしい党」を結成。小池都知事の“密室政治”を打破できるか、パフォーマンスで終わるのか

音喜多駿都議、新政党「あたらしい党」を結成。小池都知事の“密室政治”を打破できるか、パフォーマンスで終わるのか

  • ハーバービジネスオンライン
  • 更新日:2018/10/19

音喜多都議、クラウドファンディングを利用した新党を結成

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新党結成の会見に臨んだ音喜多都議

ついに、小池百合子・都知事と全面対決をするのか。都民ファーストの会を離党した音喜多駿都議が10月12日、日本初となるクラウドファンディングを利用した新政党「あたらしい党」を立ち上げ、都庁会見場で会見を行った。

この新党結成会見に、多数のプレスが駆けつけた。クラウドファンディングは1000万円の資金が集まり、政治家が利用したクラウドファンディングとしては最高額になった。同席したのは、伊藤陽平・新宿区議、豊島区議に挑戦するコスプレイヤーの入江あゆみさん、北区議に挑戦する駒崎美紀さん、三鷹市議に挑戦する大森大さん、選挙区未定の柏原傑さん。いずれも新党の第一次公認者だ。

音喜多都議は「結党宣言」として、次のように読み上げた。

「ひとりひとりが、日本を変えられる時代がようやく訪れようとしている。テクノロジーも、コミュニケーションも進化している。政治のあり方だって、そろそろ進化してもいいはずだ。

今まで不思議だった。なぜ、政治家はお年寄りばかりなのか。なぜ、自分の街の大事なことが知らないうちに決まっているのか。なぜ、政治だけはずっと変わらないでいられるのか。そういった、過去の諦めにも似たあたりまえを、わたしたちは、しなやかにアップデートしていく。

今さらかもしれない。でも、遅すぎるということもないはずだ。なぜなら常識とは常にアップデートされるものだから。その時代に生きるひとりひとりが、全力で創り上げるものだから。

まずは、目の前の自分たちの街から始める。そこで起きた小さな、それでいて確かな変化は必ず、社会全体に静かに波及していく。さぁ、あたらしいあたりまえをつくろう」

“お気に入り”記者しか指名されない小池都知事の会見

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「徹底した情報公開」を選挙公約に掲げていた小池都知事は、知事就任後は「情報隠蔽」ぶりを批判されている

音喜多都議が会見を開く2時間前には、同じ場所で小池百合子・都知事が定例会見を行っていた。「築地を守る」と公約に掲げた小池知事の豊洲市場・開場初の会見となり、注目が集まった。

幹事社の読売新聞記者が、開場を迎えた豊洲市場の混乱への対応について質問した。これに対し、小池知事は具体的な対応について説明。しかし、筆者を含めて多くの記者が質問したかったのは、そのことではなかった。

幹事社以外の質問に移って、何人もの記者が「豊洲市場への移転は、小池知事の選挙公約違反ではないか?」と問い質そうとして、挙手をした。筆者もその一人だ。しかし、小池知事は一顧だにせず、ふだんから指名している“お気に入り”記者のみ指名して、会見を終了した。

小池知事会見の閉鎖性を、『都政新報』は次のように書いている。

「このところ知事は定例会見でなじみの記者を指名することが目に見えて多くなり、その傾向はいささか度を越しているようにも見受けられる。この日も案の定、知事は常連記者たちからの質問に答えてそそくさと会見場を後にした。こうした知事の態度は、まるで外部からの批判を恐れて逃げ回っているようにも映る。加点・得点よりも減点・失点をしないよう細心の注意を払って世渡りをするどこかの役人のようだ。一方、記者からは『どうせ知事からは当ててもらえない』『質問をしても事務方が用意した原稿を読むだけ』といった失望の声も聞こえてくる」

会見で“お気に入り”記者しか指名しない、事前に用意した官僚の原稿を読む……。都知事選の時に「情報公開が改革の1丁目1番地」と言っていた小池知事の姿は、そこにはなかった。

小池都政のブラックボックス化に挑戦、「情報公開」を強調

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音喜多都議(左から3人目)と、「あたらしい党」の結党メンバーたち

Business Insider Japan』のインタビューに応えた音喜多都議は、小池知事を次のように批判している。

「この1年の小池知事は良いところもあれば悪いところもあったけれども、一言で言えば“つまらない政治家”になってしまった。

都知事選に出た時は、どの既存の政治勢力からも応援・推薦を受けず、しがらみのない状態で改革を訴えて選挙を勝ち抜いたのに、いまや選挙に勝つためなら連合(日本労働組合総連合会)や創価学会とも手を結ぶ。都議会運営のために公明党や共産党にも媚びを売る。しがらみだらけの、よくいる政治家になってしまったんです。

東京五輪直前(2020年7月末)に任期が切れる小池知事が今見ているのは、2期目の再選だけ。そのためなら自民党とでも組むでしょう。そうなれば、改革などどこかへ飛んで行ってしまう。『五輪に向けた行政の連続性』という面だけ見れば、続投が望ましいのは分かっています。しかし、政治姿勢という本質を考えた時、小池知事の再選を黙って見過ごすわけにはいきません」(参照:音喜多駿・東京都議が新党立ち上げ。若い世代と「1割の理解ある高齢者」で統一地方選に挑む–Business Insider Japan

そして、小池都政のブラックスボックス化・閉鎖性を指摘する音喜多都議は、新党結成会見で「情報公開」を強く訴えた。

「私たちは情報公開を徹底します。所属議員には週3日以上のブログ、またはSNSによる情報発信を義務づけ、党員等の第三者によるチェックを行います。行政機関の保有するデータの徹底したデジタル化と公開に努め、デジタル化推進条例の制定を目指します。政策立案過程を情報公開し、ブロックチェーン等の最新技術を活用した住民参加型のネット投票の導入を促進します」

小池都知事は、すべてを“見えないところ”で決めている

筆者は音喜多都議にこう質問した。

「音喜多さんは都知事選で小池さんを応援して、都民ファーストの会で昨年、再選したが離党されました。小池都政や都民ファーストの会の何が一番問題なのですか?」

音喜多都議は次のように応えた。

「公約と実態の不一致が、いちばんの問題点だと思います。情報公開を掲げて『都政はブラックスボックスだ』と糾弾して、『私たちは透明性の高い都政をやるんだ』と言っていましたが、蓋を開けてみれば自分たちの会派運営も、代表も役員も、まったく見えないところで決まってしまっていた。

あるいは豊洲市場の政策についても、豊洲か築地かという最終決定は『AIが決めました』と、見えないところで決まってしまった。公約と実際にやっている政策・行動の実態が、ズレてしまっているのが大きな問題です。私もそこ(都民ファーストの会)にいたので、都民に申し訳なく思っています。公約を守るために、そこを離れてやっていきたいと思いました」

音喜多都議はまずは地方議員を増やし、国政進出も目指すという。「私はいま35歳ですが、40代で総理大臣を目指す」と語った。

とはいえ、音喜多都議自身も「パフォーマンスの度が強い」「世間受け狙いで、中身がない」と揶揄されている。その意味では、小池都知事と“同類”とも言える。はたして小池都知事に一泡吹かせることができるのか。しばらくは要注目である。

<写真・文/及川健二(日仏共同テレビ局France10日本支局長)

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