千載一遇の好機を逃さなかったマット・リッチーのプレミアムゴール

千載一遇の好機を逃さなかったマット・リッチーのプレミアムゴール

  • J SPORTS
  • 更新日:2018/02/13
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今週のプレミアムゴールは、プレミアリーグ第27節ニューカッスル対マンチェスター・ユナイテッドの後半20分に決まった、マット・リッチーの先制ゴール! これが決勝点となり、ホームチームが1−0で逃げ切った。

ラファ・ベニテスが率いるニューカッスルは、すごかった。「すごかった」に何か形容詞を付けようと思うけれど、難しい。端的に言うなら、90分間アグレッシブに、ひたすら勇敢に戦った。

10時間守っても大丈夫! 4−4−2の陣形は緊密に、かつ高く、前へ前へと押し返す。走り、ひた走り、簡単には後ろに引かない、パーフェクトな労働者。その魂のプレッシングには、ざわざわと心を動かされるモノがあった。

負けたユナイテッドのモウリーニョ監督が、『スカイスポーツ』と『BBC』に語った言葉も印象に残る。

「彼らは獣のように戦った。もちろん、これはフットボールでは良い意味であり、彼らが褒め言葉として受け取ることを願う。持てる力をすべて出し、フットボールの神様も彼らの味方をした。それはフットボールの良い部分でもある」「彼らはクリーンシートのために、すべてをかけた」「我々は10時間攻めても得点できなかっただろう」

色々なことを言ったり、言われたりするけど、やはりフットボール愛にあふれた監督だ。このポルトガル人が勝者と敗者の垣根を越え、「フットボールは良いものだ」と発言したことに、少なからず感動を覚えた。やっぱり、いいもんだな。とても良い試合を観た。

決定機の数ではユナイテッドが圧倒的に上回っていたし、前半も後半も、決まらないのが不思議なくらいだった。危ないシーンが山ほどあるのに、なぜか決まる気がしない。稀にそんな試合に遭遇することがあるが、今回もまさにそれ。そうなったとき、我々は「神様」を担ぎ出して説明するしかない。

ただし、ニューカッスルが今冬にスパルタ・プラハから獲得した、GKマルティン・ドゥブラフカについては言及しておくべきだろう。

コンパクトに守るニューカッスルは、ディフェンスラインの背後と、両サイドにスペースが空きがちになる。これまでの試合で問題が大きかったのは、サイドの対応だ。ロングパスで素早く展開され、スライドが間に合わないうちに、フリーでクロスを上げられてしまう。サイド攻撃で後手を踏むシーンが多かった。

しかし、その点で新GKマルティン・ドゥブラフカは、積極的な守備を見せたと思う。ゴールを守るだけでなく、ゴール前のスペースを守る。クロスやスルーパスを飛び出して遮断し、かなりの存在感があった。もちろん、シュートストップも良かったが、それ以上に印象的だったのは、チームと個人のプレースタイルの相性。どうやら、ベニテスのチームにフィットするGKを獲得できたようだ。

このクリーンシートは、すべてがピタリとはまった奇跡の産物だったのか。

ビッグチャンスを作っても、決められないユナイテッド。逆にニューカッスルは、ボックス近くまではたどり着くけれど、攻撃を仕上げられない。クロスを蹴ってもDFにあっさりと跳ね返され、遠めのシュートはGKデ・ヘアに通じず、仕上げの部分で苦戦していた。最後のクオリティー不足、アイデア不足は、今季ニューカッスルがずっと苦しんでいることで、今に始まったことではない。しかし、ユナイテッドの堅い守備陣を相手にすると、ますます重い課題に感じられた。

そんなときはセットプレーだ。前節もセットプレーで1点を奪ったニューカッスル。やはり、この試合でも重要なポイントだ。ところが、ユナイテッド相手にはそれでも足りない。スモーリングの高さ、デ・ヘアのシュートストップ。前半の序盤にもセットプレーのこぼれ球から、シェルビーが強烈なシュートを打ったが、デ・ヘアのファインセーブに遭っていた。この牙城を破るには、もうひと押し……。

そのチャンスは、相手が与えてくれた。

後半20分、スモーリングのシミュレーション行為によりフリーキックを得たニューカッスル。ハーフウェイライン近くで、ゴールまで距離があったので、ショートパスで再開すると思い込みがあったのだろう。ユナイテッドは空中戦に対し、準備をするのが遅れてしまった。

このふわっとした雰囲気は、伝染する。シェルビーが蹴った正確なロングボールを、大外からルジューヌがヘディングで折り返す。ポグバはあっさりと競り負けた。さらに中央でゲイルがDFを背負ってボールを落とすと、フリーで走り込んだリッチー。ユナイテッドは棒立ちだ。そのまま左足で流し込む。さすがのデ・ヘアも、これは止められない。

たぶん、ニューカッスルにとって、本当の意味でのチャンスは、この1回しかなかった。幾多の苦難を乗り越え、ついにたどり着いた千載一遇の好機。血と汗の美しさがにじむ、プレミアムゴールだった。

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